PadSmith Gaming IEM レビュー|近〜中距離の足音を掴みやすいFPS向けイヤホン

こんにちは、ハッサンです。

今回は、Padsmith Gaming IEMを見ていきます。

Padsmithといえば、マウスパッドなどのゲーミングデバイスを展開しているメーカーという印象が強いと思います。そのPadsmithが初めてリリースしたインイヤーモニターが本機になります。

ゲーミングイヤホンという名前ではありますが、いわゆる「足音だけを強調する競技特化型」というよりは、ゲームと音楽の両方を意識した、少し個性的なIEMという印象です。

動画では音の可視化ツールを見ながら、FPS向けの評価を中心に解説しています。この記事では、音楽用途での印象や帯域ごとの評価もあわせて補足します。

今回レビューしたイヤホンはこちらです。

2. 付属品

付属品は以下の通りです。

カテゴリ内容物
イヤホンケース大きめのハードケース
イヤーピースシリコン製イヤーピース S/M/L 各1ペア
ケーブル編み込みケーブル
プラグ3.5mmプラグ

付属品はかなりシンプルです。

ケースは大きめのハードケースが付属しています。イヤホン本体だけでなく、イヤーピースやケーブルも一緒に入れやすいサイズ感です。

ケーブルは編み込みタイプで、比較的柔らかく細めの仕様です。取り回しは悪くありません。

プラグは3.5mmです。最近のIEMでは4.4mmバランス接続が付属する製品も増えていますが、本機は標準的な3.5mm仕様になります。

イヤーピースはS/M/Lが各1ペア付属します。必要最低限という感じなので、装着感や音の出方が合わない場合は、手持ちのイヤーピースで調整した方が良いと思います。

3. 製品スペック

主なスペックは以下の通りです。

項目仕様詳細
価格17,150円 (Amazon 2026年6月9日時点)
ドライバー構成10mmチタンコーティングDD + 平面磁気ドライバー
インピーダンス22 Ohms
再生周波数帯域20Hz〜30kHz
プラグ3.5mm

3.1. 駆動のしやすさ

音量自体は、イヤホン単体でも普通に取れます

ただこのイヤホンは、音の広がり方や余韻の残り方に特徴があるタイプなので、駆動環境によって印象が変わりやすいと思います。

PC直差しや安価なドングルだけで判断すると、本機の良さが少し分かりにくい可能性があります。

3.2. ビルドクオリティと装着感

外観はかなり個性的です。

紫色のフェイスプレートに、独特な模様が入ったデザインになっています。ゲーミングデバイスらしい派手さはありますが、安っぽいというよりは、しっかり個性を出しているタイプです。

本体は非常に軽量です。

耳への収まりも良く、長時間付けていても負担は少なめです。FPSのように、長時間集中してプレイする用途では、この軽さはかなり大事なポイントです。

また、マウス操作中に頭や体が少し動いても、イヤホンが大きくズレにくいです。装着感に関しては、かなり扱いやすい部類だと思います。

全体として、ビルドクオリティと装着感は良好です。

特に、軽さとフィット感はFPS用途と相性が良いです。長時間プレイでも疲れにくいイヤホンを探している方には、かなり使いやすいと思います。


イヤホン属性プロファイル

プロファイルだけ見ると、全体的には穏やか寄りです。
鋭く切れ込むイヤホンではなく、音の角が少し丸く、耳当たりも柔らかい方向です。


帯域バランス

帯域バランスは、やや暖色寄りのニュートラルです。

ただし、実際に聴くと下側の存在感がかなり印象に残ります。
測定上は低音が強いイヤホンではないのですが、音が消える途中の残り方とドライバーの空気の動きで、低音の厚みが増して感じられやすいです。

