EP321 MEMS vs Arete2 比較レビュー|FPSでの足音・分離感・移動音の違い

こんにちは、ハッサンです。

今回は、Binary EP321 MEMSZiiGaat Arete2 をFPS目線で比較していきます。

どちらもFPS向けイヤホンとしてかなり強いモデルです。
ただし、強さの出方はかなり違います。

先に結論から言うと、分かりやすく音を整理してほしいならEP321 MEMS
音の層や移動の流れを自分で読みたいならArete2 です。

EP321 MEMSは、足音・銃声・環境音をイヤホン側が見やすく整理してくれるタイプ。
言い換えると、整理型レイヤーです。

Arete2は、自然につながった音の中に情報を残し、それをプレイヤー側が読み取るタイプ。
こちらは、読解型レイヤートラッキングというイメージですね。

単純に「どちらが上か」ではなく、どんな聞き方をする人に、どちらが合いやすいか
この記事では、そこを中心に比較していきます。

動画版では、音の可視化ツールを使って、AreteとArete2の聞こえ方の違いも解説しています。

より詳細に文章でじっくり読みたい方はこの記事を、画面で違いを見たい方は動画版も参考にしてください。

今回のイヤホンはこちら。


まず結論:2機種のキャラ分け

イヤホンタイプFPSでの強み
Binary EP321 MEMS整理型レイヤー足音・銃声・環境音をイヤホン側が見やすく棚分けする
ZIIGAAT Arete2読解型レイヤートラッキング自然につながった音の中から層・流れ・移動を読む

EP321 MEMSは、音を整理して見せるイヤホンです。

足音・銃声・環境音が同時に鳴っても、それぞれが別の棚に置かれているように見えやすい。
FPS中に「今、何が鳴ったのか」を判断しやすいタイプですね。

一方でArete2は、音を分かりやすく切り離すタイプではありません。

自然につながった音の中に、足音・銃声・環境音・スキル音の違いが濃く残ります。
そこからプレイヤー側が音の層や流れを読み取ることで強さが出るタイプです。

分かりやすくまとめると、

  • EP321 MEMS:イヤホン側が音を整理してくれる
  • Arete2:イヤホンが情報を残し、プレイヤー側が読む

この違いが一番大きいです。


FPS総合評価

項目EP321 MEMSArete2
足音の存在感★★★★☆★★★★☆
分離・音種判別★★★★★★★★★★
定位感・方向感★★★★☆★★★★☆
遠距離索敵★★★★☆★★★☆☆
移動音の追いやすさ★★★★☆★★★★★

星評価で見ると、どちらもかなり高めです。

特に 分離・音種判別 は、どちらも星5でよいと思います。
ただし、この星5の意味が違います。

EP321 MEMSの分離は、音を整理して分ける星5です。
足音、銃声、環境音がそれぞれ見えやすく、状況把握がしやすい方向ですね。

Arete2の分離は、重なった音の中から音種や層を読む星5です。
音を完全に切り離すというより、自然につながった音の中で「この層に足音がある」「その奥に銃声がある」と読めるタイプです。

遠距離索敵はEP321 MEMSの方が分かりやすいです。
Arete2は遠くの小さい音を細く浮かせるタイプではなく、近距離から中距離の音を層と流れで追う方向になります。

そのかわり、移動音の追いやすさはArete2がかなり強いです。

ただし、Arete2の星5は、誰でも一瞬で分かる星5ではありません。
足音が点でクッキリ浮かぶというより、足音がどの層をどう動いているかを追う星5です。

音の層や流れを読める人にはかなり強い一方で、足音を点で拾う方が得意な人には、少し分かりにくく感じるかもしれません。


分布図で見る2機種の位置関係

イヤホン位置イメージ聞こえ方の方向性
EP321 MEMS右上寄り音の入口が見えやすく、重なった後も整理されやすい
Arete2左寄り音を鋭く浮かせるより、層・流れを読む方向

分布図で見ると、EP321 MEMSとArete2はかなり違う位置にあります。

EP321 MEMSは、音の入口や輪郭が見えやすく、音が重なった後も比較的整理されやすい方向です。
一般的なFPS向けイヤホンの流れに近く、足音や効果音を見つけやすいタイプですね。

