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【ASTRO A03 レビュー】ゲーミングイヤホンをガチで音質検証!ApexLegendsで使った感想など色々調査してみました!

こんにちは、ハッサンです。

今回はAstro Gamingのゲーミングイヤホン「A03」をレビューしていきます。

ASTRO製品は過去にA40TRやA50などをレビューしてきました。どちらもロングセラーの人気商品なので、良ければそちらのレビュー記事もご覧ください。

ASTRO Gaming A03について

ASTRO Gamingはゲーミング製品を販売するアメリカのメーカーです。

A40TRやMixAmpProTR、A50などプロゲーマーが好んで使用するデバイスを数多く販売しています。日本でも知名度が高く、ゲーミングアンプといえばMixAmpProTRが一番有名です。

「A03」はASTRO Gamingとしては初のマイク付きインイヤーイヤホンになります。カラーバリエーションはホワイトとネイビーの2種類になります。

Point

• ASTRO Gaming初のゲーミングイヤホン

• ASTRO AUDIO V2によるチューニング

• デュアルダイナミックドライバーを搭載

• フラットケーブルで取り回しが良い

スペック

メーカーASTRO Gaming
価格6,050円
楽天市場 2021年6月26日時点
ドライバーデュアルダイナミックドライバー(5.8mm / 9.2mm)
周波数特性20~20KHz
インピーダンス16Ω ±15%
入力電力0.126V
コード長1.2M
ディストーション@1KHZ≤ 3%
感度±3dB @1Khz

開封

  1. A03
  2. イヤーチップ(S/M/L)
  3. キャリングポーチ
  4. クイックスタートガイド

▼色はネイビーになります。

▼ケーブルにはインラインリモコンが付いています。音量調整ボタンとマルチファンクションボタンが付いています。

▼インラインマイクも付いています。

▼接続は4極3.5mmプラグになります。PS4/PS5コントローラー、ニンテンドースイッチに差し込んで使用できます。

使用した感想

着け心地は悪くないです。シンプルな作りなので着け外しが楽にできます。

フィット感は良くも悪くも普通です。イヤーピースを少し大きめのサイズに変えることで、ぽろっと取れることもないです。

フラットケーブルなので取り回しが良く、タッチノイズも気になりませんでした。

インラインリモコンの質感はややオモチャ感がありますが、価格を考えれば妥当な気もします。ハウジングはアルミニウム製なので、イヤホン自体の質感は好感が持てます

マイク音質はこの価格帯らしく、ボイチャなら可能な程度です。Youtube配信などには向いていません。

エージング前の音質について

エージングとは長時間音を鳴らすことで音質を安定させることです(エージングについては賛否あります)。

エージング前では全体的に解像度が奮わず、こもってぼやけたような音に感じました。間違ってもこの状態で音楽を聴きたいとは思わない音質でした。

高域の出力も限界値が低く、音の伸びも感じられませんでした。

高域が完全に割れるような不快な音は出ないのですが、「出力限界を超えた高域の音が殆ど消失し、名残として僅かにシャリシャリとした音が聞こえて来ているかな?」という感じです。

低域も『音の量』としては、十分に出ていそうなのですが、音が全体的にぼやけています。「とりあえず低音がいっぱい出ていたらいいんでしょう?」のような雑さを感じてしまいます。なんというか低音の輪郭が全く無いです。

イコライザで各音域に極端にメリハリをつけようとしてもやはり限界がありました。音源が低域から高域の全域に渡っている場合は、ドライバ側の限界か音が全体的に潰れてしまっているような印象も受けました。

シングルドライバではよくある現象というイメージですが、A03は公式情報では『デュアルドライバ(低域、中高域)』のようです。デュアルドライバでこの音の分離の無さは予想外というか……。少なくとも「音楽を聴くには微妙かな……」というのが本音です。

ということで、エージング前はお世辞にも良い音とはいえません。終始「音がぼやけ過ぎだなぁ……」「高域全然出ないなぁ……」という感想しかありませんでした。この、「個人的には音楽を聴くのが苦痛になるレベル」の音質が、エージングでどこまで変わるのかが気になるところでした。

