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【ゼンハイザー IE100PRO レビュー】万人におすすめできるクリア系の定番イヤホン!ApexLegendsでのイコライザー設定など検証しました!

2021年12月20日

こんにちは、ハッサンです。

今回は、FPSプレイヤーに人気のIE100PROをレビューしていきます。定番商品ということもあり、既に様々なレビュー記事がありますが、ApexLegendsでのおすすめイコライザー設定など書きましたので、最後までご覧いただければ幸いです。

SHURE SE215 Special Editionのレビュー記事はこちら▼

Sennheiser IE100 PROとは

Sennheiser(ゼンハイザー)はドイツの音響機器メーカーです。音響機器に詳しくない方でも一度は聞いたことがあるくらいには有名なメーカーですよね。

IE100PROは有線イヤホンになり、マイクはついていません。またIE40PROの後継にあたるイヤホンです。IE40PROもFPS用途に人気のイヤホンでしたが、IE100PROの発売を機に生産終了しています。

カラーバリエーションはクリアー(スケルトン)、ブラック、レッド(スケルトン)の3種類になります。

Point

• 人気イヤホンIE40PROの後継機

• クリアな音質で、万人受けしやすい

• 取り回しの良いケーブル

• エージング推奨

• マイクは無し

スペック

メーカーSennheiser(ゼンハイザー)
価格13,000円
Amazon 2021年12月18日時点
トランスデューサー原理ダイナミック
周波数帯域20 Hz – 18 kHz
インピーダンス20 Ω (Ohm)
感度115 dB (1 kHZ/ 1 Vrms)
全高調波歪(THD + N)< 0,1 % ( 1 kHz, 94 dB)
減衰< 26 dB
ケーブル長1.3 m
重量約19g(ケーブル含む)
接続プラグ3.5mm ステレオミニプラグ

開封

  1. IE100PRO
  2. シリコンのイヤホンチップ S/M/L
  3. フォームタイプのイヤホンチップ M
  4. クリーニングツール
  5. ポーチ
  6. 各種説明書

▼SHURE掛けできるように針金のような素材が入っています。ハウジングにはベントと思われる穴が空いています。

▼接続端子は3.5mmの3極プラグです。PS4/PS5コントローラー、ニンテンドースイッチに差し込んで使用できます。

▼イヤホンに付けているシリコンのイヤーチップ(L)以外にSとM、フォームタイプのMになります。個人的にはフォームタイプのLサイズも欲しかった所です。

▼イヤホンお掃除用のクリーニングツールです。

使用した感想

SHURE掛けするとずれにくく、顔を動かしても外れにくいので快適に使用できます。ケーブルも1.3mとちょうど良いくらいの長さですね。

ケーブルがこすれにくいゴムのような素材なので、タッチノイズも気になりません。ケーブルが柔らかいので、取り回しが良いです。ぐるぐる巻きにしてもポーチにすぐ収まります。

ハウジングも耳に当たることなく使えるので、イヤホン自体の完成度が高いと思います。

音質について

音質はやや高域寄りのクリア系のモニタータイプとなります。

第一印象はドンシャリに感じてしまうかもしれませんが、少しの期間使い続けていくと『モニター系らしいフラットな音質』であることに気付きます。

中高域の音は、第一印象を裏切らないような透明感のある伸びの良い音を出してくれます。管弦楽器系の音についても、音の分離感をしっかりと保ちつつ過剰な強調はされていない、音の厚みの備えた綺麗な表現をしてくれます。

中高域のバランスが絶妙で『これ以上音を強くしてしまうと耳に刺さって不快になってしまう』という、「この価格帯でモニター系を謳うにしては結構攻めた調整をした音質だな」という印象です。

重低音・低域についても、クリア系な音に負けない響くような重みのある表現が可能です。

音の分離感・解像度も良好

音の分離感や解像度についても、この価格帯を考えると相当に優秀です。

重低音・中域・高域の音が混ざった状態でも聴き分けることが可能なレベルの音質になっています。

更に、ドライバが1つなために音域間での不安定なポイントが生まれにくい点も利点といえます(通常、ドライバが複数になると、ドライバ毎の主要な担当音域の間が苦手ポイントになりえたり、帯域間の音の分離感が強くなりすぎる場合があります)。

