【EPOS GTW270 Hybrid レビュー】 音ゲーも問題無し!超低遅延でリズムゲームがプレイできる完全ワイヤレスイヤホン!!
こんにちは、佐崎司です( ´∀`)
今回は、スマホでも超低遅延で利用可能なBluetooth対応の完全ワイヤレスイヤホンである『EPOS GTW 270 Hybrid』を紹介します。
これまで音ゲー、リズムゲームを満足にプレイできるワイヤレスイヤホンは個人的に存在しませんでしたが、それも過去の話になりそうです。
ようやく音ゲーに使えるワイヤレスイヤホンが発売されたので、詳しくレビューしていきます。
EPOS/ゼンハイザーのGSP500/600のレビューはこちら▼
目次
EPOS GTW270について
EPOSは老舗音響機器メーカー「ゼンハイザー」のゲーミング製品を扱うブランドになります。これまでにもGSP300/500/600とゲーミングに特化したヘッドセットや、音響アンプであるGSXシリーズなど販売しています。
今回レビューするGTW270は、aptX LLに対応したゲーミング用途を強く意識した無線イヤホンです。
更に『遅延無くリズムゲーム(音ゲー)が出来る完全ワイヤレスイヤホン』としての評判も出てきている製品でもあります。
Androidスマートフォン以外のPS4、PS5、パソコン、ニンテンドースイッチへの接続も可能な為、汎用性も高いです。
ワイヤレスゲーミングヘッドセットは多数ありますが、ワイヤレスゲーミングイヤホンとして完成度の高い無線製品は正直これまでには無かったと思います。
• aptX LL対応
• 音ゲー、リズムゲームが可能な程、超低遅延
• 音漏れが少ない
• フィット感が抜群
• 様々な機器に接続できる汎用性の高さ
スペック
メーカー | EPOS |
価格 | 26,800円 Amazon 2021年2月13日時点 |
周波数特性 | 20~20,000 Hz |
音圧レベル | 100 dB |
イヤーカップタイプ | カナル型 |
ヘッドフォン構造 | ダイナミック、密閉型 |
周波数特性(マイク) | 100-7,500 Hz |
指向性(マイク) | オムニディレクショナル(無指向性) |
感度(マイク) | -20 dBV/Pa |
再生時間 | イヤフォン内蔵バッテリーで最大5時間、ケース使用時最大20時間連 続使用可能。 |
充電時間 | イヤフォン内蔵バッテリーのフル充電には1.5時間、ケースには1.75 時間。 |
高速充電 | ケース内で15分間の充電後、イヤフォン内蔵バッテリーで 最大60分連続使用可能。 |
接続 | 低遅延、および、Bluetooth® |
延長ケーブルの長さ | 1.5 m USBケーブル |
互換性 | ドングル: Nintendo Switch、Androidデバイス、PC、PS4、PS5 イヤフォン: Bluetooth® デバイス |
カタログスペックだけを見ると、製品の凄さが全く伝わりませんね。むしろあまりにも普通です。
GTW270を十分に使用した後という立場だと、カタログスペックで製品の有能さが伝わらない事に、煩わしいさすら感じます。
スペックで少し注目する点があるとすれば、バッテリー項目の高速充電でしょうか。ケース内充電15分で60分利用可能という点は、バッテリーが少なくなった際の緊急時にも便利です。
Androidスマホでも利用可能で超低遅延な完全ワイヤレスイヤホン
そう! 『スマホで完全ワイヤレスイヤホンを使ってゲームができる!』これが超重要です!(゚ω゚)
もっと具体的に言うなら『電車の中でケーブルを気にせずリズムゲームが出来る!』(゚Д゚)
(※公衆の場ではマナーを守ってイヤホンを使いましょう)
今回は「長年リズムゲームをプレイし続けている、かつワイヤレスイヤホンについても多数の利用経験がある」という立場でレビューしていきます。
念のため、以降の記述について補足ですが、このページ内ではあえてaptX LLの低遅延を『超低遅延』と表現しています。理由としては、現在主流であるaptXについても一般的には低遅延と表現されており、人によってはそもそも『低遅延』という単語が既に信用に値しないためです。
しかし実際には、aptXとaptX LLの遅延に関する性能差は露骨過ぎるほどに明らかです。そのため、敢えてこのページ内では『超低遅延』という言葉で表現しています。