エージング前にPS5でApexLegendsをプレイした感想

コントローラ直挿し+3Dオーディオなし

まるで、他のゲーミングイヤホンで3Dオーディオを有りにした時のような音の鳴り方をします

足音の輪郭はぼやけているのですが、足音の音量(音の質量)自体が強く、遠くの足音もしっかり聞き取ることができました。この程度のぼやけ方であれば、おおまかな定位はしっかりと掴めるという印象でした。

また、スナイパーライフルの発砲音をはじめとする高域の音はバッサリとカットされたような音質です。数あるゲーミングイヤホン・ヘッドセットの中でも、ここまでバッサリと高域を切っているものは珍しいと感じました。

コントローラ直挿し+3Dオーディオあり

もともとぼやけ気味だった足音が3Dオーディオ効果により更に輪郭を失ってしまった印象を受けました。定位も非常に曖昧になり「多分前方の左側あたり」とか、そういう程度のレベルの定位認識になってしまいます。

足音がぼやけ過ぎてしまうため、正直3Dオーディオは無しの方が良いと思います。

…..と、ここまではあくまでエージング前の状態でのお話です。

ここから先はエージング後の音質を主に取り上げていきます。エージング前に比べてイコライザで調整すれば、多少の音質の調整は可能になったような印象です。

エージング方法

約100時間程、ハイレゾ音源を含む楽曲を流しエージングを実施しました。常に聴きながらエージングをすると耳が音に慣れてしまうため、一日に30分程だけ聴きながら様子をみるような感じで行っています。

エージングに使用する楽曲はできるだけジャンルを1種類に限定せず、イコライザはフラットの設定で行いました。

エージング後の音質

エージング前と音質の本質は変わっていない印象を受けました。ただ、イコライザでの調整は少ししやすくなったと感じました。

イコライザを使用して強引に高域を出そうとした時の、高域のシャリシャリ感についても軽減されています。しかし、エージング前と同様に音が全体的にこもっており、解像度も良いと言えません。

また、デュアルドライバということで、もう少し分離の良い音質になることも期待していました。しかし実際はエージングによって音が安定したものの、『全体的に音がまとまったような音』という感覚に大きな変化はありませんでした。

イコライザなどでの音質調整をしていない状態では、低域が全面に押し出されたようなタイプのイヤホンです。何も調整をしない場合には利用用途が限られそうに感じます。

反面、数あるゲーミングイヤホンの中でもFPS特化の色味が強いと感じたので、ゲーム(FPS)用として考えるとおすすめできる音質だと思います。『ゲーミング』という言葉がぴったりのイヤホンです。

エージング後の音楽鑑賞用途について

イコライザで極端な調整をしてしまえば、「なんとか聴けなくも無いかな」という音域のバランスです。

上画像ぐらいの極端なチューニングをすれば、「なんとか『音楽』としての体裁を保つかな……?」という感じです。

特に250Hz以下の低域が極端に強い調整がされているイヤホンと感じました。その点を踏まえて、低域をごっそりとイコライザで削り、反対に高域は上げてみました。すると、イコライザを使用していない状態での非常にこもった音に比べては、クリアさを感じられるようなスッキリめの音質に調整は可能です。

イメージとしてはデュアルドライバの内の片方(低域のドライバ)の出力を下げるような感じです。音質を全体的にぼやけさせてしまっている強い音を大幅にカットすることで、低域で埋もれてしまっていた他の音域に少し輪郭も生まれたと思います。

高域についてはエージング前よりはまだシャリシャリ感は減ったとはいえ、高域自体の音質の限界は変わりませんでした。イコライザで高域を上げたとしても高域の伸びには限界があり、無理に上げ過ぎると安っぽい音になってしまします。