Arete2は、EP321 MEMSとはかなり違います。

足音の入口を鋭く浮かせたり、音をスパッと整理して見せたりする方向ではありません。
自然につながった音の中に情報を残し、そこから層や流れを読ませるタイプです。

ここで大事なのは、右上だから優秀、左寄りだから弱い、という話ではないこと。

分布図は性能順位ではなく、音の捉え方の違いを見るためのものです。また特定のパラメータに絞っているため、同じような位置にあるから、同じ音ということではありません。あくまで音の傾向を見るものです。

EP321 MEMSは、イヤホン側が音を見やすく整理する。
Arete2は、自然につながった音の中からプレイヤー側が情報を読む。

この違いが、分布図上の位置にも出ていると考えると分かりやすいです。


足音の存在感比較

比較項目EP321 MEMSArete2
足音の存在感★★★★☆★★★★☆
存在感の作り方整理して見せる流れを残して追わせる
足音の見え方低音に沈みにくい点より線として追いやすい
得意距離中〜遠距離も対応しやすい近〜中距離が得意

足音の存在感は、どちらも星4くらいでよいと思います。

ただし、作り方が違います。

EP321 MEMSは、低音を強く出して足音を太くするタイプではありません。
低音は自然な位置にあり、足音の上に被さりにくいです。

そのため、低音で足音を押し出すというより、足音が低音に沈みにくい
ここがEP321 MEMSの強みです。

爆発音やBGMの下側に足音が埋もれにくく、銃声やスキル音が鳴った後でも、必要な音が残りやすい印象があります。

一方でArete2は、足音の出だしを極端に鋭くするタイプではありません。
足音が鳴った瞬間に、針のように点で飛んでくる感じではないです。

そのかわり、芯と余韻が自然につながり、足音の流れが残ります。
近距離から中距離の足音が、点ではなく線のようにつながって感じやすいですね。

まとめると、

  • EP321 MEMS:足音を整理して見せるタイプ
  • Arete2:足音の流れを残して追わせるタイプ

どちらも足音の存在感はあります。
EP321 MEMSは分かりやすい存在感。
Arete2は、流れとして残る存在感です。


分離感比較:一番大きな違い

分離の種類EP321 MEMSArete2
空間分離やや良い普通
時間分離普通普通
帯域分離とても強いとても強い
芯の分離良い良い
音量階層の分離良い普通

この2機種で一番大きく違うのは、分離の質です。

EP321 MEMSの分離は、音を棚分けしてくれる分離。
プレイヤーが複雑な音の中から必死に探すというより、イヤホン側がある程度見やすい形に整えてくれる方向です。

足音、銃声、環境音が、それぞれ別の場所に置かれているように見えやすい。
同時に鳴っても、一枚の塊になりにくいです。

たとえば、近くで銃声が鳴って、その裏で足音や環境音が鳴っている場面。
EP321 MEMSは、それぞれの音が別のレイヤーとして見えやすいので、「何が鳴っているか」を判断しやすいです。

