【Mu6 Scenes LifeLike2 レビュー】録音品質が良く、コスパ抜群の3Dバイノーラル録音イヤホンです!
こんにちは、佐崎司です。
今回は一風変わった録音用イヤホン「Mu6 LifeLike2」のレビュー記事です。
ただの録音イヤホンではなく、全方向収録可能なバイノーラルレコーディングが可能になっています。
今回は「GenHigh」様からご提供いただいたので、少しでもこの情報がお役に立てば幸いです。
目次
Mu6 Lifelike2について
Mu6は中国に本社を持つGenHighのオーディオブランドになります。Mu6ブランドではワイヤレスヘッドホンや骨伝導イヤホン、今回紹介するLifeLike2等が販売されています。
「LifeLike2」は左右のイヤホンに全方向収録可能なマイクが搭載されており、3Dバイノーラル録音が可能になっています。
『手軽に本格的な立体音響の録音ができる』、『細かい設定も不要! 専門的な知識も不要! スマホに繋いで録音すればOK!』という、非常に分かりやすい製品になっています。
イヤホンとしての音質も良く、多様な使い方ができる製品です。
• 3Dバイノーラル録音が可能
• iOS、Android、Windows、Macで使用できる
• 普通のイヤホンとしても高音質
スペック
メーカー | Mu6 |
価格 | 13,800円 Amazon 2021年5月26日時点 |
ドライバー | 12.5mm ダイナミック型 |
インピーダンス | 1kHz 32Ω |
再生周波数帯域 | 20Hz-20kHz |
感度 | 102dB(1kHz) |
マイク感度 | −42dB |
接続端子 | USB Type-c (Lightning変換アダプタ付属) |
ケーブル長 | 85cm |
重さ | 35g |
説明 | クーポンコード | 期限 |
---|---|---|
Amazon 5%OFFクーポンコード | LifeLike25 | 2021年6月30日まで |
開封
- LifeLike2イヤホン
- イヤーピース(S/M/L)
- Lightning変換アダプタ
- キャリングポーチ
- 取扱説明書
▼イヤホンになります。左右のイヤホンにはマイクと思われる穴が空いています。
▼イヤーチップを装着するとこんな感じです。
▼イヤーチップを取り外してみました。
▼ベント、もしくはマイクと思われる穴があります。
▼イヤホンにはMu6のロゴが印字されています。
▼ケーブルに付いているリモコンには音量調整の「+」「−」とスマホで使える「停止/開始」ボタンがあります。
▼裏はこんな感じです。
▼接続端子はUSB Type – Cになります。
▼iPhoneやiPadで使用するためにLightning端子変換アダプターも付属しています。
3Dバイノーラル録音について
試用環境:Android端末(HTC-U11)に接続し、無料録音アプリ使用。外出時の環境音を録音してみました。
Lifelike2では「もしその時にその場所に居たら、きっとこんな感じで周囲の音が聞こえるんだろうなぁ」っぽい空間表現のある音が、Lifelike2を録音状態で装着しながら、そこら辺を適当に歩くだけで録音できます。
ノベルゲームやアニメをよく見る方なら分かると思いますが、『店内に居るような環境音っぽいBGM』、『店内に居るっぽい音だなぁ』と咄嗟にわかる感じの環境音です。あのような音も簡単に録音することができました。
もっと高級な機材を使えば、より臨場感のある音を収録することはできるのだと思います。ただ、今回の『Lifelike2』はリーズナブルな価格で、なおかつスマホに繋いで無料の適当な録音アプリを使うだけでも自然な立体音響で録音が可能でした。
例えばLifelike2を使ってインターホンが鳴った音を録音し、後になって聴きなおすと「あれ? 今本当にインターホンが鳴ったのでは?」と思えるくらいの自然な音で録音されます。