個人的には「低音ドカン」というより、

低音がじわっと膨らんで、下側に厚みが残る

という表現の方が近いと思います。

高域が控えめなことも、この低域感を強めています。
上がギラッと出ないぶん、低域〜中低域の重さが相対的に前に出やすいんですよね。

そのため、見た目のバランスはニュートラル寄りでも、聴感では「下側がどっしりしたイヤホン」として受け取られやすいでしょう。


音の硬さ

音の硬さはソフト寄りです。

低域は160〜400Hz付近に丸みがあり、打点がカチッと立つタイプではありません。
「ドンッ」と硬く鳴るより、「ふわっ」と膨らんで出てくる感触です。

中域は、測定上の芯の密度だけで見ると太く押し出すタイプではありません。
ただ、芯が鳴っている時間は比較的長く、聴感上では音の中心が思ったより残ります。

そのため、声や足音の中心は細い線でスッと消えるというより、近めの位置に少し留まる感じがあります。
ここが、PadSmith Gaming IEMで音の芯を強く感じやすい理由のひとつだと思います。

高域は少し複雑です。
一部の帯域には安定した支点があり、完全にぼやけるわけではありません。
ただ、4kHz付近で揺れが出やすく、輪郭のエッジが少し曖昧になる場面があります。

全体としては、硬質でバキッとした音ではなく、丸さと柔らかさを持ちながら、近〜中距離の芯だけは残るタイプです。

音の立ち上がり

立ち上がりもマイルド寄りです。

低域の出だしには少し溜めがあります。
打撃音が一瞬で飛んでくるというより、少し膨らんでから出てくる印象です。

中域は、音の入口自体はそれなりに見えます。
ただ、1250〜1600Hzあたりで輪郭が揺れやすく、最初の手がかりが最後まで活きにくい場面があります。

高域は2500Hz・5000Hz付近に安定した足場があり、そこから出る音は比較的見えやすいです。
一方で、4kHz付近は丸さと揺れが重なり、エッジが少し霞みやすいですね。

出だしに気づけるけど、音の形が固まるまでは少し時間がかかる
そんな立ち上がりです。


実体感

実体感は少し特殊です。

測定上の音像密度だけを見ると、芯が太く前に出るタイプではありません。
しかし聴感上では、音の芯はけっこう強く感じます。

理由としては、芯が鳴っている時間が比較的長いことが大きいと思います。
一瞬だけ太く出るというより、近距離〜中距離の音の中心が少し残るため、存在に気づきやすいです。

さらに、低域の体感的な厚みもかなり出ます。
ドライバーの空気を動かす感じと、下側の余韻が合わさることで、芯の太さとは別の方向から重さが出てきます。

ここがPadSmith Gaming IEMの面白いところです。

芯は密度で太く押すというより、時間で残る。
余韻は外側へ独特に広がる。
そのため、音の実体感は「硬い音像」ではなく、「近めに残る芯」と「下側へ広がる空気感」の組み合わせとして感じやすいです。