また、今回は特に『リズムゲームが本当に出来るのか?』に関した内容を重点的にレビューしています。PS4、PS5、ニンテンドースイッチ、パソコンでの使用も快適ですので、また別途レビューする予定です。
開封
開けるとこんな感じです▼
中身はしっかりと保護されています▼
「No pairing. No hassle.」の文字が印象的です。「ペアリングも要らないから面倒じゃないよ」ということのようです。
「ケースの蓋を開けてからドングルを挿すだけで、しばらくしたらドングル側が紫に光ってイヤホンと繋がるよ!」って感じの事が書いています。
使い方超簡単で楽チン!(*‘ω‘ *)
付属品はこんな感じで入っています▼
ケーブルは2本(ケース充電用・パソコンやPS4等への接続用)入っています。充電用のUSBのACアダプタは付属していない点にだけ注意です▼
このタイプのケーブルは少し珍しいと思います。意図的に入手していないと、既に所持してる可能性が少ないものですので、無くさないように注意しましょう。
ドングル用のカバーとイヤーチップです▼
イヤーチップは「硬すぎず柔らかすぎず」という感じで非情に使いやすく装着感も良いです。
私はよくコンプライのイヤーチップに付け替えるのですが、GTW270については標準のイヤーチップを使用することにしました。
各種取り扱い説明書等▼
といっても、絵で簡潔に説明している分だけで殆ど解ってしまいます。
他の物については軽く目を通すだけでも問題無く利用できます。
そして今回の『GTW270 Hybrid』の一番のポイントともいえるドングルになります▼
ドングルはイヤーチップと比較をすると、小ささが十分に分かると思います▼
小さいのでスマートフォンよりも分厚いということはまず無いです。小さいながらも重要なものなので、管理には十分に注意しましょう。
そしてケースとイヤホン。
全体的にシンプルかつ安っぽさも無いです▼
GTW270における『aptX』と『aptX LL』の音質について
実際の音質を書く前に『aptX』と『aptX LL』、2つのコーデックを比較してみます。コーデックとはBluetoothで音声を無線伝送する際に使用する規格の種類のことです。
aptX | aptX LL | |
サンプリングレート | 48kHz | 48kHz |
量子化ビット数 | 16bit | 16bit |
データレート方式 | 固定 | 固定 |
データレート | 384kbps | 384kbps |
レイテンシ(遅延時間) | 70ms(±10) | 40ms以下 |
一見すると遅延時間以外は全て同じように見えますね。あくまで仕様では「aptXとaptX LLの音質は変わらない」はずなのです。この『はず』という言葉がミソです。
音質に直結するサンプリングレートと量子化ビット数についても同等スペック。とはいえ、それぞれの規格に対応した機器、もっと具体的に言えばGTW270Hybrid付属のドングルが、内部でどのようにコーデックを活用、どの程度のデータレートを用いているのかは私達にはわかりません。
他社の完全ワイヤレスイヤホンの『ゲーミングモード』も調べましたが、その原理についての詳細は発見できませんでした。ただ『ゲーミングモードの方が音が悪い』という評価も見受けられたので、『ゲーミングモード=コーデックの規格内の範囲でデータレートを下げて通信の安定度を上げている』ことは容易に想像できます。
GTW270においても、上記と似たような現象が発生しています。GTW270をドングルで接続した場合よりも他社レシーバーやスマホ自体の機能でaptXやaptX LLとして接続をした場合の方が音質が良いと感じました。
具体的には、公式のドングルでの接続の場合は音の傾向がよりドンシャリになります。
ただ、ドンシャリといっても高音域についてはむしろドングル以外の接続の方が強く鮮明に鳴っています。ドングル接続での音は、ややビットレートを下げた時に感じるような……、「高域の一番上と低域の一番下をそれぞれフィルターでカットしたような」印象も受けます。
といっても、ドングルで長時間利用していると耳が音に慣れてくることと、ドングルでも十分に低音が鳴っていること、高音も極端に耳に刺さる事が無いこともあり、音質面でもゲームプレイは快適です。