Arete2の分離は、音を切り離す分離ではありません。

音は自然につながっています。
ただ、その中で低域・中域・高域の役割が分かれていて、音の種類が潰れにくいです。

足音はこの層。
銃声はその奥。
環境音は背景側。

こういうふうに、重なった中で読む分離ですね。

つまり、

  • EP321 MEMS:分けて見せる整理型レイヤー
  • Arete2:重なったまま読ませる読解型レイヤー

どちらが上というより、聞き方の相性が大きいです。

分かりやすく整理してほしいならEP321 MEMS。
音の重なりも含めて情報として読みたいならArete2です。


定位・方向感比較

項目EP321 MEMSArete2
定位感★★★★☆★★★☆☆
方向感★★★★☆★★★★☆
読み方音種と方向を整理して把握流れとレイヤーから方向を把握

EP321 MEMSは、定位も方向感もかなり扱いやすいです。

針先のように一点だけを刺す定位ではありません。
ただ、音の方向と音の種類が整理されるので、「どの方向で何が鳴ったのか」が分かりやすいです。

足音、銃声、環境音の区別がつきやすいことが、方向判断にもつながりやすいですね。

Arete2は、定位だけを見ると普通くらいです。

音像が細い点として固まるタイプではありません。
芯と余韻が自然につながるので、音の中心は見えますが、一点にカチッと固定される感じではないです。

ただし、方向感はかなり良いです。

Arete2は、静止した音を点で見るより、動いている音の方向を追う方が得意です。

  • 右から左へ流れる音
  • 奥から手前に近づく音
  • 同じ方向で、手前と奥に重なる音

こういう音の流れの中で方向を掴みやすいです。

EP321 MEMSは、方向と音種を整理して掴むタイプ。
Arete2は、流れとレイヤー差から方向を読み取るタイプですね。


遠距離索敵比較

項目EP321 MEMSArete2
遠距離微音★★★★☆★★★☆☆
背景の空き方整理されやすい自然につながる
得意距離中〜遠距離も対応近〜中距離中心

遠距離索敵は、EP321 MEMSの方が分かりやすいです。

EP321 MEMSは、低音が足音の上に被さりにくく、高域側の抜けもあります。
そのため、遠くの小さい音や、銃声の後ろにある細かい音を見つけやすいです。

背景が完全に無音になるわけではありませんが、FPS中に必要な音が前に残りやすい聞こえ方ですね。

Arete2は、遠くの小さい音を細く浮かせるタイプではありません。

背景を白く空けて、遠距離の微音を点で拾うような聞こえ方とは違います。
近距離から中距離で鳴っている音を、層と動きで読むタイプです。

そのため、遠距離微音は星3くらいが自然だと思います。
星2だと低く見えすぎますし、星4以上にするには遠距離特化という根拠が少し足りません。

遠くの小さい音まで拾いたいならEP321 MEMS
近距離から中距離の音の流れを追いたいならArete2

この分け方がよいと思います。


移動音の追いやすさ比較

項目EP321 MEMSArete2
移動音の追いやすさ★★★★☆★★★★★
得意な追い方整理された音を安定して追う層・流れ・前後差を追う
注意点極端な上振れ型ではない聞き方の相性がある

移動音の追いやすさは、Arete2の強みがかなり出ます

EP321 MEMSも移動音は追いやすいです。
音が整理されるので、足音が他の音に埋もれにくく、右から左、奥から手前といった動きも把握しやすいです。

安定して使いやすいタイプですね。

ただ、Arete2は移動音に関して、さらに特徴があります。

足音を1個ずつ点で拾うというより、足音がどの層をどう動いているかを追いやすいです。

  • 右から左へ流れる音
  • 奥から手前に近づく音
  • 同じ方向で、手前と奥に分かれている音

こういう移動の流れを読むのがかなり得意です。

Arete2の移動音の追いやすさは星5でよいと思います。
ただし、これは誰にでも分かりやすい星5ではありません。

足音が点でクッキリ浮かぶという意味ではなく、音の層と流れを読める人にとって追いやすい星5です。

足音を点で拾う方が得意な人。
背景がスッと空くイヤホンが好きな人。
音が自然につながると情報量が多く感じる人。

こういう人には、Arete2の移動音は少し分かりにくく感じるかもしれません。

逆に、音の層や流れを手がかりにできる人には、かなり強く感じると思います。

EP321 MEMSは安定して追いやすい。
Arete2は、合う人ならさらに深く追える。

この違いです。


初心者・中級者・上級者へのおすすめ

プレイヤー層EP321 MEMSArete2
初心者◎ 音を整理してくれるので分かりやすい△ 情報量が多く、人を選ぶ
中級者◎ 混戦で安定して使いやすい◎ 音種差・移動音を読みたい人に合う
上級者○〜◎ 整理感・遠距離・音種判別重視なら合う◎ 層と流れを読める人には上振れしやすい
遠距離重視EP321寄り普通
近〜中距離の追跡重視安定して追える上振れを狙える

