【Monster Aria Free レビュー】安価なオープンイヤー(空気伝導)イヤホンでは当たりかも!?軽いし音質も良さげです!
今回は『低価格帯のオープンイヤーイヤホン』のレビューです。
低価格帯の製品はほぼ海外製で『空気伝導』と称したものが殆どです。
「インターネットで『お勧めのオープンイヤーイヤホン』を探したけど、高い機種ばかりで購入できない」という方は、今回の内容が少しでも参考になれば幸いです。
数ある製品の中で個人的に『アリかな?』と思った製品の紹介と、実際に使用している『Monster Aria Free』についてもレビューします。
個人的にはしっくりこない『空気伝導イヤホン』という呼び名を使用しています。この手の製品は『空気伝導』という表現を全面に押し出している印象です。
目次
『空気伝導イヤホン』の注意点
安価な空気伝導イヤホンを探す場合には注意点があります。
通常のメーカー製品の感覚で購入してしまうと「こんな筈じゃなかった……」という状況もありえるので注意しましょう。
安価な製品は自己責任で……
空気伝導イヤホンはコピー製品が多く存在します。今回紹介している製品も、『見た目似てるけど安い』というものが存在します。
果たしてそれと今回の製品のどちらが優秀なのかは私にはわかりませんが、興味がある場合は自己責任でチャレンジしてください。
製品の★評価はあてにならない
低価格で空気伝導なイヤホンを探す際には、馴染みのないメーカーの製品が多く表示されることがあります。
また、一般的なメーカー製品に比べて信頼性のあるレビューが少ない場合があります。さらに、製品ページ内の★評価はほぼ無意味と理解しておくことが重要です。
『サクラチェッカー』での判断は無意味
ネット通販で失敗しないための方法の一つに『サクラチェッカーを使って、製品の評価がどうなっているのか確認する』という方法がありますが、『安価な空気伝導イヤホン』の購入において、この手法は無意味です。
安価な空気伝導イヤホンには怪しいレビューが数多く存在します。
購入前に複数の情報源を参考にし、情報を総合的に判断することが大切です。安価な空気伝導イヤホンを選ぶ際には、リスクや不確かな要素を理解した上で自己責任で判断することが必要です。
製品の定価はあてにならない
これも安価な空気伝導イヤホンでよくあることです。
安価な空気伝導イヤホンを探すと定価1万円を超える製品が大幅に値下げされていることがよくあります。
「2023年令和最新の製品が、定価1万円なのに4千円で売ってる!?」
などという事はよくあります。定価は完全に無視して、購入するために必要な最終的な価格だけを判断基準にしましょう。
例えば、100均一で売っているような見た目なのに定価1000円のボールペンが90%OFFだったとして、貴方は「1000円の製品が100円で購入出来てお得!」と思って購入するでしょうか? つまりそういう事です。
見た目が全く同じ製品が複数存在する場合は完全にギャンブル
今回の空気伝導イヤホンに限らず、安価な製品では『見た目が全く同じなのに価格が微妙に異なる他メーカー製品』がよくあります。これは完全にギャンブルなので、実際に買って比較してみないとわかりません。
高い方が良いという訳でも無く、『両方ともダメ』という結果や『どちらもハードウェア的には全く同じ製品(安い方が良かった)』という場合もあります。
海外通販サイトでは買わない
海外通販サイトではメーカーを偽った製品が当然のように販売されていたり、販売ページに記載されている製品と異なるものが届いたりします。そういった製品に限って★5評価で大量に販売されていたりします。
そういった製品を入手してしまっても泣き寝入りできるような寛容な心を持っていない方は、海外通販サイトは使用しない方が無難です。
サクラじゃないレビューにも注意
製品販売ページのレビューを眺めていると、明らかに「このレビューはサクラじゃなくてちゃんと普通の人が高評価してそう」というものがあります。
ただ、そういうプラスレビュー評価をされている人程「それほどオーディオデバイスに関心が無い」「空気振動イヤホンは初めて」という事が多いです。
今まさにレビューを書いている私が言うのもなんですが、やはり製品ページのレビューはあてになりません。
