【OneOdio SuperEQ S1 レビュー】ハイコスパBluetoothヘッドホン!音質やFPSでの使い心地など評価しました!
こんにちは、ハッサンです。
今回は「OneOdio SuperEQ S1」をレビューしていきます。
OneOdio様よりご提供いただいたので、この記事が少しでもお役に立てば幸いです。
目次
OneOdio SuperEQ S1について
OneOdioはオーディオ機器を扱う中国のメーカーです。2015年に設立されたばかりの新しい企業ですが、既に人気のヘッドフォンを多数販売しています。
SuperEQ S1はBluetooth接続及び有線接続可能なヘッドフォンです。有線接続時はハイレゾ音源にも対応しています。
技適認証(技術基準適合証明)を取得しているので、日本でも安心して使用できます。技適とは日本でこの製品(無線機器)を使用して良いという、証明のことです。
• ANC(アクティブノイズキャンセリング)と外音取り込みを搭載
• 有線、無線どちらでも接続可能
• 有線接続ではハイレゾに対応
• マルチポイント機能で2台同時に無線接続可能
スペック
メーカー | OneOdio |
価格 | 5,999円 Amazon 2021年8月1日時点 |
周波数応答 | 20Hz-20KHz(Bluetooth接続時) 16Hz-40KHz(AUXケーブル接続時) |
ドライバー | 40mm |
BlueTooth対応コーデック | AAC, SBC |
スピーカー定格入力電力 | 20mW |
スピーカー最大入力電力 | 40mW |
騒音低減 | 28~33 dB |
再生可能時間 | 最大40時間(ANC+BT) 最大45時間(BT) 最大50時間(ANC) |
充電時間 | 約2時間 |
重量 | 約284g(ヘッドホン本体のみ) |
開封
▼SuperEQ S1本体になります。チープさが無く、デザインもスッキリしています。
▼その他の内容物になります。
- マイクロUSBケーブル
- ヘッドホンケーブル (3極 3.5mmプラグ)
- 航空機内用 3.5mmデュアルジャックの変換アダプタ
- 巾着袋
- 各種説明書など
▼イヤーパッドはレザー製になります。モチモチとまではいいませんが、それなりに反発力もあり価格相応な感じです。あまり深さはないため、耳の大きい人は注意が必要です。
▼イヤーカップになります。良い感じのデザインなので価格以上の高級感があります。
▼右イヤーカップ後ろ側には各種ボタンがあります。押し心地は価格相応という感じです。
▼さらに下側にはAUXとマイクロUSBの差し込み口があります。
▼イヤーカップ上側には穴が空いています。おそらく外音取り込み用のものなので、使用時には手で塞がないようにしましょう。
▼高さ調整は一メモリずつ行うタイプです。
▼内側には製品名が印字されています。この部分が折り曲げ可能になっています。
▼ヘッドバンド内側です。こちらの品質もイヤーパッドと同様、価格相応な印象です。
▼ヘッドバンド上側になります。
使用した感想
ヘッドホン重量が約284gと軽量なので、首への大きな負担は感じませんでした。
価格の割にビルドクオリティが高い印象です。安っぽさがなく、イヤーカップ部分のデザインがオシャレにまとまっています。赤と黒のシンプルな組み合わせは、非常に好感がもてます。
ヘッドバンドとイヤーカップの繋ぎの部分が折り曲げ可能なので、持ち運ぶ際にはコンパクトに収納できます。また付属の巾着袋が意外としっかりした造りなので、持ち運びやすい印象です。
再生可能時間が長いことも良いですね。Bluetooth接続時(ANC)でも最大40時間再生可能なので、2、3回充電し忘れても全然問題ないくらいには使用できます。
イヤーパッド品質は価格相応といったところです。クッション性もありますが、吸い付くような感じではないです。また、側圧がやや強く、イヤーパッドが深くないので、耳が大きい人は長時間使用で痛くなるかもしれません。
ヘッドバンドのクッションは薄いですが、側圧がやや強いので頭頂部への圧迫感は軽減されています。
ヘッドバンドの高さ調整は一メモリずつ調整するタイプですが、スライド感がやや弱いです。個体差もあるかと思いますが、装着時に高さがずれてしまうことがありました。
Bluetooth接続がマルチポイントに対応しているので、最大2台までのBluetooth対応デバイスと同時接続できます。マルチポイントの仕様上、2台のデバイスから同時に音は鳴りませんが、片方のデバイス音が鳴らなくなると、もう片方のデバイス音に自動的に切り替わります。