音楽では、低域に体温感と余韻が乗りやすくなります。
FPSでは、近距離〜中距離で音が鳴ったときの存在感が出やすく、敵の動きに気づきやすい場面があると思います。

音の抜け

音の抜けは響き寄りです。

低域は量が多すぎるわけではありませんが、下側がほんのり残ります。
スパッと消えるというより、薄く伸びる感じですね。

中域も少し湿った印象があります。
特に1000〜1250Hz付近に音が残りやすく、背景が少し詰まって感じる場面があります。

高域は控えめです。
上方向にパッと開くタイプではなく、内側にまとまる傾向があります。

このため、抜けの良さや見通しを重視する人には少し物足りないかもしれません。
ただ、刺さりにくさや聴き疲れの少なさにはつながっています。


音場

音場は比較的狭めです。

横に大きく広がるイヤホンではありません。
音と音の間に広い空間があるというより、少し内側にまとまる印象です。

この狭さは、弱点にもなります。
遠くの小さい音は潰れやすく、遠距離の微音を拾う用途では物足りないです。

ただし、聴感上はこの狭さがメリットに感じる場面もあります。
遠くの細かい音が前に出すぎないぶん、全体の音数が減ったようにスッキリ聞こえることがあります。

FPSでは、広い空間を見渡すような鳴り方ではありません。
一方で、近距離〜中距離の音は内側にまとまりやすく、音が鳴った瞬間の存在感は比較的掴みやすいです。

声の聞き取りやすさ

声の聞き取りやすさは普通寄りです。

声の中心帯域は標準的で、骨格そのものは掴めます。
ただし、声が最後まで安定して前に立つというより、途中で少し揺れて馴染む感じがあります。

ボイスチャットでは、極端に聞き取りにくいわけではありません。
しかし、声の輪郭をクッキリ前に出してほしい人には少し物足りない可能性があります。

音楽では、ボーカルが自然に溶け込む方向です。
前にグッと出るボーカルではなく、全体の雰囲気に馴染むボーカルですね。


耳への刺激

耳への刺激はかなり穏やかです。

刺さりやサ行のシャリつきは出にくい部類。
長時間使っても耳が疲れにくい方向だと思います。

ただし、高域が完全に綺麗というわけではありません。
4kHz付近に揺れがあるため、音量や音源によっては少しザラつきを感じる場面があります。

それでも、刺激の強いイヤホンが苦手な人には使いやすいタイプでしょう。
派手さは少ないですが、耳当たりはかなり優しいです。


帯域別に見る音質

低域:測定では控えめ。でも聴感では重め

低域は、測定上ではやや控えめです。
普通なら「低音は軽め」と言いたくなるところですが、PadSmith Gaming IEMはそう単純ではありません。

実際には、低音の重さ・厚み・膨らみがかなり出ます

理由は大きく2つあります。

  • DDドライバーらしい空気の動きがある
  • 中域下側の余韻が低音の厚みとして感じられやすい

この2つが合わさることで、数値以上に低音がどっしり感じられます。

低域の打点は鋭くありません。
タイトに「ドンッ」と止まるより、ふわっと膨らんで残るタイプです。

そのため、低音のキレを求める人には少し緩く感じるかもしれません。
ただ、爆発音や銃撃音に空気感を乗せたい人には、なかなか面白い鳴り方です。

中域:自然型だけど、芯は固まり切らない

中域は自然型ですが、聴感上では芯が残るタイプです。

厚み側と中心側のバランスは大きく崩れておらず、声や足音の骨格はそれなりに見えます。
測定上の芯の密度は太い方向ではありませんが、芯が鳴っている時間が比較的長く、近距離〜中距離では音の中心を掴みやすい場面があります。

1250〜1600Hz付近で輪郭が揺れやすく、中域の見え方が途中で少しぼやける場面はあります。
ただ、芯がすぐ消えるというより、中心が少し残ったまま余韻が周りへ広がる印象です。

一方で、2500Hz付近には安定した支点もあります。
完全に崩れるわけではなく、ある程度の軸は保っています。

音楽でもFPSでも、広く明瞭に抜ける中域というより、近めに芯が残り、その周りに余韻が広がる中域
この表現が一番近いと思います。

高域:穏やかで刺さりにくい

高域はかなり穏やかです。

明るくキラキラするタイプではありません。
刺さりや派手さを抑えた、落ち着いた高域です。

2500Hz・5000Hz・8000Hz付近には安定した支点があり、骨格はある程度保たれます。
ただし、4kHz付近に揺れがあり、輪郭やエッジが少し崩れる場面があります。

8kHz付近の余韻もやや長めで、上がスパッと消えるタイプではありません。
高域の刺激が少ない反面、細かい質感や空気感は拾いにくいでしょう。

長時間聴きやすい高域ではあります。
ただ、明瞭感や見通しを求める人には物足りないかもしれません。


音質まとめ

PadSmith Gaming IEMは、測定上の低域量よりも、聴感上の低域の重さ・厚みがかなり強く出るイヤホンです。

DDドライバーの空気を動かす感じと、中域下側の余韻が合わさることで、下側にどっしりした存在感が出ます。
高域の刺激が少ないことも、その低域感をさらに目立たせています。