特に今回の『空気振動イヤホン』というジャンルについては、一定数の製品を使用した経験が無いと「このジャンルにおける判断基準」が評価する側で足りていない状態になります。
例えば、私が一年前に3千円ぐらいで初めて安い空気伝導イヤホンを購入したときは「安い割には空気伝導の中では良い音なのでは?」と思っていた製品がありますが、今ではその製品は「空気伝導基準でみても低音スッカスカで糞やん……」と思っていたりします。
やはりモノを評価する際には経験数がモノを言うのは鉄則です。
長期利用を考えるなら、高級製品も視野にいれよう
安価な空気伝導イヤホンを3つも4つも購入してしまうと、結局その予算に少し足すだけで有名な空気伝導(というかオープンイヤー)イヤホンを購入できてしまいます。
もし「やっぱり品質には拘りたいな」という方は、有名な製品を購入する方が最終的な満足度も高く、安心して利用できると思います。
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ここからはおススメの安価空気伝導イヤホンの紹介をします。
Monster Aria Free
メーカー | Monster Cable(モンスターケーブル) |
価格 | 4,999円 Amazon 2023年7月2日時点 |
安価製品の中で『Monster』というメーカーは、「低価格帯としての知名度を保っている数少ないメーカー」の一つです。
もし「安価なものが欲しいけども、少しでも安心感が欲しい」という方は、他製品の場合でもこのメーカー名のものにすれば失敗する可能性は減るかもしれません。
■開封
箱はこんな感じ。
『ダイアモンドなんとか』なデザインなどと仰々しく書いていますが、なんかちょっと角切りっぽいデザインなだけです。プラスチックっぽい質感なのでその辺は察しましょう。
Amazonでよくある『2023年最新を謳う長ったらしい名前』系にしては、結構まともな外装だと思います。
中身はこんな感じ▼
真ん中の箱には充電用のケーブルが入っています▼
磁石で吸着する特殊な充電ケーブルになります。この充電ケーブルは他製品でも互換性がある場合があります。
箱の底に説明書関連が入っています▼
絵付きのクイックガイド(絵付き)は英語・中国語、通常の説明書は7か国語対応で日本語込みになっています。
図解で操作が理解できる点と、日本語マニュアルの日本語も露骨に変な翻訳はされていないため使い方は分り易いと思います。
本体にフィルム付いてます▼
質感はオモチャ感がありますが、奇抜さも無くシンプルなので外出時にも気軽に使用できます。
耳側に来るドライバ部▼
耳に当たる部分がゴム加工されているのはポイントが高いです。このゴム部の有無で装着感に差が出てくる人は結構居るはず。
「有象無象の安いだけの怪しい製品では無いかも?」と、この製品について考えさせられた一因です。
ただこのゴム部、強めに擦ってしまうと下の粘着部からズレて取れてしまいそうなので気をつけましょう。
最悪取れた場合は、両面テープなどで補強しても良いと思います。まぁ安価製品なので……。
スペック
製品名 | Monster Aria Free |
---|---|
ドライバー | ダイナミック型(φ15.4mm) |
Bluetooth | 5.3 |
対応オーディオコーデック | AAC、SBC |
最大再生時間 | 約8時間 |
充電時間 | 約2時間 |
通話ノイズキャンセリング | 対応(ENCノイズキャンセリング) |
防水レベル | IPX5準拠 |
重量 | 約17.5g |
付属品 | 充電ケーブルのみ(ACアダプタ無し) |
ダイナミック型(φ15.4mm)ドライバ
15.4㎜ドライバ搭載ということで、ドライバサイズはそこそこ大きめです。
この手の製品はドライバサイズが16㎜前後という印象なので、大き目のドライバを搭載した製品といえるでしょう。
「ドライバが大きかろうが安価なら意味無い」と少し思っていたのですが、一応安価なりにもドライバサイズの恩恵を受けた低音は出てくれます(過剰な期待は禁物ですが……)
Bluetooth5.3対応で接続性能は良好!