特に控え目な価格の製品の場合、多BA型ドライバのものより、単一ドライバ製品の方が音質の安定感が良いことが多いです。

この分離感や解像度、かつ滑らかな和音が普通だと思って同価格帯の他製品を購入すると、あまりの差に愕然とすると思います。

それぐらいにIE100PROの完成度は高いです。

この分離感や解像度はゲーミング用途としての「環境音と足音の聴き分け」の精度に直結するため、ゲーミング用途としても適性が高いことが解ります。

万人におすすめしやすい音質

IE100PROはモニター系のイヤホンの中においても万人におすすめしやすい音質といえます。

通常、一括りに『モニター系』といってもイヤホンによって音質の特徴が全く異なります。

例えば、IE100PROと同様な『モニター系』と分類されているSHUREのSE215SPEなどはクリア系とは真逆の『非クリア系』な音質ため、今回の『クリア系』に比べて音がこもったように聴こえます。その為、人によって好みが2極化する傾向があります。

それに比べ、今回のIE100PROは、『モニター系』でありながら『音のクリアさ』『低域の表現力の良さ』『中高域の音の伸びの良さ』『音の自然な分離感の良さ』といった要素のお陰で、どういった好みの方が使用しても「これは良い音だな」と感じることができます。

エージングについて

今回のIE100PROは、個人的には100時間以上のエージング(いわゆる慣らし運転)を強く推奨します。

購入直後の状態では音質がややシャリシャリ気味な傾向が強く、音の厚みもエージング後よりも薄い印象です。

全体的にダイナミックドライバ型の製品は、購入直後(≒エージング前)ではシャリシャリ感が強めなものが多いです。

もし使い始めた時に「妙に音が軽くて好みじゃない」や「高音が耳に刺さって微妙」と感じた場合は、普段使用するときぐらいの音量で色々な音楽を流してエージングをしてみてください

エージング後は高域の尖った音が緩和され、音質も全体的に厚みが増して『クリアだけどフラットっぽい音質傾向』を感じ取れるようになります。

音楽鑑賞用途について

音楽鑑賞用途としても、全く問題ありません。むしろ大いに推奨します。

どんなイヤホンを購入すれば良いか迷っている場合には、下手にもう少し値段が高めで音質にクセのある製品を購入するよりも、IE100PROを購入した方が無難かつ安全です。

音楽プレイヤーなどで音質を調整する場合には、高域の扱いだけは注意しましょう。

IE40PROよりは高域の刺さりが緩和されていますが、それでも、高域の音を強くするような調整をすると高域の音が耳に刺さる可能性があります。

低域については、ここまででも記述しているように『スッキリめの音質』という第一印象からは予想できないぐらいに、エージング後は重低音もずっしりと響くような音を出すことも可能です。

中高域については、音質全体のクリアさを有効に活用した伸びある透明感のある音を出してくれます。

音の分離感も良いお陰で、いわゆる打ち込み系の音楽などの主旋律以外の

音も存在感を感じながら音楽を楽しむことができます。

リズムゲーム用途について

音楽鑑賞と同様に、リズムゲームとの相性も良いです。

分離と解像度の良さのお陰で、リズムゲームでのリズムも取りやすいです。リズムゲームは音のメリハリがある曲が多いため、クリア系のモニター的な音を出すIE100PROとの相性は良いです。

人によって注意点があるとすれば、リズムゲームによってはノーツの打鍵音がやや耳に刺さる印象を受ける可能性があります。

そういった場合にはゲーム側の設定で打鍵音の音量を下げるか、別途USB-DACなどを接続して音質を調整するか、イヤホンのイヤーチップを他社製品の密閉性の高いものに変えてみると、若干音が全体的にこもる代わりに高域の刺さりの緩和などの効果が期待できます。

FPS用途として

実際にPS5でAPEXをプレイしてみました。

コントローラにIE100PROを直挿しして使用してみたところ、足音が大変聴きやすいタイプのイヤホンだという印象です。

普段プレイをするときと同じ感覚で音量を調整した場合でも、同一の距離における足音の聞き取りやすさがIE100PROは直ぐに感じることができました。

人によって好みがわかれるとすれば『センチネルの発砲音(高域の音)』でしょうか。

確かにギリギリのラインで音割れは無いのですが、発砲時に結構強めの高域が響くため、人によっては「少し高域は音を下げたいな」と感じると思います。

そういった方にはPS5の3Dオーディオの機能がおススメです。3Dオーディオの音響効果を使用すると、センチネルのような高域で耳に刺さりがちな高音のトゲっぽさが一気に緩和されます。

