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【AfterShokz OPENMOVE レビュー】骨伝導イヤホンの音質や使い心地、音漏れなど評価しました!

2023年3月25日

こんにちは、ハッサンです。

骨で聞くイヤホン「AfterShokz OPENMOVE」を購入したので、レビューしていきます。

骨伝導イヤホン自体は結構昔から存在しますが、最近の製品は音質も良いとの噂です。耳を塞がないので、蒸れにくく耳への負担も軽減されます。

使用感や音質など調査したので、是非最後までご覧ください。

耳を塞がないオープンイヤー型のイヤホン比較についてはこちら▼

AfterShokz OPENMOVEについて

AfterShokzは骨伝導技術を利用したオーディオ機器を手がけるアメリカのメーカーです。

骨伝導イヤホンは、もともと軍事や警察用に使用されていた骨伝導技術を一般消費者向けに再設計した製品です。

今回レビューする「OPENMOVE」はAfterShokz製品の中でもエントリーモデルにあたる製品なので、比較的安い値段で購入できます。

Point

• 耳を塞がない骨伝導イヤホン

• エントリーモデルなので比較的安い

• 軽くて付け心地が良い

• マルチポイントモードで2台まで同時接続可能

スペック

メーカーAfterShokz
価格9,999円
Amazon 2021年7月31日時点
周波数20Hz – 20kHz
インピーダンス8.0 ± 0.5Ω
感度96 ± 3dB
マイク感度-40 ± 2dB
骨伝導技術第7世代の骨伝導テクノロジー
チップQCC3024
防塵防水IP55
Bluetooth5.0
HSP, HFP, A2DP, AVRCP
Bluetooth対応コーデックSBC
最大通信距離約10m
重量29g
バッテリー容量135 mAh
連続再生時間6時間以上
連続待機時間10日間以上
充電時間約2時間

開封

  1. OPENMOVE本体
  2. USB-Cケーブル
  3. 耳栓
  4. 巾着袋
  5. 説明書
  6. ステッカー

▼OPENMOVE本体になります。肌に触れる骨伝導部分はマグネットで出来ているので、くっついています。

▼後ろから見るとこんな感じです。

▼右側面にはAfterShokzの印字があります。

▼華奢な感じに見えますが、多少折り曲げても大丈夫なくらい丈夫にできています。

▼左イヤホンには画像では分かりにくいですが、マルチファンクションボタンがあります。音楽の再生や停止などが可能です。

▼右イヤホンには音量調整ボタンと充電用のUSB Type-C差し込み口があります。右端には起動や充電中を示すLEDライトがあります。

使用した感想

装着感はめちゃくちゃ良いです。装着しているのを忘れるほどの軽さと着け心地です。

耳の中が蒸れないので、快適に使用できます。耳を塞がないのでイヤホンよりは中耳炎になりにくいはずです。

外だとあまり音量は取れないです。車の走行音にかき消されてほぼ聞こえなくなります。最大音量にすると音漏れしやすいので、環境を選びます。耳栓をすれば多少ましになりますが、それだと骨伝導の強みが半減しますね。

何もない空間なら8m近くまで接続されましたが、壁があると5m程度で接続が切れる場合もありました。

顔の形によると思いますが、食事などで顎を動かすと接触面がズレて音が途切れがちになります。イヤホンではこういったことは起きにくいので、気になりました。

イヤホンやヘッドホンほど耳への負担はありませんが、さすがに長時間使用すると疲れを感じます。人によると思いますが、長時間使用で多少車酔いのような気分になりました。

マフラーなど首回りに何かあると、装着しずらくなります。首を動かすだけでズレるので冬場は装着方法を考える必要があります。

ランニングしてもずれにくいので、スポーツ用途に向いています

マイク性能は通話程度なら可能といったレベルです。もしマイク性能にこだわるのであれば、ブームマイクが付いている「AfterShokz OPENCOMM」という製品もあります。

音質について

OPENMOVEには3つのEQ(イコライザ)モードがあるので、それぞれの音質の違いについて記載します。

スタンダードモード

この製品に『音楽の品質や、音の響き、透明感などの表現を求めるのはキツイ』と感じました。あくまで「外音などを遮断せず、普段の生活に音楽などの音を融合させるためのもの」という印象です。オーディオ機器というよりは、『生活を豊かにする便利グッズ』という感覚で使うべきです。

なお、音量を極端に上げると、ドライバの側面から耳の穴に入ってくる音(鼓膜を揺らせて聞こえる音)が増えます。その為「音量を思いっきり上げたら透明感が生まれるのでは?」などと思いましたが、実際に音量を極端に上げても好ましい結果にはなりませんでした。ドライバ側面から聞こえる音は、骨伝導を想定した上での音バランスです。そのため、空間を揺らせて耳で聴くとなると低域~中域のパワーが足りません。上記の理由で、音量を思いっきり上げてしまうと耳から低~中域の削がれた安っぽい音が過剰に入ってきてしまい、音楽試聴にとってマイナスになります。程よい音量での使用をおすすめします。

