【Shanling Q1 レビュー】小型オーディオプレーヤーが音質良くてパワフルです!
こんにちは、佐崎司です( ´∀`)
今回は、今年の5月に発売されたばかりデジタルオーディオプレーヤー(DAP)、『Shanling Q1』についてレビューします。
昔はよく『MP3プレイヤー』という単語を良く聞きました。
しかし、最近はスマートフォンのオーディオ性能が高くなってきたせいで、昔よりは一般的な需要が減少来ている気がします。
半面、昨今はダウンロード販売による『ハイレゾ音源』のバリエーションも増えてきています。
そういった音源を手軽に高音質で聞くことが出来るお手頃価格の小型DAPの一つが、今回レビューをする『Shanling Q1』です。
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目次
Shanling Q1とは
キックスターター(クラウドファンディング)の成功により発売された、ハイレゾ音源対応の小型音楽プレーヤーになります。
過去に「Shanling M0」という音楽プレーヤーを発売しており、Q1はその後継機になります。
M0と比較して「画面サイズが大きく」なり、「物理ボタンを備えた」ことから、より使いやすくなっています。
またバッテリーや使用できるMicroSDカードの容量も増えています。
•誤操作をしにくいサイズ感
•2TBまでのmicroSDに対応
•Bluetoothはapt-xやAAC、LDACにも対応
•大容量バッテリー
•DACとしても使える
•カスタムイコライザは3つ設定可能
•Androidスマホからも操作可能
スペック
メーカー | SHANLING |
価格 | 16280円 (Amazon 2020年8月3日時点) |
サイズ | 75 x 62 x 16.5 (mm) |
ディスプレイ | 2.7インチ タッチスクリーン (360×400ピクセル) |
OS | MTouch OS (by Shanling) |
重量 | 約133.2g |
DAC IC | ESS Sabre ES9218P |
連続再生時間 | 最大21時間(使用方法によって前後します) |
スタンバイモード待機 | 最大25日(使用方法によって前後します) |
バッテリー容量 | 1100mAh |
充電時間 | 約2時間 |
接続端子 | USB-C |
対応フォーマット | APE, FLAC, ALAC, WMA, AAC, OGG, MP3, OPUS, WAV, AIFF, DSF, DIFF |
容量 | 2TBまでのmicroSDカード(内蔵容量無し) |
出力端子 | 3.5mmヘッドフォンジャック |
出力レベル | 80mW@32 Ohm |
出力インピーダンス | <0.2 Ohm |
チャンネルセパレーション | 76dB |
推奨接続インピーダンス | 8-300 ohms |
周波数特性 | 20Hz~40kHz |
THD+N | 0.004% (A特性、出力485mV) |
バックグラウンドノイズ | <3.2uV(HIGH GAIN)(a特性) <1.5uV(LOW GAIN)(a特性) |
感度 | 118dB (a特性) |
ダイナミックレンジ | >105dB |
Hi-Res対応 | 最大384kHz/32bit PCM, 5.6MHz DSD Two-Way Bluetooth 4.2 |
対応コーデック | 送信モード:SBC、AAC、aptX、LDAC 受信モード:SBC、AAC、LDAC USB-DAC機能(最大192khz/24bit PCM) |
開封
- 箱
- シリコン製保護ケース
- USBケーブル(ACアダプタは付属していません)
- 本体
- 取り扱い説明書
▼箱になります。
▼箱はこんな感じに横にスライドをして取り出します。
▼箱は蓋をパカっと開く方式になっています。DAPは厳重に守られています。
全体的にお洒落な感じのデザインになっていますね。
▼シリコンっぽいケースが最初から付属しています。
勿論各種ボタンもケースをしたまま操作可能です。
▼本体周りをぐるりと一周。
基本操作に利用する物理キーが大きめで、押しやすいです。
▼裏面になります。『Input:5V 2A』の表記が確認出来ます。といっても、2A以下でも充電自体は可能なため、過剰に気にする必要は無いと思います。
▼本体の下に、まだ付属品が隠れています。
▼日本語の説明書もあって安心。
誤操作をしにくいサイズ感
昨今の小型デジタルオーディオプレイヤー(DAP)の中でも、程よい大きさであることは利点になります。
他の小型DAPに比べてタッチパネル操作がしやすい点は、日々音楽を聴く機会が多い人にとってはストレス軽減にもなります。
2TBのmicroSDまで対応
最近のDAPは本体容量が無い(DAP自体に音楽を保存できない)ものが多いです。
Shanling Q1も類に漏れず同様の仕様になっており、microSDを挿して利用するものとなります。
そして、この機種はなんと2TBまでの容量に対応しています。
2TBと言われると、人によっては「そんなに容量あっても意味ないじゃん」と思われるかもしれません。
ただ、昨今のハイレゾ音楽は予想以上に大容量のものが増えてきています。
4分前後の曲で約337MB……。更に容量が倍のものも存在します。
そう考えると、意外と2TBまでの容量対応も納得出来ますね。
余談ですがmicroSDの差し込み方は、画像のように『正面に裏を向けて挿入』です。お間違え無く!