上記の説明文だけでは「音質悪そう」と誤解する方が多いので補足をすると、よほどイヤホン関連に拘りがある方で無ければ、GTW270+ドングルでの音質で十分に迫力と高品質な音であると感じる筈です。
遅延を少しでも減らすために絶妙なチューニングで音質を一定のクオリティ以上に留めている事が体感出来るので、GTW270とドングルの音質調整は素晴らしいと感じます。
これ以上音質が上がったとしても、そのせいで遅延が0,01秒でも増えてしまえば、それだけリズムゲームの快適さが削がれるわけですからね(゚ω゚)
GTW270とドングルを使い始めると、今まで絶望していた完全ワイヤレスイヤホンの遅延事情にも希望が持てるようになりました。
対して、他社aptX LL対応のレシーバーを用いると、先ほどのコーデック表の内容で納得が出来る音質になります。
なので『リズムゲームを全くしない方は、他社レシーバーの方が良い』というケースもあります。一般的なアクションゲームやソーシャルゲーム等はドングルを用いないaptX LL接続の方が個人的には良いと思います。
状況によって使い分けが出来れば一番良いですね。あるいは、将来的にaptX LLに標準で対応しているAndroidスマホが増えればベストですね。
フィット感が良い
シンプルなデザインながらも耳によくフィットし、長時間付けていても痛くならず、ポロリと外れてしまいそうな感じもしません。
耳へのフィット感は一度気になってしまうとそちらに意識が向いてしまうため、ゲームに対しての没入感という意味でも重要です。
左右の接続も良好
GTW270は右耳側のイヤホンがメインとなり、そこから更に左側に音を送信し、結果として両耳のステレオが成り立っています。
ここで、注意点が1つあります。いざGTW270を使おうと両手にイヤホンを持った際、左側から音が鳴っていない事が多いです。しかしこれは初期不良等ではありません。気にせずにそのまま両耳に填めましょう。
両耳にイヤホンを填める直前ぐらいから、ちゃんと左側からも音が鳴ります。
GTW270は2つのイヤホンが一定以上の距離が離れると、一瞬にして左側に一切の音が送られなくなります。
こう書くと「つまりそれだけ品質が悪い、ってこと?」と感じる方がいるかもしれませんが、むしろ逆です。だからこそ低遅延が実現できていると言えます。
一般的な完全ワイヤレスイヤホンの場合、それなりに左右のイヤホンを離してもそれぞれの音が鳴っています。しかしそれは「多少通信が悪くても遅延している時間を活用してデータを送信している」為です。
対するGTW270の場合は、左右での通信距離を必要最低限に設定し「あくまで超低遅延な限定された時間で、通信できる最低限の距離を設定している」といえます。まさに、遅延に対しての意欲的な取り組みの現れといえるのでは無いでしょうか?
実際、左右のイヤホンの反応距離が短いといっても、繋がりが悪いということは無いです。
両耳にイヤホンを付けた状態で、横向きに寝転がって片耳側を布団に押し当ててみましたが、問題無く両耳のイヤホンから音が鳴り続けました。
昔使用していたBluetoothイヤホンの中には、上記と同様の事をすると音が途切れるような製品もありました。そういった意味でもGTW270は非常に優秀です。
イヤホンとドングルとの接続品質は並
完全ワイヤレスイヤホンで多くの方が気になる点の一つに「使用している時に、完全に音が途切れたりすることは無いのか?」という事もあります。
GTW270については「Bluetoothイヤホンにしては普通」という感想です。
屋外で利用していると、調子が良いときは全く途切れませんが周辺の状況によって、一瞬音が途切れるような状況があったり、まれに連続して数秒に渡りブチブチと途切れるような事がありました。
ただ、ブチブチと途切れるような時は私の体験した限りでは、分厚いコートのポケットにスマホを入れた状態でイヤホンと接続して音楽を聴いている場合だけでした。正直、これまでに利用していたワイヤレスイヤホンでも同様の症状は良く出ていたので「この辺はBluetoothらしいなぁ」という感じですね。
ゲーミングイヤホンとして重要になるような「スマホを手元に持っている状況でのゲームプレイ時」には上記のような極端な音の途切れは発生したことが無いので、個人的には問題ありません。