中域は自然型です。
測定上の芯の密度は太い方向ではありませんが、芯が鳴っている時間が比較的長く、聴感では音の中心が残りやすいです。

余韻は独特で、音の後ろ側に薄く伸びるだけでなく、音の周囲へじわっと広がっていくように感じます
この広がり方が、PadSmith Gaming IEMの低域の重さや近〜中距離の存在感につながっています。

全体としては、

低域の体感的な重さ、近めに残る芯、高域の穏やかさを持ったイヤホン

という印象です。

刺激が少なく聴き疲れしにくい一方、音場は広くなく、遠くの小さい音は潰れやすいです。
細かい情報を広く拾うというより、近〜中距離の音を存在感で捉えるタイプだと思います。

FPSでの聞こえ方

FPS総合評価

項目評価
足音の存在感★★★★☆
分離・音種判別★★★☆☆
定位感・方向感★★★☆☆
距離索敵★★☆☆☆

PadSmith Gaming IEMは、遠くの小さい足音を細く拾いにいくタイプではありません。

一番分かりやすい特徴は、近距離〜中距離の足音や接触音を、音の芯と低域〜中域の厚みで掴ませるところです。

高域を強めに出して足音を浮かせるイヤホンではなく、音の中心が少し長く残り、近くで鳴った音の存在感が出やすい方向ですね。

一方で、音がすぐに消えるタイプではありません。余韻も少し独特で、スッと一直線に消えるというより、軽く揺れながら広がるような残り方をします。そのため、音が連続した場面では背景がスパッと空きにくく、遠くの微音や細かい音はやや埋もれやすいです。

まとめると、PadSmith Gaming IEMは、遠距離索敵で上振れを狙うイヤホンというより、近〜中距離の重要音を安定して掴むイヤホンです。


足音の存在感:近〜中距離の音はかなり掴みやすい

PadSmith Gaming IEMの一番分かりやすい強みは、近距離〜中距離の足音の存在感です。

足音が細く軽く鳴るというより、少し厚みを持って耳に残ります。特に音の芯が鳴っている時間は比較的長めで、近距離〜中距離の足音や接触音が、すぐに消えず少し残るように感じます。

この「少し残る感じ」がPadSmith Gaming IEMの大きな特徴ですね。

高域で足音を無理に浮かせるのではなく、音の中心と下側の厚みで存在を掴ませるタイプ。そのため、細い高音の足音を聞き逃しやすい人でも、近くの敵の動きには気づきやすいと思います。

低域が極端に多いイヤホンではありませんが、聴感では低域〜中域の重さが前に出やすいです。測定上の低音量以上に、足音や接触音の下側がしっかり残るように感じる場面があります。

一方で、音の出だしが鋭く切れ込むタイプではありません。足音の輪郭を一瞬で細く見せるというより、鳴った音が少し近めに留まる感覚です。

FPS初心者や、近距離戦で足音を見失いやすい人には、この方向が分かりやすく感じるかもしれません。


定位感・方向感:細い点ではなく、近めの存在感で方向を掴む

項目説明傾向
定位音がどこにまとまるか★★★☆☆
方向感右・左・斜め方向が分かりやすいか★★★☆☆

定位感と方向感は、どちらも普通くらいです。

音像が大きく広がりすぎるタイプではありません。近〜中距離の音は内側にまとまりやすく、「このあたりにいる」という大まかな位置は掴みやすいです。

ただし、音が点としてカチッと固定されるタイプでもありません。周りに低域〜中域の余韻が少し付いてくるため、細いピンポイントの定位感はやや控えめです。

方向感も同じ傾向です。

右か左か、近くで動いたか、といった大まかな方向は分かります。近めに残る芯と、低域〜中域の厚みから方向を掴むイメージですね。

一方で、斜め前、斜め後ろ、遠くの小さい足音の方向を細かく切り分ける用途では、少し曖昧に感じる場面があります。

PadSmith Gaming IEMは、音の位置を細い点で追うイヤホンではなく、近めに残る存在感から方向を掴むイヤホンです。競技的に角度を詰めるというより、近〜中距離の大まかな把握を安定させる方向だと思います。