Bluetoothの規格verと性能の相関については、使用されているチップにも依存するので一概には言えませんが、Bluetooth5.3に対応しているということで比較的製品の基本構成部品は新しめであるといえます。
また実際に使用した限りでは、今まで使用してきたあらゆるBluetooth製品と比較をしても、接続速度と安定感が段違いに良いです。
接続されたと通知音声が流れるまで2~3秒かかりますが、ペアリング端末の接続速度は電源ONの1~2秒後には完了しています。
接続後の通信も安定しています。他のBluetooth製品なら「家のこの辺りにいたら音が途切れる」という場所でも安定して音楽が再生し続けられました。
防水レベルIPX5準拠
IPX5準拠は『内径6.3mmの注水ノズルを使用し、約3mの距離から12.5L/分の水を最低3分間注水する条件であらゆる方向から噴流を当てても機器の機能が動作すること』という条件を満たした製品であることを意味します。
上記を鵜呑みにして積極的に水を当てるべき製品では無いですが、水に対しての安心感があるのは良いです。
軽い本体重量
この手の製品は良く『付けている事を忘れるような羽のような軽さ!』という胡散臭いフレーズを見聞きしますが、この製品も例外無く同様の売りを謳っています。
とはいえ実際に17.5gとなると「確かに空気伝導系の中でも結構軽い」のは確かです。
この辺の軽さがバッテリーの保ちが並に留まっている理由かもしれません。
『操作が物理ボタンのみ』という便利さ
本製品の操作は全て右耳ドライバ部に備わっている2つの物理ボタンで行います▼
それぞれの物理ボタンで『2回押しで音量上げ下げ』、『短押しで再生/停止』、『2秒長押しで前曲/次曲』と、操作方法がシンプルで、物理ボタンも押しやすく誤操作にもならず快適です。
しかもこの一見小さなボタン、一見押しにくそうですが、ボタンの位置的に2回押しもし易く、過剰なカチカチ音がしない程度の押し心地もあるのでストレスフリーです。
また、最近の製品でありがちな「物理ボタンではなくタッチ操作方式(触れるだけで操作が可能)」という機能はありません。
タッチ操作系の製品の場合、ドライバ部の装着位置を変更する際に本体のタッチ操作部に手が当たって誤操作になりがちですが、この『Monster Aria Free』ではそういった誤操作の心配もありません。
バッテリーの保ち時間は並程度
最近の無線製品の中では最大再生時間が長いとまでは言えないものの、一般的なワイヤレスイヤホンのカテゴリとして考えると『約8時間再生可能』は平均的かつ実用的といえます。
ACアダプタが付属していないため充電時間については公式情報がありません。マニュアル上は5V1AのACアダプタの使用を推奨しているようです。
某通販サイト上の製品説明では『充電に必要な時間は約2時間』といった記載がありました。急速充電という感じでは無く充電速度についても『並』という印象です。この辺の性能は価格相応といえるでしょう。
音質がわりと良い
この価格帯の『空気伝導』を称して、製品名に『2023年最新』や長ったらしい『いかにも』な説明が書いているタイプは、音がスッカスカの印象しかなかったです。
しかし、この『Monster Aria Free』については良い意味で期待を裏切ってくれます。
「音質、意外と悪くないぞ!?」
音傾向は予想外なほどに堅実なフラット系です。
中音域の音が少々遠い位置で聴こえる印象はあるのですが、それ以外は概ね良好な『フラット系音質』といえます。下手な7~8000円級のゲーミングヘッドセットの音質などと比べると段違いに『音楽鑑賞にも向いている』といえる音質です。
この製品に限らず、最近の安価製品は『何かを許容すれば十分に有用』な製品が増えてきているので、他にもこういった製品があるかもしれませんね。
クラシック系もそれなりにこなす音質
音質が全体的に『フラット寄り』なため、楽器系の『音が空間に響くような表現』が結構上手いです。そのため、クラシック系の楽曲や、ゲームのサウンドトラック系の楽曲の表現が、製品の価格らしからぬ心地良い音を鳴らしてくれます。音楽の解像度を楽しむのはさすがに難しいですが『音楽全体の雰囲気を楽しむ』点においては優秀な印象です。
音質が良い理由の一つとして『大型サイズのドライバ』が挙げられますが、むしろ重要な点はそのドライバを最大限生かすための製品構造にあります。それがドライバ部に存在する『音抜けの構造』であるベント(音抜けの穴)す。
この価格帯の製品にしては、見た目こそチープなものの結構大きめなベントが存在します▼
音楽を聴きながらこの部分を少しずつ指で塞いでいくとわかるのですが、塞げば塞ぐほど「そうそう、こんな音を予想していた」というようなスッカスカの音質に変化していきます。つまり逆を言えば、このベント穴が存在しているお陰で、音質が格段に向上(音の厚みが増)していることがわかります。
そのため、このベント部は本製品の生命線と言っても過言では無いぐらいに音質に貢献しています。
イコライザ・音響効果適性も高め
音質が全体的にフラット気味で、各音についても尖りが少なく滑らかで、ドライバ自体も大き目の為に各種イコライザや音響効果との相性が良いです。
音楽プレイヤーなどでのイコライザ調整についても、過度な変化をせず滑らかに音質が変わっていくような挙動をします。また、Dolbyなどの音響効果についても自然なエフェクトの掛かり方で空間表現を広げてくれます。
今まで様々なイヤホンで「音響効果って微妙だな」と思っていた人であっても、意外とこの製品で音響効果を使用すると印象が変わるかもしれません。
galaxy系のandroid端末の標準機能にあるものの、今まで全然使用する気にならなかった『コンサートホールの残響効果』といった音響効果関連も、この製品だと「これはこれでアリでは?」という感じで空間表現を広げてくれます▼
低域の音表現は良し
この価格での空気伝導系の中では低域表現は価格の割にかなり頑張ってると思います。
さすがに『腹に響くような重低音』とまではいきませんが、『音の響きに必要な低域表現』をしっかりと出してくれている印象です。
そのため、音楽全体の聴き心地として、空気伝導系にありがちな『スカスカな音質』になることを防いでくれています。
ボーカルが若干遠めなのが弱点?
