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【オーディオテクニカ ATH-E70 レビュー】音質、価格共に最強級!FPSでも音楽でも何でもイケる超高性能イヤホン!

こんにちは、ハッサンです。

今回は、FPS用としては完全にオーバースペックと言って良いほど高性能なイヤホンのご紹介です。プロゲーマーも使用することで有名な製品です。

冒頭から結論言うと、これ一つあれば他のイヤホン必要なくなります。少なくともFPS用イヤホンとしてはこれ以上無いくらい良い製品です。ただ価格も今まで紹介してきたイヤホンと比較して、数倍以上に跳ね上がります。

そんな「ATH-E70」をがっつり使い込んだので、その感想を記載していきます。

audio-technicaの密閉型ゲーミングヘッドセット「ATH-GL3」の記事はこちら▼

audio-technica ATH-E70について

audio-technicaは説明不要なくらい、一般的に知られている有名なオーディオ機器メーカーですよね。

ATH-E70は2016年4月15日に発売された有線のモニターイヤホンです。マイクは付いていません。モニターイヤホンとは、音響のプロ向けに音を正確に聞き取ることを目的に開発されたイヤホンのことです。一般的にFPS用途にはこのモニターイヤホンが向いていると言われています。

audio-technicaとして、インイヤモニターフラグシップモデルのイヤホンになります。

Point

• audio-technicaのフラグシップモデル

• 音の素人でも違いが分かるレベルの高音質

• 価格もプロ向け

スペック

メーカーオーディオテクニカ(audio-technica)
価格46,327円
Amazon 2021年11月20日時点
型式BA型
再生周波数帯域20~19,000Hz
出力音圧レベル109dB/mW
インピーダンス39Ω
入力端子A2DCコネクタージャック
プラグφ3.5mm金メッキステレオミニ(L型)
重量約9g(コード除く)
ケーブル長1.6m

開封

  1. イヤホンケース
  2. シリコンイヤピース(XS,S,M,L)
  3. コンプライ™フォームイヤピース(Mサイズ)
  4. φ6.3mm変換プラグアダプター
  5. 各種説明書

▼ATH-E70になります。中の基盤が一部見えるスケルトン仕様になっています。SHURE掛けしやすいように針金のようなものが入っています。

▼マイクは付いていないので、3極3.5mmプラグになります。PS4やPS5コントローラー、ニンテンドースイッチ等に差し込んで使用できます。

▼イヤホンチップはイヤホンに付いているものを含めて、XS,S,M,Lの4種類付属しています。

▼コンプライのフォームタイプイヤーチップのMサイズも付属しています。遮音性がさらに高くなるのでおすすめです。個人的にはLサイズも欲しかったところ・・・。

使用した感想

SHURE掛けできるので、着け心地は良いです。多少動いてもずれたり外れたりすることはありません。ケーブルも1.6mなので十分な長さだと思います。

SHURE掛けもあってか、タッチノイズもほぼ気になりません。ケーブルの素材がこすれても音が鳴りにくいものなので快適です。

ケーブルが柔らかいので取り回しが良いです。イヤホンケースに入れる際も、苦もなく巻き取ることができます。

ただ私の場合、右耳がハウジング後部と当たるので、少し上ななめに回転させて装着しています。気になる方は店頭で試聴しても良いかもしれません。

音質について

ATH-E70は、音域の傾向を大まかにいうと「クリア系のフラット寄り」といえます。ただ、その一言で表現するには勿体ないほど、特筆すべき点が多数あります

BA(バランスドアーマチュア)型ドライバを低域・中域・高域とそれぞれ1つずつの合計3つ搭載していることから、各音域が万遍良いフラットなボリューム感だという印象です。

BA型ドライバのイヤホンの場合、ダイナミック型やハイブリッド(BA+ダイナミック)型などの他の製品に比べてクリアな音質になっています。そのため、audio-technicaらしい高域の伸びを楽しむことが可能です。