マイクはBluetooth接続時のみ有効です。有線接続では使用できません。マイク音質はBluetooth接続ということもあり、簡単な通話程度なら可能かなといった感じです。
技適認証されている
S1の大きな利点は技適認証があることでしょう。海外の製品は技適認証を受けていないことがあり、うかつに購入できません。日本で無線機器を販売するうえで、当たり前のことではありますが、きちんと認証を受けているのはメーカーへの信頼にも繋がります。
音質について
SuperEQ S1 の音質は、一言でいうと『やや低域寄りの音質』です。音のバランスは『高域:中域:低域=1:1:1.3』ぐらいの印象があります。イコライザなどで音質を調整しない場合は、若干『低域が好きな方向け』な音質です。数万円代の高価格なヘッドセット・イヤホンと比べると『やや音の輪郭がまろやか』な印象を受けますが、SuperEQ S1 と同価格帯で比較をすると音の解像度や輪郭の表現は優秀です。十数分程連続使用している内に、耳がヘッドセットの『まろやかめの音質』に慣れてきます。
この音質で『ノイズキャンセリング・外音取り込み・Bluetoothと有線どちらも使用可能』という全部入り性能というのは、かなりコストパフォーマンスにも優れている印象です。
また、イコライザを使用することにより、音質の好みに対してオールラウンドに対応可能なレベルのドライバを搭載しています。イコライザを使用できる環境があれば、『低域をやや下げて全体の音のこもりを解消しつつ高域を全体的に上げる調整をする』とより音質にバランスが取れ、低音重視じゃない方もすっきりと引き締まったクリアな音質を楽しめます。
もちろんイコライザ未使用でも音傾向に極端な破綻が無い為、有線と無線どちらでも用途を問わず手軽に使用できる音質だと感じました。
イコライザ適正が非常に良く、リズムゲームにもおすすめ
ヘッドセットのドライバ性能が良いのか、イコライザによる音質調整の幅が広いです。未調整の音質は『低域やや強め』という、そこまで強い特徴は無い堅実な音質です。特徴的なメリハリのある音質を求める場合は積極的にイコライザ等を利用しましょう。イコライザ調整による『重低音の強化』や『高域の音量・クリアさ・明瞭さの強化』などに対する反応が良いです。
特にリズムゲームで多いトランス系やテクノ系の電子音についても、イコライザの調整次第でクリアで心地良い高域の伸びのある音を奏でてくれます。また、ロック系で多いギターやベースの響き方についてもイコライザでの音質調整により激変します。心地よいベースラインの響きと輪郭をしっかりと感じさせる音を奏でることも可能です。
イコライザは、ヘッドホンやイヤホンの性能が悪い場合は思い通りの音質に調整することができません。性能が悪いヘッドセットでは、元の音源から変更された音質に対する出力(音のバランス)が性能上追いつかない場合が多いためです。
しかし今回のSuperEQ S1 は、イコライザ調整による音質のバランスの破綻や高域が音割れしてしまうことも無く、音質傾向の調整が自由にできました。製品の価格帯を考えると、コストパフォーマンスが非常に高くおすすめです
Bluetooth接続での使用について
接続コーデックはSBCとAACです。
昨今はSBCの音質でも、よほど音質に拘りがある人でなければ有線との極端な音質差を感じません。
有線と無線で差を感じる場合は、有線接続に比べBluetooth接続は『一枚薄いフィルターを通した』ように感じると思います。
その為、Bluetooth接続でも、基本的な音質の傾向は有線と変わらないという認識で問題無いです。
ノイズキャンセリング使用時の注意
この機種に限った話では無いのですが、無線利用時のノイズキャンセリング使用時には音が全体的に若干こもり気味になります。これは『ノイズキャンセリングの原理上発生する、避けて通れない現象』です。
音楽鑑賞で音質を少しでも保ちたい場合は、ノイズキャンセリングは使用しないようにしましょう。ノイズキャンセルの機能にてかき消そうとしている音域については、多少音質にも影響が現れます。
一部条件化での音質の変化
このヘッドセットを使用するにあたり、一点特殊な特徴があります。それは『有線接続をした状態でノイズキャンセリングをONにすると、音質が激変する』点です。
有線接続状態でノイズキャンセリングをONにすると、一気に低域を中心とした音が大幅に低減されます。
例えば、『有線接続、ノイズキャンセリングOFF』の条件化で利用した場合、私が音楽試聴したい音質(低音控えめのメリハリ強めの高域寄り)に調整すると以下のような感じになります。
▼『有線接続、ノイズキャンセリングOFF』時のイコライザ設定例(GameDac使用)