ゲームプレイ時にたまに「プッ」という非常に短いノイズのような音が入る場合がありますが、この点も一般的なBluetoothイヤホンを利用している方であれば、馴染みのある現象です。
通常のワイヤレスイヤホンとして見ると、機能はやや少な目
完全ワイヤレスイヤホンでも音量の上げ下げが出来るものが多いですが、GTW270ではイヤホン自体の操作では音量の上げ下げが出来ません。
この点は素直にスマホやゲーム機等の本体側で調整をしましょう。
余談ですが、私はGTW270を付けた状態で一時的に音を止めたい場合には、右耳だけイヤホンを離して右手で持ちます。そうすることで、左側のイヤホンとの距離が離れ、左側からの音も出なくなります。
音漏れが非常に少ない
一見するとイヤホンに複数のベント(穴)があるように見えます。しかし実際はベントではありません。マイク用の穴だったり、LEDランプの用の穴だったりします。そのため、イヤホンを付けている際の音漏れが非常に少ないです。イヤホンの穴を指で塞ぐと、驚くぐらいに音がしません。通常、穴を指で塞いだ場合においても、イヤホン全体から音が漏れるような機種が多いです。しかし、GTW270についてはそういったものが少ないです。
外でも周囲を気にせずプレイ出来ます。とはいえ音量は常識の範囲内で利用しましょう。
連続5時間再生可能、充電ケース込みで最大20時間利用可能
正直なところ昨今のbluetoothの完全ワイヤレスイヤホンの場合、一回の本体充電で8時間以上保つものが多いです。そういった基準で考えると連続5時間再生というのは少々短いと感じる方もいるかもしれません。
しかし、GTW270の場合はaptX LLを使う性質上、バッテリーの保ちが一般的なイヤホンの最高水準に満たない点は仕方がないと言えるでしょう。むしろ、高音質かつ超低遅延のaptX LLで5時間利用出来る点は十分だとも言えます。
そして何より、ドングルを挿してゲームを動かす側のスマホやSwitch等がイヤホンの5時間の連続使用より先にバッテリーが無くなると思います。無線イヤホンを積極的に利用したいシーンは外出時が多い事を考えても、5時間動けば何ら問題はありません。それでも万が一困った場合は急速充電の力を借りれば問題無しです。
また、外出時以外の日常で利用する際にも、連続で5時間使う間に『食事』『お風呂』『睡眠』等の、何かしらのクッションタイムが生まれる筈です。そういった利用の合間にケースにしまっておけば、充電面で困ることは無いでしょう。
電池残量の大まかな量はLEDランプでも確認可能です。
このような感じで、ドングルの接続を使わずにAndroid端末へ直接Bluetoothで認識させることでも、大まかなバッテリー残量を確認できます。
実際に利用してみても、少なくともスペック通り以上のバッテリー持ちはします。ドングルでスマホに接続して3時間近く音楽を聴きっぱなしにした後、Bluetoothでスマホに接続しなおしてバッテリー残量を見てみました。すると『60%』と表示されていました。
バッテリーの表記は20%単位の刻みでかなりざっくりな為、正確な値は把握できませんが、少なくとも『スペック通りの5時間稼働は問題無いな』という印象です。
『GTW 270 Hybrid』版なら、色々な機器に接続して利用可能
ドングルが付属のHybrid版であれば、ニンテンドースイッチやAndroidスマートフォン、パソコンやPS4等に簡単に接続し使用可能です。
ドングルとイヤホンは基本的には自動でペアリングされます。もし自動でペアリングされない場合はドングル側のボタンを押してみたり、ドングルを抜き差し、イヤホンをケースに仕舞ってケースのボタンを長押しすると良いです。
また、万が一ドングルを忘れてしまった場合でもBluetooth 5.1を用いて対応機器に接続することも可能です。
ドングルでの接続のような超低遅延を活用する為には、aptX LLに対応した機器が必要になりますが、通常のワイヤレスイヤホンとして一般的なSBCやaptXにも対応しています。
なので、ドングルを使用せずに音楽鑑賞用などとしての普段使いも可能です。
Hybrid(ドングル付属)版であることの重要性
GTW270には『GTW 270 Hybrid(ドングル付属有り)』と『GTW 270』の2種類のバージョンがありますが、『GTW 270 Hybrid』をおすすめします。特に「音ゲー(リズムゲー)をする方」は絶対にドングルはあった方が良いです。