また、クリアと言いつつも低域の表現力も豊かです。一般的にBA型は低域の表現がやや苦手なのですが、ATH-E70は、そういったことを感じさせずに満足できる表現が可能となっています。

解像度や分離感について

今回のATH-E70は、解像度や分離感については文句の付け所がありません

このレベルの表現力の製品に対してダメ出しをするとなると、もはや「個人の好みの領域」になってしまいます。

世間的な評判であるモニター系」としての評判を裏切らない、高解像度と自然な分離感で音を聴くことが可能な製品です。

この高解像度と分離感は、そのままゲーミングイヤホンとしての高評価に直結します

特にFPSプレイ時の「さまざまな音に紛れた足音を聞き逃さない」「ボイスチャットとそれ以外のゲーム音を両立して聴き分ける」という事にダイレクトに係わってきます。

高品質なBAドライバ3基を用いていることで初めて実現が出来ている解像度と分離感です。

正直なところ、この解像度と分離感に慣れてしまうと、大半の他のイヤホンやヘッドホン、ヘッドセットの音が大味に聴こえるようになってしまうと思います。

ATH-E70はそのぐらいには高性能なイヤホンです。

音楽鑑賞用途について

この件については、今回のATH-E70は深く言及するまでも無く音楽鑑賞用途には大変おすすめです。世間の評判としてもモニター系イヤホン』としての評価が非常に高いです。なので当然と言えば当然の結果といえるでしょう。

……これだけではレビューとしては身も蓋もないので、もう少し細かめに説明していきます。

本レビューの最初の方で「クリア系のフラット寄り」とも説明しましたが、音楽鑑賞の観点からすると、ドンシャリ系ともいえる音質に分類されると感じました。それでいて『モニター系』に分類されます。

人によっては上記の内容に対して「結局どういうこと? クリアなの? それともフラットなの? ドンシャリ系じゃないの? どれ? モニター系じゃないの?」と思うかもしれません。

上記の表現は一見すると相反するものも混ざっているように感じるかもしれませんが、「それぞれの側面をもっている」と捉えて頂けると良いです。

『モニター系』ってそもそも何?

世間の評価では妙に「クセが無い」「モニター系」という評価が強い印象ですが、この「クセが無い」や「モニター系」という表現から連想する音質イメージが人によって乖離している可能性が高いです。

一般的に「モニター系」と評価されるイヤホンの音質は、大きく2タイプに分類されます。今回は「クリア系」「非クリア系」という仮称で説明します。

非クリア系は、フラット系のイヤホン・ヘッドホンなどで良くある典型的な「イコライザを使わない場合に、こもった音に聞こえがちなタイプ」の事です。上記の表現だと、あまり良い印象をもたない方も多いと思いますが、イメージとしては「各音域の偏りが少ないことで、結果として音域全体が同等量で聞こえて、第一印象のクリアさが損なわれている」ような感じです。一定時間聴き続けていると、単にクリアさが感じられないだけではなく、濃密な音情報があるのが特徴だと思います。

ゲーミング用途でイヤホンを探している方にとってなじみ深いものであれば、『SHURE SE215SPE』が挙げられます(もっとも、SE215SPEは低域が強めなため、純粋なモニター系とは言いにくい面もありますが……)。他にも個人的なイメージとしては、オーディオテクニカ『ATH-IM04』も非クリア系という印象です。

対するクリア系が、今回レビューしているATH-E70と同じ系統の音質のものです。ゲーミング用途であれば、『Sennheiser(ゼンハイザー)IE 40 PRO』のような音質が挙げられます。

クリア系の場合、同じ『モニター系』に分類されている非クリア系とは明らかな音質の差を感じることができます。

クリア系の場合は往々にして、特に細かな音質の調整をしなくとも、すぐに違和感無く使用できるものが多いです。ただ、クリアさの印象や高域の伸び具合や表現力の差で好みが分かれてきます

