【KZ ZAX レビュー】多ドラハイブリットイヤホンが安い!音の分離に優れた高音質イヤホンです!
こんにちは、佐崎司です( ´∀`)
個性的なイヤホンを求めて沼に嵌っている今日この頃です。
イヤホンは機種毎に音色や癖、音の抜け方などが異なるため、同じ音でも聴こえ方に違いがあります。
今回はBanggood様から『KZ ZAX』をご提供いただいたので、レビューしていきます。
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目次
KZ ZAX について
KZ(Knowledge Zenith)は中国の音響機器メーカーであり、コストパフォーマンスに優れたイヤホンを数多く製作しています。
ZAXは7BA(バランスド・アーマチュア型)+1DD(ダイナミック型)の多ドラハイブリットイヤホンです。
お手頃な価格でドライバが多いことと、再生周波数帯域が10Hz-40000Hzと広いことが特徴です。また多ドラの恩恵で音の分離に優れていることもあげられます。
シルバーとブラックの2種類が販売されており、今回はブラックを紹介しています。
• 7BA+1DDの多ドラハイブリット
• 音の分離が素晴らしい
• 個性的な音色
• コスパに優れる
スペック
メーカー | KZ |
価格 | 9,084円(Banggoodクーポン価格:$50.09) Banggood 2020年12月8日時点 |
ドライバ構成 | 7BA+1DD |
インピーダンス | 24Ω |
音圧感度 | 113db |
再生周波数 | 10Hz-40000Hz |
ケーブルの長さ | 120cm |
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クーポンコード:BGKZLH3(2020/12/31まで) |
クーポン価格:$50.09 |
開封
- ZAXイヤホン
- イヤーチップ (S/M/L)
- 説明書
- 箱
▼イヤホン本体になります。背面にベントと思われるスリットがあります。
▼イヤーチップはS/M/Lの3種類あります。
▼右ケーブルにメディア/通話制御ボタンがあります。
▼裏側にマイクが付いています。今回はマイク有りのバージョンですが、マイク無しのバージョンもあります。マイク無しだと上画像のメディア/通話ボタンもありません。
▼接続は4極 3.5mmプラグになります。
音質について
レビューは『約130時間ほどの慣らし運転(エージング)をした上での感想』となっています。
このイヤホンを一言で表現をするのであれば、『典型的なドンシャリ系』です。ただ『ドンシャリ』とだけ評価してしまうのは余りにも勿体無い良機といえます。
『ドンシャリのイヤホン』にしては、音の鳴らし方が全体的に丁寧かつ繊細な印象を受けます。そのため、音の分離が良く輪郭もはっきりしており、楽曲内での各楽器の演奏が非常に聞き分け易いです。
例えば、一般的なmp3の320kbpsの曲をスマホで聴く場合と、ハイレゾ音源をDAPで聴き比べた場合でも、このイヤホンを使うと音の違いが直ぐに分かるレベルでした。『ハイレゾ対応』として評価して問題無いクオリティです。
正直、このイヤホンの価格帯におけるスペック上での『ハイレゾ対応』機種は、実際に使ってみるとハイレゾとそれ以外の音の違いが体感しづらいものが殆どです。
そんな中、この価格帯で音源の違いがしっかり感じられる『KZ ZAX』は優秀な良機といえます。多くの人にとって、これまでに何度も聴いている曲をこのイヤホンで改めて聴くと「こんな音まで後ろで鳴っていたのか」「バックの演奏がここまでハッキリと聴こえるのか」と感じることでしょう。
ボーカル曲で今まではバックの演奏としてぼやけて聴こえていた音が鮮明になることで、曲全体の雰囲気も変わってきます。一度はこのイヤホンで、音楽をただ聴くのではなく『傾聴』してみて頂きたいです。
得意なゲームジャンルについて
この『KZ ZAX』は音ゲーに向いた音質です。そう感じた理由としては、「『臨場感(その場に居るような感覚)』よりは、『ゲーム的な華やかさ』を重視している音質」であることと「音のクリアさを重視したチューニングがされている」の2点が挙げられます。
このイヤホンのドンシャリは、ざっくり表現すると「低音と高音を強めにして、中音を下げたタイプ」に分類されます。これだけ書くと「良くあるドンシャリイヤホンのうちの一つ」としか思えませんが、実際はそうではありません。
実際に音を聴いてみると、単に低音と高音を強調しただけではなく、それぞれの音域の音を細分化して鳴らそうとしている事が理解出来ます。高音がやや耳に刺さるタイプのイヤホンですが、電子音の比重の多い音ゲーとの相性が良いです。
ゲームらしさを際立てる、クリアかつ派手で華やかさのある音が手軽に楽しめます。同様の用途として、Final製のE3000を使いますが、今回のKZ ZAXはE3000との価格差に見合ったコストパフォーマンスに優れた製品と感じました。