音質説明の最初の方で少し触れましたが、ボーカル(中音域近辺)が少々後ろに下がっているような音の鳴り方をします。
ただこれは音質が悪いというよりは『こういう音質の音なんだな』という、この製品の音質の特徴として捉えられる範囲です。
とはいえ、この特徴は『安っぽい音質あるある』な性質の一つともいえるので、価格相応な特徴ともいえますね。
音楽全体の雰囲気を楽しむ音質
音の解像度自体はお世辞にも高いとは言えないため、音楽鑑賞の際に音楽全体の雰囲気を楽しむ用途として使用するのが良いと思います。
ただ、低域が空気伝導にしては結構頑張ってくれるので『ソロ演出系(ピアノソロやボーカルソロなど…)』の表現力は豊かです。
同時に発生する音の種類が多くなってくると、短音辺りの解像度が下がりがちなのはダイナミックドライバの宿命と言えるでしょう。むしろこの低価格帯であれば十分な音質だと思います。
「ちょっと音質がこもりがちかな……」と感じた方は、イコライザで微調整すると良いです。
意外と曲がる形状(※要自己責任)
今回の『Monster Aria Free』ですが、思いのほか本体の各種部分が曲がります▼
『柔軟なので一時的に曲がる』のも確かなのですが、思い切って曲げてみると曲げた分の形状がそこそこ反映されたまま、通常時の湾曲具合も変わってくれます。
つまり『耳に合わないと感じた際、各種部分の微調整が利く』ということです。
この手の『耳に掛ける系の製品』で、恐らくほぼ全ての方が悩んでいるであろうポイントは『耳に掛けた時の装着感』だと思います。
この装着感問題はかなり深刻で、『この手の製品は実際に購入して使用してみないとわからない』という面が強いです。そして、あまりにも自分の耳と耳掛け部分の形状が合わない場合「付けているとすぐに耳が痛くなる……」という理由で、高価な製品でも使用しなくなりがちです。
ただ、もちろんこの曲げる行為はかなり力技なので自己責任でお願いします。見た目が大丈夫であっても、内部での断線リスクや物理的に折れてしまう可能性が無いとは言えません。
幸い製品自体が比較的安いため「最悪ぶっ壊れてもいいや」ぐらいの気持ちで弄ってしまうのも良いと思います。そうしている内に音質の良さも相まって愛着がわいてきます。
『音漏れ精度』は、気にしだすと不毛
この機種のデメリットとして、上記で説明していたベント部から音漏れが発生していますが、「現状の音質を完全に捨ててまで、音漏れを軽減したいか?」と言われると、答えは「否」です。
そもそも論で「いわゆる空気伝導系の製品を使う際に、音漏れをどの程度気にするか」というのがポイントです。
音漏れが気になるような場所の代表例の一つは『電車内』だと思います。
ただ、電車内で音楽鑑賞用途で空気伝導イヤホンを使用しようとすると、周囲の騒音で音楽がかき消されてしまうため音量を上げる他ありません。
結果として『真横に座っている人に音がガッツリ漏れてしまう』可能性が高いです。そう考えると「多少の音漏れ精度に差はあれど、そもそも電車内で空気伝導系のイヤホンはまともに使えない」という結論になります。
また、電車内以外の場合は『周囲の音を聴き取りやすい音量にすると、結果的に音漏れが防げる』となりがちです。
そういう意味では、今回の『Monster Aria Free』は空気伝導という言葉を冠する製品の中では無難な性能といえます。
その他製品の紹介
今回レビューをした製品以外に、個人的に良さそうと思った製品を軽く紹介します。
SOUNDPEATS RunFree
メーカー | SoundPEATS(サウンドピーツ) |
価格 | 6,680円 Amazon 2023年7月2日時点 |
製品名 | RunFree(ランフリー) |
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カラー | ブラック |
ドライバ | ダイナミック型(φ16.2mm振動板) |
Bluetoothプロファイル | A2DP、AVCTP、AVDTP、AVRCP、HFP、HID |
対応オーディオコーデック | AAC、SBC |
最大再生時間 | 約14時間 |
充電時間 | 約1.6時間 |
通話ノイズキャンセリング | 対応(ENC:環境ノイズキャンセリング) |
防水レベル | IPX7準拠(イヤホン本体、マイク部分はIPX4相当) |
マイク | 計4基(片側2基) |
重量 | 約31g |