しかもIE100PROはモニター系の音傾向も兼ね備えているため、音響効果のお陰で相手の定位(方向・距離)の判断がしやすいと感じました。

解像度の良さ、分離の良さも幸いし、音響効果を使用していても定位が極端にぼやけるようなこともありませんでした。音響効果で足音の存在感も増し、索敵のしやすさも向上します。

3Dオーディオの程良い音響効果で、前後での音の違いも判断がしやすいと感じました。

3DオーディオはIE100PROで手軽にFPSに適した環境を得るのに最適です。

広い空間での遠近感の表現もモニター系の性質を生かして違和感なく聞き取ることができます。

MixAmpを使用した場合も「クリア過ぎて高域が刺さる」といったことも無く、純粋に鮮明な音でプレイすることができました。

ただ、Dolby効果についてはモニター系イヤホン共通の課題として、後方の定位が音響効果で若干曖昧になってしまう印象です。その為、Dolbyを使用する際にはイコライザも併用し、後方と前方の区別をしやすいように調整すると良いでしょう。

また、高域の響きが良いことで、音響効果を使用中でも高音の発生元の方向がピンポイントで掴みやすいです。

例えば、レイスが一定以上近くで走っていると、足音と同程度ぐらいの音量でチャラチャラとした装飾の金属音が鳴りますが、IE100PROの場合は高域の音が鮮明に鳴るため、相手の位置が金属音で詳細に把握しやすくなります。

ジップラインで移動する音も、高域が綺麗に響くために聞き取りやすく、音響効果を使用時にもピンポイントの位置を把握しやすいです。

通常の足音は当然のことながら、IE100PROは金属系の音の発生源がピンポイントで把握しやすいため、この性質をうまく活用できるとより優位に動くことができるかもしれません。近づいてきている敵の位置を少しでも早く正確に把握する際の助けとなります。

余談ですが、ジップラインから飛び降りる際に鳴る「カチャッ」という音ですが、あの音は足音よりも遠く(推定最大距離120m未満)の場合でも聞き取ることが可能ですが、そういった音も比較的高域の音なため、IE100PROの場合は聞き取りやすいです。

上記の内容から、『コントローラー直挿し+3Dオーディオ』で使用しても足音を聞き取りやすいと感じました。もちろんアンプに接続した方がより足音を聞き取りやすいですが、MixAmpでDolbyを使用する際には別途イコライザなどで音質の調整をした方が良さそうかな、という印象です。

IE40PROとIE100PROの違い

IE100PROの方が、IE40PROに比べ、やや高域の滑らかさが増して聴き心地がより自然になった(シャリシャリ感が緩和され、音の滑らかさが増し、中高域の響き方がより綺麗になった)と感じました。

ただ、正直なところ「明らかに音質が異なるのか」と聞かれると、それほどの差はありません。音源によっては差が確認できないものも多いと思います。

個々の耳の穴の形状にもよりますが、IE100PROを使用する際のイヤーチップの装着が適切に出来ていなかった場合(最適な位置から僅かにずれていた場合など)には、IE40PROの音質との差を正確に感じられない可能性が高いです。

イヤーチップを他社製の装着感が安定しやすいものを使用してIE100PROとIE40PROを聴き比べてみると音質の差を感じました。

IE100PROの装着感によって「IE100PROをIE40PROと間違える」ことはあっても、「IE40PROをIE100PROと聴き間違えることは無い」という感じです。

IE100PROでも刺さり気味に感じる音は当然IE40PROでも変わりませんが、IE40PROで刺さり気味の音源でもIE100PROでは音の刺さりが緩和されていることがわかりました。

今IE40PROを所持していない方がどちらかを購入するならIE100PROがおすすめです。

既にIE40PROを持っている場合は、大きな変化は無いと思った方が良いです。むしろ購入直後(≒エージング前)のIE100PROよりも、今まで使い続けていた(≒エージング済みの)IE40PROの方が音が自然で良いと感じてしまうはずです。