程よい(音質が破綻しない程度の)音量で試聴した場合の感想は「AMラジオ以上、FMラジオ以下かな?」という印象です。
FMラジオをスマホで普通のイヤホンを使って聴いた時ほどの、音の透明感や空気感は出ません。やはり「音の透明感や空気感は、実際に耳の穴から鼓膜を経由した音でなければ体感できないものなのかな」と感じました。対して、重低音については「思っていたよりは」出ている印象です。「出ている」といっても優秀とは言い難いのですが、「てっきり、もっと酷い音かと思ってたけど、意外と聴けるな」という感じです。

手軽に私生活でBGMを聴きたいときには良い製品だと思います

ボーカルモード

スタンダードモードに比べて、中域の音が強調され……と言いたいところですが、スタンダードモードと比較をしてもあまり極端な差は感じませんでした。事実上のオープン型のような性質上、細かな音の調整は感じにくかったです。

「確かに良く聞いていると低域がやや微妙に抑えられているかも?」という程度の印象です。
あまり積極的使用する機会は無いと思います。

イヤープラグモード

イヤープラグモードを利用すると、耳栓をして完全に外音が聞こえないような状況になったとしても、骨伝導によって違和感の少ない音のバランスで音楽を楽しむことが可能です。

原理としては、耳栓をしたときに骨伝導で響きやすい低~中域の音を大幅に弱めることで、耳栓をしたときの丁度良い音のバランスを実現しています。

ただ、このモードを使用すると音量の感覚がわかりにくくなるため、自然に音量が上がりがちです。周囲への音漏れの注意が必要だと感じました

「周囲の環境音が煩いから耳栓をしたいけれでも音楽は聴きたい」というときに良いかもしれません。

「それならインイヤーの耳栓型でしっかり密閉して音楽聞けば良いのでは……」という考えは野暮だと思います……。

装着位置は実際に試すのがベター

『骨伝導』という仕様上、付ける位置によって響き方が結構変わってきます。ただ、私としては「適切な場所にちゃんと装着して使わないとダメだ!」とまでは思いませんでした

ぶっちゃけてしまうと、「そもそも『高音質』を求める製品ではないので、厳密に装着をしてもしなくても音質に優劣をつけにくい」ということです。基本的な装着方法は『両耳に引っ掛ける』となりますが、引っ掛けた際のドライバの位置(音が鳴っている場所)を「耳穴に近づけるかどうか」調整してみると良いです。人によっては、多少耳の穴から遠目の位置に調整をした方が好ましい音のバランスになると感じました。

厳密な音質や『装着位置の最適解は!?』といった風には拘らず、気軽に「この辺に装着した時の音が自分は好きだな」程度の感覚が良いです。気軽に楽しむ感覚で位置調整することをおススメします。

音ゲー(リズムゲーム)について

明らかにワンテンポ遅れるというわけではないので『スマホでRPGなどをする』程度であれば、許容できる人は多いはずです。

ただ、接続方式がSBCのみなので体感できる遅延があり、やはりリズムゲームについてはダメです。リズムゲームでよくある『タイミング調整画面』で調整された値から、更に『遅延で発生するタイミング差』を考慮して自力で調整をすると、一応タップ音ありのプレイでもフルコンは出来ました。ただ、振ってくるノーツを押すタイミングは完全に『聞こえてくる音楽と合っていない』位置で押す必要が出てきます。

リズムゲームというよりは『分割認識ゲーム』と化してしまいます。それでもリズムゲームをしたいという場合には、タップ音を無しでタイミング調整をしてみましょう

音漏れは結構する

イヤホン基準で評価をすると、音漏れはそれなりにします。ただ、製品の性質上音漏れを気にする以前に『周囲の音も聴きたい』という目的が先行するはずです。

使用用途から自然に試聴音量が下がり、結果として音漏れも少なくなると思います。ただ、電車の中など、周囲が環境音で囲まれた場所でしっかり音楽を聴こうと音量を上げてしまうと、周囲の人にも音漏れが結構してしまうと思います。上記の点は注意して使用しましょう。

充電中は使えない?