理由としては、まだまだaptX LLに対応している他社デバイスが少ない事や、代替として利用可能な他社のaptX LL対応のレシーバーについても、製品によって遅延や音質面での精度に差があるためです。たとえ既に手元にaptX LLのレシーバーがあったとしても、折角高価なものを入手するのですから、安定して確実に使える保険(ドングル)があった方が無難だと思います。
あと、何よりもGTW270のドングルである純正レシーバーは非常に小型かつ高性能です。
ドングル分の価格を節約しようとして、結果として快適な環境を得られない事態に陥ってしまっては本末転倒なので、Hybrid版を推奨します。
少なくとも私は付属のドングル無しでのaptX LL接続ではバンドリは無理でした。デレステやプロセカはまだ公式以外のドングルでも許容できる範囲かな? という感想ですが、やっぱり公式のドングルの方がノーツの打鍵感は明らかに上です。この点についても後ほど具体例も挙げていきます。
また、今回は話には殆ど触れていないパソコンへの接続時にはドングルを活用すると設定の自由度が増すため、そういった意味でもHybrid版はお勧めです。
公式ドングル以外でのaptX LL(超低遅延)接続について
一部の方にとっては、「そもそも公式のドングル以外でaptX LL接続ってちゃんと使えるの?」という疑問もあると思います。
公式情報を探しても、『どのコーデック対応しているかすらスペック表に明記されていない』という点にも不安を覚えた方も多いと思います。
公式のwebページを注意深く読んでも「GTW270とドングルは、どの程度のビットレートで通信をしているか」までは明記されていません。
ということで、公式のトングル以外もaptX LLで接続出来るに越したことは無いので実際に試しましたが、接続に関しては問題無く可能です。
手持ちのaptX LL対応の他社レシーバーで利用してみましたが、少し使った限りでは公式のドングルと同等の超低遅延だと感じました。
今回使用した「CIO BT-TM800」はこちら▼
しかしこの『少し使った限りでは』というのがミソです。
実際に色々な用途で『公式ドングル』と『他社aptX LL対応レシーバー』を公正にかつ中期的に利用し比較すると、公式のドングルに比べ、他社のレシーバーは所々に違和感や、短期的な音のズレが多かった印象があります。
なので個人的にはやはり「リズムゲームには公式のドングル前提」と断言します。
特に他社レシーバーを利用した場合はバンドリでの遅延が顕著になりました。デレステは人によっては許容できるレベルです。プロセカは丁度中間というところでしょうか。他社aptX LLレシーバーでも安定して動作する可能性はありますが、使用した感覚では「むしろ今回使用した他社レシーバーよりも遅延に問題がある他社製品は多そう」という印象を受けました。過去にも同様の症状DAC等を経験した身としては、今回使用した他社レシーバーの遅延は比較的マシな部類です。
ただ、ドングルを使用せずに他社aptX LL対応のレシーバーで接続する事にも一定の利点・恩恵があります。
他社aptX LL対応レシーバーでのメリット
- 音質は公式ドングルより良い
- コアなリズムゲームプレイヤーでなければ、許容できる可能性がある
- 通常のゲームで遅延は問題無い
- 形状によっては公式ドングルよりもスマホを持ちやすい
公式ドングルを用いた場合の音質は、音の傾向においてドンシャリ度が増します。ただ、公式ドングル以外での接続をせずにGTW270を使用する方にとっては「ゲーミング用だからこういう音質なのかな?」と思うかと思います。
しかし、実際にGTW270を公式ドングル以外の接続方法で接続した場合、聴き始めた時点で「あれ? なんだか音が鮮明になった?」という感覚を受けます。
また、極端な音の連打が発生しない通常のゲームや、動画鑑賞などの場合には遅延が気になりません。
むしろリズムゲーム以外での利用を主にする場合には、他社ドングルを使用する事も検討しましょう。
ただ、他社製品のレシーバーの性能はピンキリです。カタログスペックだけを見ても判断が出来ず、性能の善し悪しは実際に使ってみないことにはわかりません。お財布に余裕がある人は色々試すと面白いかもしれません。