分離・音種判別:音は少し重なりやすいが、種類は見分けやすい

分離説明評価
空間音像が小さくまとまるか★★★☆☆
時間前の音が早く消えるか★★☆☆☆
帯域足音・銃声・環境音が音の種類で分かれるか★★★★☆
重なった後も中心が残るか★★★☆☆
音量階層大きい音の裏の小さい音が分かるか★★☆☆☆

分離感は、少し説明が必要なイヤホンです。

音と音の間に広い隙間を作って、スパッと分けるタイプではありません。音場は広くなく、音の消え方も少しゆっくりなので、乱戦では音同士がやや重なりやすいです。

特に時間方向の分離は控えめです。前の音がスッと消える前に次の音が入ってくると、背景が少し濃くなります。余韻も独特で、まっすぐ後ろに引くというより、軽く揺れながら広がるような残り方ですね。

この残り方は、近距離の足音を存在として掴みやすくする反面、連続した足音や銃声のあとに、小さい音を見えにくくする原因にもなります。

一方で、音種判別は悪くありません。

足音、銃声、環境音が重なったときに、全部が一つの塊になるというより、音の種類は比較的見分けやすいです。低域の土台、中域の足音、上側の輪郭にある程度の段差があり、帯域ごとの住み分けは比較的見えます。

ものすごく帯域分離が良いとまでは言いませんが、比較的高めの位置にあります。

そのため、総合の分離は星3。背景整理や細かい分解は得意ではないものの、足音・銃声・環境音の種類は聞き分けやすい場面があります。

高域主体のイヤホンが苦手なFPS中級者以上の方でも、使いやすい方向だと思います。


距離感・奥行き:近〜中距離は掴みやすいが、遠距離の微音は控えめ

項目傾向
遠距離の微音検出★★☆☆☆
距離感★★★☆☆

距離感は、近〜中距離を優先して見せるタイプです。

近くで鳴った足音や接触音は、音の芯と低域〜中域の厚みで存在感が出ます。「近くで動いている」「このあたりにいる」という感覚は掴みやすいですね。

一方で、遠くまで広く見渡すような距離表現ではありません。

遠距離の小さい音は前に出にくいです。音場が広く開くタイプではなく、高域の輪郭も穏やかなので、遠くの細い足音を点で拾う用途は控えめになります。

低域〜中域の余韻が背景に残りやすいこともあり、大きい音の裏にある小さい足音は潰れやすいです。乱戦時や銃声が続く場面では、遠くの微音を拾うより、近くの重要音に意識が向きやすい聞こえ方になります。

ただ、この性質が常に悪いわけではありません。

遠くの細かい音が前に出すぎないぶん、全体の音数が少し整理されて感じる場面があります。情報量を全部拾うイヤホンではなく、近〜中距離の音に集中しやすいイヤホンという見方が近いです。


移動音:細かい点ではなく、近めに残る芯で追うタイプ

移動音は、足音の一つ一つを細かい点として切るより、音の芯と存在感を頼りに追うタイプです。

相手が近くで右から左へ動いたとき、足音の出だしだけを鋭く拾うというより、近めに残る芯の動きで「このあたりを移動している」と把握しやすいです。

この聞こえ方は、近距離〜中距離では分かりやすいです。音がすぐに消えず、少しだけ耳に残るので、相手の動きが途切れにくく感じます。

一方で、足音を一歩ごとに細かく分解するような追い方は得意ではありません。複数人が近くで動いたり、銃声や環境音が重なったりすると、それぞれの移動音を一本ずつ分けるのは少し難しくなります。