初心者におすすめしやすいのはEP321 MEMSです。

理由は、音をイヤホン側で整理してくれるから。
足音、銃声、環境音の区別がつきやすく、FPS中に迷いにくいです。

遠距離の小さい音も拾いやすいので、全体的に扱いやすいタイプですね。

Arete2は、初心者でも使えます。
ただ、真価が出るのは初心者卒業から中級者、そして上級者だと思います。

  • 足音だけでなく、銃声や環境音との重なりも聞き分けたい人
  • 敵の移動を点ではなく流れで追いたい人
  • 同じ方向で鳴っている音の前後差を読みたい人

こういう人にはArete2がかなり合いやすいです。

中級者には、音種差や移動音を読むイヤホンとして面白い存在。
上級者には、音の層や流れを使って状況判断できるなら、上振れを狙えるイヤホンになります。

ただし、完全初心者が最初に使うと、少し情報量が多く感じる可能性があります。

Arete2は音を単純化してくれるタイプではありません。
情報を残してくるので、プレイヤー側が読む必要があります。

分かりやすさ重視ならEP321 MEMS。
読めるようになったときの上振れを狙うならArete2。

この選び方が自然です。


リスニング用途での違い

項目EP321 MEMSArete2
音楽での印象整理感・抜けが分かりやすい自然につながり、情報量が濃い
低域迫力重視ではないスイッチONで補強しやすい
個人的な使いやすさあえて言うならFPS寄りリスニング兼用しやすい

EP321 MEMSは、音が整理されていて、分離感や抜けは分かりやすいです。
音楽でも、見通しの良さや音の分かれ方を楽しみやすいですね。

ただ、低音の迫力を楽しむタイプではありません。
FPSではこの整理感がかなり効きますが、音楽でゆったり聴く場合は、人によって少し淡白に感じるかもしれません。

Arete2は、音が自然につながりやすく、情報量も濃いです。

音の層が残るので、楽曲の中でいろいろな音が鳴っていることを認識しやすい。
特にスイッチをONにした場合は低域が補強されるので、FPSと音楽で使い分けしやすいと思います。

FPSではOFF寄り。
音楽ではON寄り。

こういう使い分けもありですね。

整理された音や見通しの良さが好きならEP321 MEMS。
自然につながる音や、少し低域を補強したリスニングも楽しみたいならArete2。

リスニング用途では、この分け方がよいと思います。


最終結論:どちらを選ぶべきか

目的選ぶなら
分かりやすさEP321 MEMS
整理型レイヤーEP321 MEMS
遠距離索敵EP321 MEMS
音種判別どちらも強い
近〜中距離の移動追跡Arete2
読解型レイヤートラッキングArete2
初心者向けEP321 MEMS
上振れ狙いArete2

分かりやすさで選ぶならEP321 MEMSです。

音を整理してくれるので、FPS用としてかなり扱いやすいです。
足音、銃声、環境音が別々に見えやすく、遠距離の小さい音も拾いやすい。

初心者から中級者まで、安定して使いやすいイヤホンだと思います。

一方で、近距離から中距離の移動音を線で追いたい人。
足音、銃声、環境音の層を読んで、情報量を自分で処理したい人。

こういう人にはArete2が合います。

Arete2は、足音を点で浮かせるイヤホンではありません。
音の層や流れを読むイヤホンです。

だからこそ相性はあります。
ただ、合う人にはかなり強いです。

EP321 MEMSは、整理してくれる安定型。
整理型レイヤーで状況を見やすくするイヤホンです。

Arete2は、層と流れを読む上振れ型。
読解型レイヤートラッキングで情報を読み取るイヤホンですね。

個人的なまとめとしては、

  • FPSで分かりやすく強い1本が欲しいならEP321 MEMS
  • 音の層や移動を読んで、近距離から中距離の追跡力を重視するならArete2

どちらもかなり良いイヤホンです。
ただ、目指している方向は違います。

なので、単純にどちらが上かではなく、

整理してほしいのか、読み取りたいのか

ここで選ぶのが一番よいと思います。


まとめ

Binary EP321 MEMSとZIIGAAT Arete2は、どちらもFPS向けとしてかなり強いイヤホンです。

ただし、音の見せ方はかなり違います。

EP321 MEMSは、音を整理して分かりやすく見せるイヤホン。
足音・銃声・環境音を棚分けするように捉えやすく、遠距離の小さい音も拾いやすいです。

Arete2は、自然につながった音の中から、層や流れを読むイヤホン。
近〜中距離の移動音や、同じ方向で重なる音の前後差を読める人にはかなり面白いです。

FPSで迷いにくいイヤホンが欲しいならEP321 MEMS。
音の情報量を自分で読み取って、上振れを狙いたいならArete2。

この2つは、優劣というより役割の違いで選ぶのが合っていると思います。

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