『臨場感』といってしまうとそれまででですが、3Dアクションゲームなどで使われる『臨場感(迫力)』というよりは、『自然な存在感』を感じることが可能です。
「録音した音質をより良いものに! 高品質に!」とこだわるのであれば、Lifelike2で録音した原音を別途ツールで軽く加工してみるのも良いです。原音自体が十分な品質を備えている為、加工での音質改善の幅も広いと思います。
Lifelike2は手軽で本格的な立体音響が録音可能です。また詳しくは後述しますが、Lifelike2は純粋なイヤホンとして評価しても高品質なため「ちょっと高級イヤホンを買っちゃおう!」という感覚で購入しても満足できるレベルです。
音質について
音楽鑑賞用のイヤホンとしても、コストパフォーマンスの高い製品です。
音の第一印象は全体的にクリアな高域寄りと感じました。
ただ単にクリア気味な音なだけでなく、低域も全体のバランスを邪魔しないレベルで音質全体に対しての重要な要素としての役割をこなしています。
低域の鳴り方はやや控えめで丁寧なタイプではありますが、軽すぎる印象は受けませんでした。しっかりと低域の表現に必要な音の厚みは残している点は好印象です。
中高域から高域にかけての音表現は優秀だと感じました。イコライザなどでの調整をしていない状態であっても、音が綺麗に伸びてくれます。一部のイヤホンやヘッドセットでは音が耳に刺さってしまうような楽曲であっても、Lifelike2の場合は不快な音を出さずに上手く鳴らしてくれます。
また、イコライザでの音質調整に対してのレスポンスも良好です。
音域全体を通して「万遍良く一部の音域を控えめにして、全体の音をクリアに聞こえるようにしている」ような印象も受けました。どういった楽曲を聞いたとしても音が変に割れてしまったりすることがほぼ無かったためです。
なおエージング実施前は、やや高域の輪郭が突出している印象もありました。
30時間ほどエージングをした頃には音質の角が取れ、エージング前に比べて音質が全体的に少し柔らかめになりました。
音楽鑑賞用途やゲーム用途としても高クオリティ!
Lifelike2は純粋に音を聞くためのイヤホンとして評価しても、大変完成度が高いと感じました。
初めは「立体音響を録音するための機材のようなものだし、そうなると当然イヤホンの性能も立体音響を意識した少し癖のあるチューニングがされているのだろうなぁ」と予想していましたが、良い意味で予想を裏切られました。
低域はお腹に響くような重低音は少ないものの、ちゃんと存在感のある響き方をしてくれます。
それでいて高域も心地よい伸びも表現できています。
高域のピーク周辺については音が割れないようにやや下げたチューニングしているような気がしましたが、数日使ってみても明確な違和感はありませんでした。
そのため、モニター的な「原音忠実!」というタイプの音作りでは無いのですが、多くの人に受け入れられやすい「クリアで聴き心地の良い音作り」がされています。
「重低音がバリバリに効いた音楽が聴きたい!」という方でない限りは、Lifilike2の音質に満足できるはずです。
あと、音楽鑑賞については、AP80Pro(DAP)のType-C端子に接続しても、USBオーディオデバイスとして認識して音楽鑑賞に使えました。
リズムゲーム(音ゲー)や、通常の各種ゲームでの使用もおすすめです。
癖が少なく音のバランスに破綻も無いクリアな音質、かつ良好な高域の伸びと程よい低域のアクセント、という点はリズムゲームにもベストマッチをしており、音質面で大変好印象でした。
この『価格帯でしかも主要な目的が録音用の機器』という、メイン用途のおまけ機能のようなイヤホンだと思っていたので、ここまで快適にゲームに利用できるとは思っていませんでした。
正直な所「録音しない人でも、イヤホンとしてLifelike2を買っても損しないよ? むしろコスパ良くて得するよ?」ぐらいの感覚です。いや、ホントにマジで!