中高域用のドライバも搭載されているようなのですが、中域と高域というよりは「中高域」という言葉がしっくりくる印象です。

やはり音楽鑑賞で積極的に使用するイヤホンではないです。『ゲーミング(FPS)イヤホンである』と割り切りましょう。

リズムゲーム(音ゲー)用途について

音楽鑑賞同様、イコライザで調整すれば「使えなくは無いかな……」という感想です

イコライザ無しで使用すると、最近のリズムゲームでよくあるキャラ同士の『掛け合い』の声が低域の音に埋もれて聞き取れないことが多数ありました。これまで色々なイヤホン、ヘッドセットを使用しましたが、ここまで聞き取りにくく感じたのは今回が初めてです。それだけこのイヤホンは特徴的なチューニングといえるでしょう。

音楽鑑賞の項目で提示したイコライザ設定ぐらいの極端な調整をすれば、キャラの音声も聞き取りやすくなり、それなりの音質でゲームプレイが可能です。ただ、リズムゲームの楽曲でよく利用されるギターやベースの音がぼやけ気味です。

イコライザで調整後の状態でも『リズムゲーム特有の爽快感』を与えるまでには至っていない、というのが正直な感想でした。もっとも、ゲーミングイヤホンによっては、どんなにイコライザで調整をしても全くリズムゲームに向かない音にしか調整できないものもあります。そう考えると、一応の及第点は付けられると思います。

エージング後でのApexLegendsについて

コントローラ直挿し+3Dオーディオなし

基本の音質はエージング前と変わらない印象です。

既に『3Dオーディオを有り』にした時のような音の鳴り方は健在でした。ピンポイントで場所を知るというよりは『足音の塊で相手の存在と方向を知る』タイプのイヤホンです。

心なしか全体的に聞き取りやすく落ち着いたような気もします。FPS用のゲーミングイヤホンとして評価すると『感覚的に相手の位置を知りたいという方にはおすすめ』といえます。

スナイパーライフルの発砲音をはじめとする高域の音表現は、イコライザ前よりは高域が弱すぎる事から違和感が減ったと感じました。耳に刺さるような音も無い為、長時間プレイにおいても快適です。

コントローラ直挿し+3Dオーディオあり

エージング前の「音がぼやけ過ぎ」た感じよりは、若干音がまとまったような印象があります。このぼやけ方はFPS用途としてはむしろアリで、足音の存在感が強くなることで『気付き』が早くなります。

基本的な音傾向はエージング前と変わりませんが、定位の認識が少ししやすくなったと感じました。それでも足音がぼやけ気味であることは確かなため、3Dオーディオの使用有無は実際に使ってみて判断した方が良いと思います。

3Dオーディオの効果で低域~中域の音が増し、より相手の存在が察知しやすくなっていることは確かです。感覚的に相手に直ぐ気付きたいという方にはおすすめです。一度自身でも使って見て判断することをおすすめします。

MixAmpProTR+Dolbyなし

音質向上の効果か、全体的にぼやけ過ぎていたような違和感も少なくなった印象を持ちました。

基本的な音質の傾向はコントローラ直挿しと変化はありません。ただ、MixAmpでイコライザ機能で足音をくっきりと輪郭がわかるように調整が可能です。イコライザを使用した場合の音質では、定位も距離感も掴みやすく、非常に良好だと感じました。「ASTRO A03を使用する際には、可能な限りイコライザ機能のあるDACを使って欲しい」です。

MixAmpProTR+Dolbyあり

もっとお風呂場感が強くなることを想像していたのですが、足音については想像していたよりも自然な感じに聞こえました。試聴前は音響効果が過剰になってしまうのでは、と想像していたので少し予想外でした。

ただ、イコライザを使用しない状態でのDolby使用では、3Dオーディオと同様に大まかな定位を把握するタイプの音質になります。ピンポイントで位置を知りたいという場合にはイコライザで音質を調整しましょう。普段からDolbyを愛用している方の場合であれば、イコライザの併用も加味するとおすすめできる音質です。

最後に

ASTRO Gaming A03は万能機とは言い難いですが、用途を限定すればそれなりなクオリティで使えるイヤホンだと思います。

ハウジングがアルミニウム製で光沢があり見栄えも良いので、気になる方は検討してみてください。