もちろん、IE100PROを使いこむとIE40PROよりも音の自然さは向上しているため、購入するのもありなのですが、せっかくであればより上位の機種のIE300などに手を出してみるのも良いかなと思います。

音質調整のコツ(音楽鑑賞)

これまでの紹介の通り、IE100PROは音質を調整しなくても十分にこもりが少なくクリアな音質です。

しかし、軽くイコライザなどで音のバランスを調整すると、より音全体のクリアさや透明感、高域の伸びを際立たせることができます。

個人的なおすすめのイコライザ設定はこんな感じです▼

個人的な音質の好みにもよりますが、調整のポイントは250Hzとその周辺を少しだけ下げることです。

ここを少しだけ下げることで、音全体としてのクリアさが一気に増します。

上画像では中高域の4kHz周辺を僅かに上げていますが、この辺りは上げるかどうかは好みで判断しましょう。

IE100PROは、中高域の値を少しでも上げだすとその分音のシャリシャリ感が少しづつ出てくる印象があります。

そのため、中高域をより強調したい場合でもイコライザ全体の値を下げ、イコライザ設定の最大値を0dbに調整する方が良いと思います▼

低域近辺は下げ過ぎてしまうと音全体の厚みが減り、薄っぺらい印象に代わってしまいます。そのため、実際に音楽を聴きながら微調整すると良いです。

また、もし「音をもう少し滑らかにしたいな」という場合には、音響効果を活用するのも良いと思います。

IE100PROは、元の音質がしっかりと輪郭を持っているため、音響効果で少し音全体を滑らかにする程度であれば、音がぼやけ過ぎてしまうという事もありません。

ApexLegendsでのおすすめイコライザー設定1

GameDACのPC設定画面

最低限の定位感を残しつつ、主要な環境音を抑えて足音を上げています。本来であれば足音のメインである500を下げることで、環境音を大幅に削除しています。

足音は1kを軸として、細かなニュアンスと強調を中高域の音を中心に調整しています。

8kは上げると鉄床での足音の響きに貢献するため、可能であればできるだけ上げた方が良いです。ただし、一部の発砲音や金属系の音の刺さりに直結します。そのため、個人で調整する必要があります。場合によっては0以下でも良いと思います。

2k、4kについては完全に「実際に聴いてみて、これが妥当と感じた」という理由での設定です。音がシャリシャリになるかわりに足音自体の補完に貢献できる帯域のため、足音自体の音量が上がります。

500以下の音を好みによってはもっと下げても良いです。下げれば下げる程音はスッキリします。

ApexLegendsでのおすすめイコライザー設定2

設定1よりも更に「足音以外の音を排除する」方向性で調整した設定です。

いらないと判断した音は完全に下げています。設定1に比べて周囲の音に足音がかき消されにくいことが特徴です。

1kを足音のメインと捉え、土・鉄での足音の表現に必要な帯域を実際に聴きながら最低限の味付けをしたような状態です。

2k4k8kは鉄の床での聴こえ方に重点を置いて設定しています。

ただし、設定1と同様に8kについては個人の好みで調整が必要。高域の刺さりに弱い人の場合には、0や-5などに変更した方が良い可能性があります。

本当は極限まで『最低限』を貫くのであれば、『1kだけをMAX、250と8kだけを少し足して、あとは全て-10』といった極端な設定も人によっては良いかもしれません。

設定1と同様に、8k設定については好みで下げる必要があります。場合によっては0~-5などの設定で試してみるの良いと思います。ただし0未満の設定の場合は、個人的に本来想定している『強調された聴こえ方』が鉄の床の際にやや緩和されてしまう印象があります。

3Dオーディオの設定について

今回のApexイコライザ設定において、3Dオーディオを使用することで以下のような効果があります。

・音に若干の厚みが加わるため、結果として足音が大きくなる
・音響効果により音が滑らかになり、一部の武器特有の発砲音(高域の刺さり)が緩和される(=結果として音量を上げやすくなる)

ただし音響効果は好みが分かれるので、実際に使用して判断してください。

最後に

FPS用途で人気の本製品ですが、人気なだけあって音質はかなり良いと思います。イヤホン自体の品質も良く、長く愛用できそうな機種です。

FPS、音ゲー、音楽鑑賞と何でも使えるのでおすすめですね。