私が試した限りでは充電中に使用できませんでした。USB-Cケーブルを差し込み、LEDが赤に点灯している状態でペアリングしても、すぐに接続が解除されてしまいます。

まぁ、充電ケーブルを差し込んでいると、耳に装着するのは困難になるので、どちらにしても充電中は使用できないと考えた方が良いでしょう。

使い方

OPENMOVEはBluetooth(無線)接続して使用します。iPhoneやAndroid、Fire TV Stick、Mac miniなど様々なBluetooth対応デバイスと接続できます。

Bluetooth接続は初回のみペアリングと接続を手動で行う必要があります。

電源OFFの状態から、電源ボタン(+)を6秒間長押しするとペアリングモードに移行します。ペアリングモードでは接続先のデバイスを探している状態なので、接続したいデバイス側でOPENMOVEを選択してください。

▼iPhoneでは「設定アプリ」→「Bluetooth」→「OpenMove by AfterShokz」をタップします。

OPENMOVEを選択すると「OPENMOVE」、「接続先のデバイス」両方でペアリング情報が登録(保存)されます。登録と同時に接続作業も行われるので、そのまま使用できます。

ペアリング情報は電源を切っても保存されたままなので、次回起動時から自動で接続するようになります。接続するデバイスが一つの場合は、今後何もする必要がなくOPENMOVEを起動すれば、自動的に接続されます。ただ、複数のデバイスで使用する場合には別途作業が必要になってきます。

複数デバイス使用時については、次のマルチペアリングで説明します。

マルチペアリングについて

マルチペアリングとはBluetooth接続において、複数のデバイスをペアリング(登録)できる機能のことです。Bluetooth接続では最初にデバイス同士でペアリング作業する必要があります。一度ペアリングすれば、その後は自動で接続できるようになります。

マルチペアリング機能がないと接続先のデバイスを変更するたびに、ペアリング作業が必要になります。

OPENMOVEを手持ちのiPhoneやiPadにペアリングしてみると、7台まで登録できることを確認しました。おそらくもう少し登録できるでしょうが、デバイスがないので確認できるのはここまでです。

マルチペアリング機能は便利ですが、注意点もあります

基本的にBluetoothデバイスの起動時は、直近で接続していたデバイスに(自動)接続を試みます。PC(今接続したいデバイス)と、iPad(スリープ状態でかつ、直近に接続していたデバイス)が存在する場合、iPad側(接続したくないデバイス)に接続されます

スリープ状態のiPad(やiPhone等)は、一見すると画面が真っ黒で通信しなさそうな状態ですが、ちゃっかり接続してしまいます(状況や設定にも寄りますが)。iPadに接続したい場合は便利ですが、それ以外の場合には、いちいちiPad側のBluetoothをOFFにしたり、切断する必要があります。さらに、PC側で接続要求を出す必要があったりと面倒極まりないです。

PC側と再度ペアリングする方法もありますが、それも面倒な話です。

このようにBluetoothで複数のデバイスに接続したい場合、接続したいデバイスがあるのに、どこのデバイスに接続しているか分からないような状況が起こりがちです

それらを解決する方法として、下記に記載するマルチポイント機能があります。

マルチポイントについて

OPENMOVEにはマルチポイント機能があります。マルチペアリングとはまた別の機能です。

マルチポイント機能とは複数のデバイスに同時にBluetooth接続できる機能です。OPENMOVEでは2つのデバイスに同時接続できます。前章のマルチペアリングは接続するための情報を複数登録(保存)する機能であって、複数同時に接続する機能はありません。

同時に接続できることによって、マルチペアリング機能のみでは出来なかった、スムーズなデバイス切り替えが可能になります

マルチポイントモードでは同時接続している片方のデバイスの音が鳴っていない場合、もう片方の同時接続しているデバイスの音に自動的に切り替わります。マルチペアリングで説明した、PC(今接続したいデバイス)と、iPad(スリープ状態でかつ、直近に接続していたデバイス)が存在する場合、iPad側の音が無いので自動的にPC側の音に切り替わるという仕組みです。

他にもPC側の音楽を聴きながら、iPhoneの通話待ち受けもできます。通話する場合は、左イヤホンのマルチファンクションボタンを押すことで通話可能です。

実はこの機能、少しややこしいです。同時に接続できるのだから、2つのデバイスで音楽を鳴らせばミックスされそうに思えますが、実際には片方の音しか鳴りません。先に接続したデバイスの音を優先して鳴らします。筆者の環境では片方の音が消えてから、約10秒程度でもう片方の音に切り替わりました

またOPENMOVEでは、同時接続できるのは2つまでなので、3つ以上のデバイスと切り替えしたい場合には、どれか一つのデバイスに対して切断作業をする必要があります

最後に

OPENMOVE(骨伝導イヤホン)は人と環境を選ぶ製品ですが、ハマれば手放せない類のものだと思います。

蒸れにくく耳への負担が少ないことが大きなメリットであり、音質に強いこだわりが無ければ聴けるレベルのものです。

私の耳は高音が苦手なのですが、骨伝導イヤホンならある程度許容できたので、新しい喜びとともに音楽を楽しむことができました。

新しい体験に飢えている方や、スポーツされている方には特にオススメしたい製品です。