上記を踏まえた上で、改めてATH-E70の特徴を整理します。

ATH-E70はクリア系の中でも『ややシャリ気味』に分類される印象です。『ドンシャリ』という言葉がありますが、ATH-E70は『ドン(低域表現)』の部分についてはBA型のイヤホンの中では極めて優秀です。ベース音の響きに厚みを感じられつつ、しっかりと音の輪郭を感じて裏メロを追い続けることが可能な解像度と分離感があります。この点はゲーミング用途としての高評価に直結している特徴です。

『シャリ(高域の刺さり)』の部分については若干の注意が必要です。ATH-E70はaudio-technicaのイヤホンらしい高域の刺さりが若干あります。ただ、このシャリ具合は、高域のシャリ系に慣れている方にとってはむしろ好ましい部類のものです。

ただ人によっては『高域の刺さり』が苦手な方もいると思います。そういう時にはイコライザの使用を検討しましょう

『イコライザの使用時のポイント』の項でも触れますが、高域の刺さりが気になった場合は、4KHz、8KHzを若干下げることで回避することが可能です。ただ、調整をし過ぎてしまうと、透明感のある高域の伸びを阻害してしまう可能性もあります。上記の値については、高域が強めなお気に入りの曲を聴きながら微調整すると良いと思います。人によって(シャリ系の音が好ましいと感じる方)は、逆にやや上げ気味な調整になるかもしれません。

もっとも、今回のATH-E70は、クリア系のモニターイヤホンとして絶妙なチューニングがされている印象のため、最初は「少し苦手かも……」と感じていた方でも、聴きなれると「心地良い高域の音」として認識を改める可能性が高いです。

リズムゲーム用途について

音楽鑑賞用として文句の付け所が無い時点で、リズムゲームにも大変適しています

リズムゲームとしての音楽の聴き心地はもちろんの事、audio-technica的な特徴のあるクリアな音質のため、音がはっきりとしている分リズムも取りやすいです。

また、殆どのリズムゲームで存在するキャラボイス系の音もぼやける事無く鮮明に聞き取れます。

間違いなくおススメです

FPS用途として

PS5のApexLegendsで実際にATH-E70を使用してみました。

世間でATH-E70は「ゲーミング用途に良い」と言われていることをご存じな方も多いと思います。そんな評判通り、ATH-E70はFPS用途に大変良いと感じました。

まずPS5のコントローラー直接挿して使い始めてすぐに感じたのはいつも通り音量を調整しているのに、いつもより足音がしっかりと聞こえたという事です。

恐らく、純粋な高品質な音に解像度の良さ、更に密閉性による音の聴きとりやすさ、イヤホン自体の音傾向によるクリアさなどの要因が重なった結果だと思います。

もちろんゲーム体験としての自然な音質を壊す心配もありません。

コスト面を全く気にせず、最適なゲーム環境を得る場合であれば、高級なイヤホンが良いのだなという考え方は間違いないと再認識できました。

あえて気になった点を挙げるとすれば、3Dオーディオを使用時は足音表現が滑らかになり、前方で鳴っている足音の輪郭がややぼんやり気味になっていると感じた点です。

ただ、上記の問題点については「そもそも音響効果で起こり得る典型的な症状の一つ」です。また、3Dオーディオ効果のおかげで、遠くの前方の足音についても「音の塊」として微妙な方向の差も捉えやすくなるという点もあり、一概に欠点とは言い難いです。

一般的なゲーミングイヤホンではなく、通常の音楽鑑賞用途かつ高域のクリアな伸びが印象的なイヤホンであるため、発砲音がもっと刺さり気味になるのかと思いました。

しかし、根底にある『フラット寄り』な音質のお陰か高域も極端に刺さらない為コントローラー直挿し(=イコライザ調整無し)でも問題無く快適に長時間使用が可能です。

MixAmpを使用すると、より音の解像度と鮮明さが上がりました。

MixAmpの機能であるDolbyを使用してもお風呂場感がかなり少な目だったのは予想外でした。コントローラー挿しに比べてMixAmpからの出力の場合は音質が鮮明になった分、Dolbyを有効にしても音の輪郭がぼやけ過ぎなかったことが原因と考えられます。