『高価なレシーバーだからといって遅延が少ない・安定接続できるとは限らない』という点が、Blutoothレシーバーの闇が深いところです。
防水(IPX5)対応で安心
イヤホンということで、持ち運ぶや外での利用頻度も高いものなので、防水機能が付いている点も嬉しいです。
防水に対応していてもイヤホンを積極的に濡らすことは控えた方が良いですが、ちょっと水滴が付いてしまったりした時に、防水が無い場合に比べて防水対応のイヤホンの方が精神衛生上も安心して利用できます。
あとは夏場になると、耳に付けた際に垂れてきていた汗にすぐに気付かなかったという場合も考えられるので、そういった状況でも安心です。
注意! aptX LL接続ではマイク機能は利用できない
パソコンやPS4等でFPSをする方は注意です。aptX LLの超低遅延での接続を行う場合は、マイク機能は利用できません。マイクを活用する場合には通常のbluetooth5.1として別途接続を行う必要があります。
ボイスチャットを活用している方は本製品の利用検討は十分に注意しましょう。
GTW270 Hybridでリズムゲームを色々試してみた
過去に散々「ワイヤレスでリズムゲーム出来る出来る詐欺」に遭い続けた私としては、GTW270であろうとも直ぐに信用することは出来ませんでした。
そんな感じの私でも、ドングルの組み合わせなら全く問題無く音ゲー出来ました!(゚ω゚)
今までは「aptXの遅延が70ms? もっとズレてるだろ……(‘A`)」と、ワイヤレスの規格上のスペック詐欺に萎えていました。
でも今回のaptX LLはひと味違います。初めて一定期間利用した上で「これがaptX LLの……、遅延40ms以下という実力か!(゚д゚)」と、素直に納得出来ました。
ヒャッホーイ! GTW270+ドングル最強ーっ!\(゚ω゚)/
もう「ここから先読むのも面倒くせぇ!」と感じた方は、Hybrid版をとりあえず買ってください(゚д゚)
GTW270のHybridで無理であれば当分は他社製品でもずっと無理なため、今後に余計な出費をせずに済みます。
もし「GTW270とドングル使ってもリズムゲーム出来ないよ!」という方は、『そもそも利用しているAndroid端末の限界だった』という可能性もあるため、可能な限り高性能機種を試してください。
ぶっちゃけると「下手なUSB-DACをtype-C端子に挿して、そこから有線イヤホンを挿した時よりもGTW270+ドングル接続の方がよっぽど遅延が無い」んですよ。いやホントにマジで(゚д゚)
昨今はAndroidもイヤホン端子が無いものが増えてきました。そんな時に有線イヤホンを接続するためのDACや変換ケーブルであっても、製品の性能や品質によって遅延や音質にムラがあります。
Androidとの相性の悪いDACや変換ケーブル、あるいは少し前に例に挙げた他社レシーバーを使ってリズムゲームをすると、一定の遅延以外のデメリットも発生する場合があります。
音ゲーで良くこういう配置ってありますよね?
あとはこういう感じの配置とか▼
リズムゲームをしている方には馴染みのある『トリル(高速で落ちてくるノーツを左右交互に等間隔のリズムで叩く譜面)』と呼ばれるものです。
リズムゲームにおいて、遅延が酷かったりDACの性能が悪い場合、このトリルをタップ音有りの状態で叩くと悲惨な事になります。
まず、遅延があると等間隔でタップするタイミングに合わせてタップ音も等間隔でズレるため、音のタイミングに引っ張られないように指を動かす必要があります。正直、慣れると遅延をしていてもトリルを叩けなくもないのですが、叩いていて非常にモヤモヤとした気分になります。なんというかトリルで本来味わえるべき楽しさというか、爽快感に欠けます。
個人的な話になりますが、私は連打系のトリルを叩いている際、タップ音の遅延が少なければ少ないほど、タップ時に『タップ音がタップした指に吸い付いている』ような感覚になります。この感覚を味わえる事が結構まれで、DACを利用した有線のイヤホンの場合でも感じることが出来ないパターンが多いです。そんな私でも、GTW270+ドングル接続の場合は、この『指に吸い付きかけているような感覚』を味わうことが出来ました。最適とまでは行かないまでも、十分にリズムゲーム没頭出来る範囲の遅延レベルです。
『十分に最適化された有線イヤホン』と全く同じではないですが、『適当に在り合わせて用意した有線環境』よりは、GTW270+ドングルの方がよっぽど安定したタップ音で快適にプレイ出来ます。