このヘッドセットの音質傾向が『低域やや寄り』である事を考慮したための設定です。低域寄りの中域部分は特に下げ気味に調整することで、いわゆる『高域寄りのドンシャリ』っぽい音質に調整しています。私の場合は、これぐらいのバランスで丁度リズムゲームの音が『クリアに伸びがあり、かつ低域も周囲の音を埋没させない程度にしっかり聴こえる』と感じます。
対して、『有線接続、ノイズキャンセリングON』の状態で使用した場合、私が前記と同様の音質を求めてイコライザ設定をすると以下のようになります。
▼『有線接続、ノイズキャンセリングON』時のイコライザ設定例(GameDac使用)
『有線接続、ノイズキャンセリングOFF』の時に比べ、明らかに低域の調整が激変していることが分かります。しかも、上画像のように低域を限界まで増幅させたうえでも、「まだもう少し低域を上げれるなら上げても良いかも?」という程度にまで低域が低減されています。
上記の内容からも『有線接続時にノイズキャンセリングをONにすると音質が一気に変化する』点には注意しましょう。人によってはこの独特な音質も好みな可能性があるため、一度実際に体感してイコライザなどを工夫してみることをおすすめします。
また、有線接続時に「妙に音が軽いな?」と感じた場合には、ノイズキャンセリング機能がONになっていないか確認をしましょう。
ApexLegendsでの使用感
SuperEQ S1 でPS5のApexLegendsを有線接続でプレイしてみました。この製品はゲーミング用途というわけではないのですが、『高域が刺さりにくい』『低域がやや強め』ということで、FPS適正も高めと感じました。同価格帯のゲーミングヘッドセットと比較をしても足音を聴くことが可能な限界距離まで聴きとることができました。
ゲーム中での全体的な音についても、聴き疲れしにくい印象をうけたため長時間のプレイにも良いと思います。一定時間以上使用していると耳がヘッドセットの音質に慣れてきたことからも、『音質の根底となる質』はやはり良いなと感じました。
FPSの種類でいうと『バトルロワイヤル系』の広範囲なマップのゲームで使用するのには良いと感じました。限定された狭い空間でのプレイが主な『マルチプレイ系』の場合は、音のまろやかさの影響で細かい音の聞き分けがやや厳しい場合がありますが、イコライザでの調整適正が高い為、DACなどを使用して音質を調整したら問題無いと思います。
音質を未調整の場合は若干なめらかな音の為、より足音を際立たせるのであれば低音重視系のゲーミングヘッドセットと同様にDACに繋いでイコライザ調整をすると良いです。SuperEQ S1 のドライバ性能自体は良好なため、イコライザによる音質調整による利点を活かすことができます。
3Dオーディオの効果を使用した場合も、価格を加味すると十分に優秀といえます。高級なヘッドセットまでとはいきませんが、同価格帯のゲーミングヘッドセットと比較をしても定位感は悪くないと感じました。
SuperEQ S1 はゲーミングではなく通常利用として無線でも使用できることもあり、コストパフォーマンスにも優れています。
FPSで人気のDACである『MixAMP』も使用してみました。
SuperEQ S1 のイコライザ適正が良い影響か、DACなどにより原音の音質が向上することで、FPS用途としての足音も聴きとりやすくなりました。
ただ、MixAMPの機能の1つである『dolby効果』を使用すると、SuperEQ S1 が低音寄りな音質のため定位が一気にぼやけてしまう欠点があるのですが、MixAMPのイコライザ機能も併用することで『dolby効果利用時の』前方や後方の定位が認識しやすくなります。
『音楽鑑賞用途でも一定以上の性能があると、ゲーミング用途でも問題なく使う事が可能』という典型例だと思います。
『少し安価なイコライザ対応のDAC+SuperEQ S1』といった組み合わせさえ手元にあれば、音楽鑑賞のみならずゲーム用途の両方を満足できるスペックで楽しむことが可能です。上記のように本来はゲーミングヘッドセットではない製品ですが、通常の音楽用途など以外のゲーム用途にも活躍するスペックだと感じました。
最後に
ANC、外音取り込み、Bluetooth及び有線接続可能と、豪華な仕様になっています。音質も良好で音楽からゲームと幅広く使用できます。FPSでもそれなりに使えたのは嬉しい誤算でした。
気になる点もありましたが、価格も考慮して総合的に判断すると十分以上の仕上がりといえます。
Bluetoothヘッドフォンをお探しの方は検討する価値がある製品です。
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