また、元の音質が「クリア目のフラット」ということで、お風呂場感もこれまでに試してきたあらゆる他社製品と比較をしても非常に少ない理由です。

唯一の気になった点を挙げるとすれば、音がMixAmpにより鮮明になった分、音質を調整しない状態では音量を上げにくくなった点です。「音が鮮明→高音も鮮明→音量を上げると高音が刺さりやすい→高音がささるので音量がコントローラーに比べて若干控えめになる」という現象が発生しています。

ただ、上記の問題はMixAmpの機能の一つであるイコライザを使用することで解決できます。

上記の事から、個人的にはATH-E70を使ってFPSをする際には『MixAmpなどのDAC+音響効果+イコライザ使用』をおすすめします。

コントローラー直挿しは手軽に高品質な音質でゲームを優位にプレイ可能な点が良いです。対するMixAmpなどを使用する際には、妥協せずに設定を詰めていけば「これ以上の環境は無い」というぐらいに極まった状態でプレイ可能なため、ぜひ自分に最適な設定を見つけて使用して欲しいところです。

解像度と分離感が大変高く、Dolby効果を使うことで定位感や距離感、詳細な方向まで緻密に捉えやすいです。もちろんコントローラー直挿しでも圧倒的な足音の聴きやすさは健在です!

イコライザ使用時のポイント

元の音質・音のバランスがイヤホンのポテンシャルに対してかなり理想的なチューニングになっています。

そのため「イコライザは使わなくても問題は無いかな」というのが本音なところです。

ただイコライザを使えば、より個々の好みに音質を洗練させることが可能」なのも事実です。少しでも「更に自分好みの音質に!」と思う方であれば、イコライザの使用をおすすめします。

音楽鑑賞時のイコライザ調整方法

今回のATH-E70の場合、イコライザを調整する際にはあまり過度なチューニングは行わない方が良い印象です。

通常、フラット系のイヤホンやヘッドセットなどの音質をイコライザで調整する場合、その目的は「よりクリアに、そして音を聴きとりやすくする」ことです。

ただ、今回のATH-E70は調整前の段階から既にクリアな分類の音質になります。また、音域ごとにのBAドライバを搭載しているため、音の分離感も大変良いです。

そのため、イコライザでの調整はあくまで「音の出力を微調整する」程度の意識で調整します▼

ATH-E70は4k, 8Kの箇所を0より上に調整すると、少しずつ高域の音が刺さりだす印象があります。その為、音の刺さりを発生しにくくする(聴き疲れを防ぐ)場合には、-0.5~-1.5ほど下げ気味に調整すると良いと感じました。

ただ、ドンシャリが好きな方の場合は多少の音割れを覚悟で、ややプラス寄りに調整するのもアリだと思います。

この辺りの感覚は実際に聞き比べて好みで判断しましょう。

比較すべきものが無い

よく、ゲーミングイヤホンやゲーミングヘッドセットのレビューでは「~~と比較すると」という流れになります。ただ、今回のATH-E70については同程度の高級なイヤホンを持っていないので、比較しようがありません。

世間的には「SHURE SE535」が対抗馬として挙げられていますが、こちらはさらに価格が跳ね上がっています。

ただ少なくとも、私が今までレビューしたイヤホンの中で一つの終着点と言えるレベルの製品です。価格さえ許せば、一番におすすめできるイヤホンだと言えます

最後に

今回のATH-E70は通常の音楽鑑賞用途としても、ゲーミング用途としても大変素晴らしい完成度のイヤホンです。

これさえ入手してしまえば後はもう(マイク以外は)何も要らないといっても良いぐらいのものなので、予算さえあれば是非入手して体感して頂きたいところです。