純粋な遅延以前にDACや変換ケーブルの性能が悪いと、連打音が綺麗に処理されずに等間隔に押しているにもかかわらず、タップ音が不規則なリズムになったり、一部のタップ音が完全に消えてしまう事があります。
特にバンドリのトリルではこの現象が一番顕著に現れます。
もしこの現象が起こってしまうDACや変換ケーブルに遭遇してしまうと、もう、他の物を買い替えて使う以外の道がありません。その程度にはリズムゲームのプレイヤーにとって致命的な症状なのです。
ということで、ここまでの話を逆にとらえると「バンドリのトリルが快適に叩ければ、リズムゲーム全般大体イケる!」と解釈をして問題無いです。
特に、バンドリの場合は『FIRE BARD』の序盤にあるような短長ロングノーツで構成されるトリルや『ロストワンの号哭』のようなハイテンポな同時押しが続く状況では、DACやレシーバーの性能が悪いとタップ音やリズム把握時に『露骨には遅延していない筈なのに、なんだかヌルっとした気持ちの悪い遅延が発生しているかのような』微妙な感覚に陥り悲惨な事になります。
しかし、GTW270を使うとトリル関連は全く問題無いレベルと感じ、プレイにも支障がありませんでした。
『ロストワンの号哭』についてはタップ音に少々モヤっと感じる事がありますが「そもそもリズムゲームをAndroid端末でプレイしている、という事自体が挙動がモヤっとしている原因」という身も蓋もない状況です。
「そりゃあ有線だろうと内蔵スピーカーでのプレイだろうと以前からモヤっとしていたので、無線になっても変わらないのは当然だな……(゚ω゚)」という感想です。スマホもそろそろ新しいものに買い換えたいですね。
少なくとも私が使用した限りでは「GTW270+付属のドングルを使えば、Android端末自体の能力と劣らない程度には問題無くリズムゲームは出来る」と再認識しました。
まさか完全ワイヤレスイヤホンでバンドリが出来る時代が来ようとは!(゚д゚)
以下に、リズムゲーム内で私が利用している設定について簡単に羅列しています。
■検証環境
【機種】
galaxy note 9 (snapdragon 845 RAM:6GB)
GTW270+公式ドングル利用
【タップ音設定】
あり
【各種タイミング調整】
デレステ :15
プロセカ :1
バンドリ(ガルパ):2
上記の各種ゲームには設定画面に「タイミング調整」の機能がありますが、ゲーム内のタイミング調整を用いて音を合わせても実際にプレイをするとタップ音が正常に一致しない事が多いです。Android特有の端末起因によるものだと思います。
Android端末でリズムゲームをする際の注意
この製品に限った事ではないですが、Android端末にDACや変換アダプタなどを接続する際には、必ずゲームを起動する前に挿し、認識されるまで待ちましょう。
ゲームプレイ中に抜き差しを行うと、大抵はタイミングに関しての挙動が不規則におかしくなります。
それでも明らかに安定していない場合には、一度Android端末の電源を切りましょう。
偶にタイミング調整が極端に低くなる(普段より10以上低かったり、マイナス調整になったりした)場合には、正常に動作していない可能性が極めて高いです。
因みに私は、デレステでタイミングを確かめる際は、編成キャラを全て『コンセントレーション(PERFECT判定タイミング減少)』で揃えてテストプレイをしています。デレステのPERFECT判定は結構緩い為、コンセントレーション無しのプレイでタイミングを調整してしまうと、スキル発動時にGREATを連発してしまいます。
デレステで私がタイミング調整を確認する際には、『Stage Bye Stage(Mas)』『義勇忍侠花吹雪(Mas , Mas+)』や『バベル(Mas , Mas+)』あたりを使う事が多いです。比較的リズムが分かり易く、同時押しも要所に存在するのでタップ時に調整ミスの際の違和感を感じやすい印象です。単に曲の好みの問題のような気もします(゚ω゚)
少なくともGTW270とドングルでのプレイでは、適切に設定が完了すればプレイ時の違和感を感じませんでした。