「今E3000を使っていて、もう少しクリアで音の輪郭を保ったドンシャリが楽しみたい」という方にもおすすめです。
ApexLegendsやPUBGで使用した感想
Android端末にGameDACをフラットな設定で挿しPUBGをプレイしてみると「FPS用途も悪くない」と感じました。
分離感が良い為、相手の居る方向は分かりやすかったです。敵が近づいて来ている事や、どの方向に回り込んでいるかも、マップ上のガイドを見ずに判断が出来ました。
また、ゲーム向けなドンシャリ音質なだけに、突然銃声が聞こえた時に音で「ビクッ!」とするぐらいに、迫力ある音が出ていました。
PS5にてApexLegendsで足音の聞こえ方も検証してみました。3Dオーディオを使用しない場合については、音の分離が良いことが幸いし、相手の方向や距離感も把握が出来ると感じました。
特に前方180度の範囲に関しては、瞬間でピンポイントの把握がしやすいと感じました。
後方の足音については『KZ ZAX』の音質の影響か、ややクリア過ぎる印象も受けました。しかし、前方との音の差は確かに感じられたため、使い慣れれば問題は無い範囲です。
FPS用途として有りか無しかでいえば有りかと思います。
あえて注意点があるとすれば、ドンシャリ系特有の高音の刺さりが多少あるため、音量を上げて利用する場合は、別途DACを利用して高音を気持ち下げて刺さりを解消するとより良いかもしれません。勿論、そういった調整はせずに使用しても問題は無いです。
使用する際のポイント
このイヤホンはイヤーチップのフィット具合と、耳への装着具合で音の印象が変わります。
私は普段イヤホンを使用する際には、極力耳の中へ押し込む事が多いです。しかしKZ ZAXを使う場合は、耳の穴を丁度軽く塞ぐぐらいの浅めの差し込みが良いと感じました。
ただ、この装着による音の好みについては、耳の形状を含めて個人差があるため、実際に試行錯誤してみるのが良いです。
不得手な事について
欠点を挙げるとすれば、「ハモり系の音がシンプルになりがち」ということでしょうか。ハモりによる厚みを備えたような音や、リバーブの効いたような響きの表現は、イヤホンの特性で相殺される印象を受けます。
上記の事から、音の傾向がPS5の3Dオーディオ効果と真逆な為に相性が悪いです。
ApexLegendsで3Dオーディオを使ったプレイ検証中に「相手が後ろの近くに居ると思ったら、前方の遠くに居た」という状況も発生しました。前方の遠くから聞こえる場合のこもった足音と、後方近くで聞こえるこもった足音について、咄嗟に聞き分ける事が難しい事が原因でした。
『KZ ZAX』は3Dオーディオのような音響効果やASMRとの相性があまり良くないといえます。
ただ、低音の響き具合については、ドンシャリ系のイヤホンとしては不自然さが少なく良いバランスで鳴らしていると感じました。
エージング前の音質について
『エージング前』の音質について言及しておきます。
理由として、前情報無しに使用したせいで『思ったより悪かった』と感じてしまう人が居るのではと感じたためです。
人によっては『エージング前後でもほとんど変わらない』という意見もあるようですが、あくまで私個人の意見としては『KZ ZAXはエージングで変わるタイプのイヤホン』だと、実際に使ってみて感じました。
エージング前(開封直後)の状態でも低音はそれなりに出ています。各音の分離も良いような印象を受けました。むしろ違和感があるぐらいに分離が良かったです。
イコライザでの調整を行わずとも、クリア系(中域弱め)のドンシャリが好きな人向けな音が出ています。ただ分離の良い印象も、逆を言えば「音にまとまりが無い」ような感覚も強く感じました。それぞれの音は出ているのに、迫力や爽快感が足りずにただ『音がゴチャゴチャしているだけ』という状態です。
あとは、エージングの影響が強いタイプのイヤホン特有な、エージング前の症状で良くある『乾いたような軽めの音』という印象も受けました。「低音は出ているものの、音の厚みが足りない」という感じでしょうか。
なので、一定期間(ZAXの場合は100〜150時間程度)のエージングをおすすめします。私は耳エージング(ずっと使い続けて耳側がイヤホンの音に寄り添ってしまう現象)は行わないタイプで、エージングの大半は良く聴くジャンルの音楽を通常の音量で流したままにし、24時間毎に1時間程使って音の違いを確かめるようにしています。
特に最初の2日間ぐらいは、まだ音が纏まりの無く分離間が強すぎるような鳴り方をしていたので、その点は認識した上で使うと良いです。
最後に
ゲーム、音楽、どちらに対してもこのイヤホン特有の「クリアなドンシャリ」がマッチするものが多くおすすめです。
KZイヤホンを使った事が無い方は、新たなメーカーの音質を楽しんでみてはいかがでしょうか。
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