これこそ良質な『クリア』
ここまでも散々言い続けている『クリア』という言葉についての補足です。
イヤホンやヘッドセットの音傾向を説明する際には「クリアな音質」という言葉を使うことが結構あります。
この「クリアな音質」という言葉を使用した場合、往々にして「音が軽過ぎたり高域がやや過剰にシャリシャリ」しているものが多かったりします。
しかし今回のLifelike2については、前述した「音が軽過ぎたり過剰なシャリシャリ」の感覚が少ないです。
そのため、普段はイコライザなどで中域を下げ気味に調整をして音のクリアさを楽しんでいる方であっても、Lifelike2の場合は未調整のままで満足できると思います。
それでいて存在感のある低域もしっかり鳴っている点もポイントです。
立体音響を聞く場合には別のイヤホンがベター
ここまでで紹介した通り、LifeLike2は『立体音響の録音機器としても大変優秀で、しかも通常使用のイヤホンとしても品質が大変高い』ものです。
「じゃあもちろん、録音した立体音響を聴くのにも最適だよね!?」と思ってしまいがちですが、そういうわけではありません。
立体音響についてはあくまで「録音に特化している」という印象でした。むしろ録音した音をしっかり聴く場合であれば、もう少しクリアさの少ないモニター寄りのものか、あるいは一般的に立体音響向けといわれている他のイヤホンで聴く方が好ましいと感じました。
たしかに録音した音をそのままLifelike2で試聴した場合でも、籠った感じが無く明瞭に聞こえるという点では大変高品質です。
ただ、立体音響としての没入感の度合いなどを確かめる場合には、別途の低中域近辺の表現力が優秀な密閉型イヤホンを用意した方が良いと感じました。
立体音響は音の『クリアさ』よりも音の『質感』『空気感』を感じられるイヤホンの方が、より「臨場感(そこに居るかのような感覚)」を味わいやすいためです。
立体音響を聴く場合には、密閉型のカナル型イヤホンが一般的にはおすすめとされています。また、耳の中に深く挿入するタイプであれば更に良いです。
Lifelike2は一見するとカナル型で密閉形状をしていますが、ドライバ全体からの音の抜け方と、その音の抜けが影響して生み出されているような低域の響き具合、全体的なクリアな音質、これらの特徴から一般的な密閉型とは音質がやや異なっていると感じました。
ちなみにLifelike2より高価なイヤホンであるにも関わらず、立体音響とのマッチングが最適ではないイヤホンは沢山あります。
なお、立体音響を聴く用途としてミスマッチをする一例を挙げると、FPS向けのチューニングがされたイヤホンが挙げられます。特に『足音の強調に特化』(足音に類する音域だけを極端に強調)したようなタイプのイヤホンの場合、立体音響の醍醐味である空気感が完全に損なわれてしまいます。
ただ、ゲーミングと呼ばれるイヤホンはピンキリの為、中域を強調しすぎていない程度ものであればそれなりに聴くことができるかもしれません。
使用する場合の注意点
今回、Lifelike2を実際に使っていた過程で気付いた注意点などを紹介します。
Androidでの使用ではUSB Type-C端子が必要
ここ数年の機種であれば問題無いですが、一昔前の機種の場合はUSB Type-C端子が無い場合があります。
変換アダプタで使用できるか保証が無いため、USB Type-C端子を搭載した端末で使用しましょう。
また、一部のAndroid機種は対応していない場合もあるようです。Amazonのページに簡易的な対応表があるため、まずはそこから確認してみましょう。
iPhoneは基本的に問題無く使える
Lifelike2にはiPhone向けのLightning端子への変換アダプタが付属しています。
古すぎるiPhone(iPhone 4やiPhone 5)でなければ問題無く使用できるようです。
ただ、同じiOS端末であるiPadについてはType-Cを搭載している最近の機種のみ非対応機種になっているようです。
上記については注意しましょう。
全ての録音アプリで正常に動くとは限らない
Android端末に接続して初めて録音をした際には、何故かモノラルのような音質でしか録音できませんでした。
使用した録音アプリの設定でも、確かに「ステレオでの録音」を指定していたのですが、その上でも左右の音の区別が無いような音しか録音されませんでした。
何度か試行錯誤をしても正常に録音出来なかったため、別の無料アプリを使用して録音を試してみました。すると、左右区別のある立体音響で録音ができました。
上記のような前例からも分かるように、録音アプリによっては正常に録音できないケースもあるようです。
ただ、特に有料アプリが必要というわけでもなく、無料の録音アプリをいくつか試してみることをおすすめします。
私の場合は、機種に搭載している標準アプリで正常に録音できなかったのですが、代わりに無料の録音アプリをインストールして使ってみるだけで、問題無く録音ができました。
非対応アプリの場合はモノラルで録音される点についても、Amazonページの注意点に記載されています。
ただ、あまり難しく考えすぎず「適当にいくつかアプリを試したら問題無いかな」ぐらいの感覚で良いと思います。
最後に
Lifelike2は大変コストパフォーマンスに優れた製品でした。録音品質も良いですが、イヤホン性能自体も高品質です。
製品全体を見ても妥協が無い完成度の高いものだと感じます。
立体音響に興味がある方はもちろん、高品質なイヤホンが欲しい方にもおすすめできます。
説明 | クーポンコード | 期限 |
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Amazon 5%OFFクーポンコード | LifeLike25 | 2021年6月30日まで |
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