プロセカのタイミングを確認する場合には、個人的には『Nostalogic(Ex)』がおススメです。全体的にノーツがあまり詰まっていない点と、一定のリズムでの同時押しや簡単なトリルもあるため、非常にタイミングの確認がし易いです。下手にMasterで基本的なタイミングを調整しようとすると逆に時間がかかると思います。
あとは、タイミングを決定した後、比較的速度が控えめで等間隔なトリルが多い『とても痛い痛がりたい(Mas)』を軽く流してプレイをしても、タイミングやタップ音について、実践的なプレイ時の違和感を直感的に感じやすいです。
『初音ミクの消失(Ex)』もトリルが続くのでタイミング確認に一見良さそうに思えますが、逆に一定リズムが長時間続き過ぎる点で、タイミングや音ズレの確認にはあまりお勧めしません。『消失』プレイ時はタイミングにズレが生じた場合であっても「音がズレていたせい」か「純粋に自分のタップタイミングがズレただけか」の判断が難解になってしまいます。
バンドリの場合は、上の方でも一度挙げた『FIRE BARD(EX)』がタイミング調整、確認に一番手っ取り早い印象です。特に、基本的なタップタイミングは、最初のイントロにある単音数回で直ぐに判断でき、またサビ前の同時押し連打や曲全体に散りばめられているトリルでも、タイミングや遅延による違和感の程度を感じやすいと思います。
後は全体的にRoseliaの曲は高速の連打やトリルが多い為、DACや変換ケーブル等での相性による遅延に対する耐久テストが出来ます。プロセカの『消失』とは異なり、バンドリの『FIRE BARD(EX)』はトリルのリズムも均一になり過ぎていない+リズム的にも速めの為、連打系での遅延発生有無の確認としてもちゃんと機能してくれます。
GTW270がドングルと正常に繋がらない・上手く動かない時
GTW270とドングルを接続して利用する際、最初の方は慣れずに困る可能性があります。
「音量が異様に小さい!」とか「何度ドングルをスマホやSwitchから抜き差ししても繋がらない」とか、そういう悩みは完全ワイヤレスイヤホンを利用した経験のある方は、誰しも体験したことがある筈です。
GTW270の場合、「取扱説明書の順番通りに取り出して使う」ことをすれば問題無いのです。
「そんなのどこに書いていたっけ?」と悩む方、結構居るかもしれませんが、最初の方の画像で紹介したコレです。
「ケースの蓋を開けてからドングルを挿すだけで、しばらくしたらドングル側が紫に光ってイヤホンと繋がるよ!」っていうコレですね。
Webで見ていてもこの点で悩んでいる方が一定数居そうだったので、改めて手順を補足しておきます。
- イヤホンケースの蓋を開ける(イヤホンはまだ取り出さなくてOK)
- ドングルを対象機器に挿す
- イヤホンを取り出さずに、ドングルが紫に光るのを待つ
- イヤホンを取り出して使う
上記の方法でも「おかしいな」と感じた場合には、ケースにイヤホンを格納し、蓋を閉じてケースのボタンをLEDランプが光るまで長押ししましょう。すると紫色に光ります。
ここから先は、別紙の説明書の通りに蓋を開いて再度ケースのボタンを長押しします。
するとイヤホン側がペアリングの準備を始めますので、後はドングルを使用するスマホなどに挿して5~10秒ほど待てば接続完了です。
もし接続をしない場合は、ドングル側のボタンを押してみたりしても良いでしょう。
また、「どうしても右側からしか音が鳴らない」という場合は、「再度イヤホンをケースに入れ、一度蓋をしてからもう一度開け、上記の1~4の手順をする」と良いです。
『ケースに入れる』『蓋をする』『再度蓋を開ける』この3つの挙動はそれぞれ内部の動作に強い意味合いがあるようなので、その点は意識しておきましょう。
実際は1~4の順番がバラバラでも問題無く使うことが出来ますが、認識の速さ・正確さを考えると1~4の順番が一番安定していました。
最後に
今回は主にリズムゲームでGTW270 Hybridを利用する場合についてのレビューをしました。
とりあえず『現時点でスマホで利用するリズムゲーム用の完全ワイヤレスイヤホンはGTW270 Hybridが最適解!』という点については多くの方にとって間違いないです。
リズムゲームをしないなら、音質を考えるとドングル無しaptX LL運用もおすすめです。
1ヶ月以上使用した後に追記した記事はこちら▼
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