Bluetoothはapt-xにもAACにも対応
Bluetoothにはコーデックと呼ばれる「音声圧縮変換方式」があります。Shanling Q1は4種類のコーデックに対応しており、LDAC(ハイレゾ音源) > aptX > AAC > SBC の順で音質が良くなります。
iPhoneや安価なBluetoothイヤホンでも標準とも言えるのに、AACに対応しているプレイヤーは意外と少ないです。そういう意味でもAACに対応しているのは嬉しいところです。
そのため、これまで利用しているワイヤレスイヤホンを手軽に流用できる方も多いと思います。
ハイレゾの音源をフルに楽しむという点では、AACは選択肢としては無しですが、これから比較的安価に無線で音楽を楽しみたい方にとっては、AAC対応は強い味方となります。
勿論apt-Xの対応もあり、ハイレゾの音域を生かせるLDACにも対応しています。
無線での利用で困ることは無いでしょう。
大容量バッテリー
音源にもよりますが、他の小型DAPに比べ少し大きめのサイズの分、バッテリーも大容量になっています。
21時間再生可能のため、通常の利用方法であれば「外出時に充電が切れた!」なんてことはまずあり得ないです。
Bluetoothを多用する方もバッテリーの消費は多いので、そういった方も安心して利用できます。
Androidスマホからも操作可能
公式のホームページから『Shanling Music』というandroidのアプリをダウンロードしスマートフォンにインストールすることで、Shanling Q1の機能である『SyncLink』を使用することが出来ます。
この『SyncLink』の機能で、Androidスマートフォンの画面からShanling Q1を操作可能になります。
最初は、「いや、手元にあるDAPをわざわざスマホから遠隔で操作する必要無くね?」と思いましたが、実際に使ってみると評価ががらりと変わります。
まずは、Shanling Q1は画面が小型DAPにしては大きいとはいえ、スマートフォンの大画面での操作は、DAPの直接の操作より軽快になります。
特に選曲をする場合には縦長のスマホでの操作が非常に快適です。
また、海外メーカー特有の一部の文字化けの症状についても、スマホからの操作では問題無く表示されます。
あと、音質とは全く関係は無いですが、音源に設定されているアルバム画像も劣化せずに綺麗に表示されるので、その点も嬉しいです。
カスタムイコライザは3つ設定可能
基本的に、ハイレゾの音源再生時にはこの機種以外のDAPでもイコライザが使えないケースが多いです。
ただ、ハイレゾでは無い通常の音源に対しては、この機種はプリセット以外にカスタムイコライザが3つ設定出来るようになっています。
合計10バンド設定が可能です。
左右にスライドすることで、設定するバンドの移動が出来ます。
DACとしても使える
パソコンに公式HPでダウンロード可能なドライバをインストールすれば、USB-DACとしても利用可能です。
手軽にパソコンでもハイレゾ音源を聴くことが出来ます。
ただ私が試した限りでは、Android端末に接続して利用することは出来ませんでした。
あくまで『PCのUSB-DACとして利用できる』という点は留意しましょう。
スペック面での懸念は捨てるべき
スペック面で多くの人が気になりそうな2点をピックアップします。
・周波数特性;20Hz~40kHz
・5.6MHz DSD
「ハイレゾに対応している割に、周波数特性のスペックが控えめだ」と感じる方が居るかもしれません。その懸念について『YES』か『NO』で答えるのであれば『YES』です。
ただ、この価格帯のDAPを購入するライト層の方にとっては問題有りません。カタログスペックを妄信せずに、聴いたままの音を楽しんで欲しいところです。
ただ、あくまで『ハイレゾプレイヤーにしては』という基準であって、一般的な音楽プレイヤーのカテゴリーで見れば十分高性能な水準です。
DSDについても同様です。音楽配信サイトでは11.2MHzのものも見かける為、周波数特性と同様にスペック面を心配する方が居ると思います。
DSDの5.6MHzと11.2MHzを聴き分けられる自信とその再生の恩恵をフルに受けるイヤホンやヘッドセットをお持ちの方であれば、DAPについても10万円クラスのものを購入する筈です。
1万円台のこの機種に、上位の高級機と同様の性能を求めるのは酷というものです。
『Shanling Q1』については「手軽な価格で良い品質の音楽が聴けて、デザインもサイズもバッテリーの持ちも良い」という利点に目を向けて活用しましょう。
その他の気になった点など
『Shanling Music』のアプリを単体で使うのも悪くはない?
前述した、メーカーサイトでダウンロードが可能なandroidアプリですが、一応androidスマホの音楽を再生するだけの用途としても利用可能です。
利用の際には1点の注意点があります。
『イコライザ機能の挙動が怪しい』という点です。
イコライザをカスタムで設定をすると、一度設定をした値が見た目上は初期化されているのに実際は有効になったまま、といった動きがありました。
音楽再生アプリとしては致命的な気がしなくもないですが、ただ純粋にハイレゾ系の音楽を再生する前提で考えるとイコライザ機能をOFFにして使う分には問題ありません。
ハイレゾにしっかり対応したアプリは有料のものが多いのと、このアプリであればハイレゾ音源だけの抽出も楽なので、そういった意味でもおすすめです
画像のように、スマートフォンにAndroidに対応したUSB-DACを挿すことで、ハイレゾ音源で出力することも可能です。
最後に
音質については、お手頃価格でハイレゾ音源を楽しむという点では非常に良いです。
音についても、ハイレゾ音源を聴く場合については変な味付けはされておらず、細かなチューニングも無い為、ハイレゾの入門としてはとっつきやすいです。
DAPは機種によってはイコライザ以外の音質のチューニング要素があります。ただ、そういった多機能な機種ほど設定には慣れと根気が必要なものが多いです。
そういった設定があえて無く、最初からクセの無い音作りをしているこの機種は、価格に見合った手軽さがあります。
また、ハイレゾ音源を聴く予定が無い人にとっても、バッテリー容量の多さとイコライザのカスタマイズ性、Bluetoothの対応の幅の広さをフルに活かすことが出来るので良いです。
もし『ハイレゾのプレイヤーが気になっているけれども、なんだか難しそう』という方であれば、入門として是非この機種を使ってみることをおすすめします。
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