上記でレビューをしたメーカーの『Monster』と同様に、この製品の『SOUNDPETS』というメーカーも「低価格帯としての知名度を保っている数少ないメーカー」のうちの一つです。もっとも、低価格と言うには少々価格が中堅よりかもしれませんが……。
空気振動系にしては低音が良いと評判な製品です。今回レビューをした『Monster Aria Free』と比較すると、実売価格は2000円前後高い製品になると思います。
他製品と比べて比較的ドライバ部のサイズが大きい、音抜けをさせる箇所に『ラムダ型音響空間』を採用しているためか、他の同価格帯の空気伝導系製品に比べて低音が強い傾向があるようです。
連続再生時間については14時間可能なため、使用時にバッテリーで困ることはまずないでしょう。
『ゲームモード』という、いわゆる『低遅延モード』も備えているため、通常の安価なワイヤレス製品よりは遅延面でやや有利といえます。(もっとも、この手のタイプでも独自のドングルが付属したタイプでなければ、遅延面でリズムゲームは厳しい……というか、音質面で辛過ぎですが……)
ゲームモードについては、音質とのトレードオフも加味して使用するかを判断しましょう。
また、『RunFree 』は人によっては『内側にある凸部分が耳に当たって痛い』という感想もあるようです。この辺の付け心地については個人差がどうしても出てしまうため、なかなか評価が難しいのかもしれません。
現状の『空気伝導』系の製品で無難どころを選ぶ場合は、この『RunFree』と今回レビューをした『Monster Aria Free』の2強と考えて良いと思います。
Float Run
メーカー | SONY |
価格 | 13,775円 Amazon 2023年7月2日時点 |
製品名 | Float Run |
---|---|
型式 | オープンエアダイナミック |
ドライバーユニット | 16 mm |
質量 | 33 g |
電源 | DC3.7V : 内蔵充電式リチウムイオン電池 |
充電時間 | 約3時間(フル充電) |
充電方法 | USB type-C |
電池持続時間(連続音声再生時間) | 最大10時間 |
電池持続時間(連続通話時間) | 最大10時間 |
電池持続時間(待受時間) | 最大200時間 |
通信方式 | Version5.0 |
出力 | Bluetooth power class1 |
最大通信距離 | 見通し 約10m |
使用周波数帯域 | 2.4GHz帯(2.4000GHz-2.4835GHz) |
変調方式 | FHSS |
対応Bluetoothプロファイル | A2DP, AVRCP, HFP, HSP |
対応コーデック | SBC, AAC |
低価格帯のレビューと言いつつ、この製品は完全に中堅より上の製品になります。
メーカーは『SONY』なので、製品の出どころとしては問題はありません。
この『左右が繋がっている』空気伝導タイプとしては最上位系の機種と言って良い製品です。
この製品の一般的な訴求としては『運動時に装着していてもズレない』というものが見えがちですが、純粋に『クリアなサウンドが楽しめる空気伝導』タイプの製品として考えても音質は良好のようです。
ただ、構造(ドライバのサイズに対して、耳から離れたドライバの位置)上、他の製品に比べて『低音の迫力を楽しむ』という点においては不利といえます。
音楽鑑賞の観点では、どちらかというと『クリアな音質を楽しむ』ことを重視した製品であると考えましょう。
価格は他に比べて頭一つ抜けていますが、低遅延性能に関しての優位性は特に無いです。(もっとも、このタイプは低遅延な機種はなかなか無いので、耳を塞がない完全ワイヤレスイヤホンの『ARC2』のような、apt-X adaptive に対応した製品を選んだ方が良いかもしれません)。
もっとも、この製品は実売価格が今回紹介した『Monster Aria Free』の3~4倍はする製品です。
予算を気にしないでクリアなサウンドを堪能したいのであればお勧めの一強ですので、価格と予算とで相談してみましょう。
まとめ
今回は比較的安価な製品をレビューしました。
安価空気伝導イヤホンは探し始めると種類が多すぎて、色々試そうとするとその予算で高級なものが1つ購入できてしまいます。
そのため、安価なものを購入する際には「どこまで妥協できるか」もポイントになってきます。
そもそも現状は高級な製品であっても通常のインイヤー系イヤホンのミドル帯の音質にも届かない印象ので、そういった点も加味して購入すると良いでしょう。
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