位置づけとしては、細い点で追うイヤホンではなく、近めの音の塊と芯で追うタイプ。

移動音の追いやすさは普通くらいですが、近距離で敵の存在を見失いにくい方向だと思います。


最後に

最後にまとめていきます。

項目評価
足音の存在感★★★★☆
分離・音種判別★★★☆☆
定位感・方向感★★★☆☆
距離索敵★★☆☆☆

PadSmith Gaming IEMが向いているのは、近距離〜中距離の足音を安定して掴みたい人です。

高域を強く出して足音を浮かせるタイプではなく、音の芯と低域〜中域の厚みで、近くの音の存在を分かりやすくする方向です。

向いている人

  • 近距離〜中距離の足音を重視したい人
  • 高域が強いFPS向けイヤホンが苦手な人
  • 足音を細い輪郭ではなく、存在感で掴みたい人
  • 音の種類をある程度聞き分けたい人
  • 長時間プレイで刺激を抑えたい人
  • 遠距離の微音より、近くの重要音に集中したい人

向いていない人

  • 遠距離の小さい足音を重視する人
  • 広い音場でマップ全体を見渡したい人
  • 複数人の足音を1人ずつ細かく分けたい人
  • 音がスパッと消える背景の静けさを求める人
  • 競技特化の鋭い定位感が欲しい人
  • 高域の輪郭で足音を強く浮かせたい人

このあたりは、好みとプレイスタイルで評価が変わります

PadSmith Gaming IEMは、遠距離の微音を拾う上振れ狙いのイヤホンではありません。近〜中距離の音を、芯と厚みで安定して掴みたい人向けです。

高域は比較的穏やかなので、長時間プレイでも疲れにくいタイプだと思います。高域主体のイヤホンが苦手な人にとっては、この穏やかさが使いやすさにつながるかもしれません。


FPSでのまとめ

PadSmith Gaming IEMは、近〜中距離の足音や接触音を存在感で掴みたい人向けのイヤホンです。

音の芯が少し長く残り、低域〜中域の厚みもあるため、近くで鳴った音がスカスカになりにくいです。足音が細く消えるより、少し耳に残るような聞こえ方ですね。

一方で、音を細かく分解するタイプではありません。音同士は比較的重なりやすく、余韻も軽く揺れながら広がるため、背景がスパッと空く感じは控えめです。

ただし、音の種類は比較的見分けやすいです。足音、銃声、環境音が重なったあとでも、帯域ごとの段差があるため、何の音かは判断しやすい場面があります。

まとめると、PadSmith Gaming IEMは、

  • 近〜中距離の足音に気づきやすい
  • 音の芯が少し長く残る
  • 高域が穏やかで長時間使いやすい
  • 音種判別は比較的しやすい
  • 背景整理や時間分離は控えめ
  • 遠くの微音を拾う用途はやや苦手

というイヤホンです。

基本的にFPS初心者向けかと思いますが、FPS中級者以上で「高域で足音を浮かせるタイプが苦手」という人にも、使いやすいと思います。

音楽用途との相性

音楽用途では、低域〜中域の厚みを活かしやすいジャンルと相性が良いです。

ロック、ポップス、ヒップホップ、打ち込み系などでは、音が軽くなりにくく、低い音の土台も感じやすいです。高域の刺激が穏やかなので、長く聴いていても疲れにくい方向ですね。

一方で、音の輪郭を細く立てたり、高域の細かい響きをキラッと出したりするタイプではありません。クラシックやアコースティック系で、細かい余韻や空間の抜けを重視する場合は、少し丸く感じるかもしれません。

全体としては、分析的に聴くより、厚みと穏やかさで聴くイヤホンだと思います。

まとめ

PadSmith Gaming IEMは、遠くの音を細く拾うイヤホンではなく、近〜中距離の音を存在感で掴むイヤホンです。

音の芯が少し長く残り、低域〜中域の厚みもあるため、足音や接触音が近くで鳴ったときに気づきやすいです。高域も穏やかなので、刺激の強いFPS向けイヤホンが苦手な人にも合いやすいでしょう。

逆に、遠距離の小さい足音、広い音場、細かい定位、背景の静けさを重視する人には、少し物足りない場面があります。

PadSmith Gaming IEMは、細部を切り出すイヤホンではなく、近めの音の場所と存在感を掴むイヤホン。

この方向性が合う人には、FPSでも音楽でも扱いやすい一本だと思います。

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