【Astro A50 レビュー】最強ワイヤレスヘッドセットの音質やA40TR比較など色々調査しました!
こんにちは、ハッサンです^ – ^
PS4のゲーミングワイヤレスヘッドセット最高峰と言ったらAstro A50を選ぶ方が多いです。
通常のワイヤレスヘッドセットはPS4の仕様で専用アプリケーションをインストールできないので、イコライジングやバーチャルサラウンドの効果を得られません。
Astro A50は充電スタンドであるベースステーションにMixAmp(イコライジングやバーチャルサラウンドが可能な音響機器)を内蔵しています。そのため他のワイヤレスヘッドセットでは実現できない多くの機能を有している点が特徴です。
▼有線接続の開放型ヘッドセット最高峰であるゼンハイザーGSP500はこちら
▼有線接続の密閉型ヘッドセット最高峰であるゼンハイザーGSP600はこちら
目次
Astro A50について
Astro Gamingはロジクールのゲーミングブランドになります。MixAmpProTRやA40TRなど今や定番と言われるゲーミングデバイスを販売している世界的に有名なメーカーになります。
今回紹介するA50は第4世代のPS4用モデルになります。Xboxに対応したモデルもありますが、基本的な機能に違いはありません。
同社が販売するMixAmpの機能を内蔵したベースステーションが最大の特徴です。ベースステーション(MixAmp)の恩恵とヘッドセット音質の良さが相まって、ワイヤレスヘッドセットとは思えない高音質を実現しています。
• ワイヤレスヘッドセットとは思えない高音質
• MixAmpを内蔵したベースステーション
• 置くだけ充電ができる
• 3つのイコライザ設定を瞬時に切り替え可能
• バーチャルサラウンドによる高い定位感
スペック
メーカー | Astro Gaming |
価格 | 29,373円 Amazon 2020年9月20日時点 |
イヤーカップリング | オーバーイヤー |
ドライバー | 40mmネオジウムマグネット |
ワイヤレス接続距離 | 15.0m |
周波数特性 | 20Hz~20,000Hz |
SPL特性 | 118dB @1kHz |
インピーダンス | 48Ω |
重量 | ヘッドセット:約380g(ケーブルを除く) ベースステーション:約305g |
サイズ | ベースステーション:215.9mm/108mm/29.2mm |
ケーブル長 | 光デジタルケーブル:1m USBケーブル:1m |
ワイヤレス周波数 | 2.4GHz |
バッテリー時間 | 最大15時間 |
ベースステーション端子 | Micro USB, USB-A, Aux, 光デジタル入力, 光デジタル出力(パススルー) |
対応プラットフォーム | PS4, PC, Mac |
開封
- A50 ワイヤレスヘッドセット
- ベースステーション
- Micro-USBケーブル
- 光デジタルケーブル(画像にはないですが…)
▼A50ワイヤレスヘッドセットになります。同社製品のA40TRではマイクを取り外して、もう片方のイヤーカップに取り付けできましたが、A50ではできないようです。
▼イヤーパッドは布地のメッシュ素材になります。肌触りが良く蒸れにくくなっています。A50は開放型のヘッドセットですが、別売のModKitに付け替えることで密閉型にすることもできます。
▼右側イヤーカップになります。「GAME」「VOICE」ボタンがあり音量バランスを調整できます。
▼高さを変更できます。細かく高さ調整可能になっています。
▼ヘッド部もイヤーカップと同じような布地素材なので蒸れにくいです。
▼ヘッド部上側になります。
▼イヤーカップ後ろ側に「電源ON/OFF」「バーチャルサラウンドON/OFF」「イコライザ切り替え1-3」ボタンがあります。
▼イヤーカップ下側に「音量調整ダイヤル」「USB充電ポート」「充電接点」があります。
▼ベースステーションになります。ここからヘッドセットに2.4GHz無線を行います。MixAmpが内臓されており、高音質かつ柔軟な音色調整ができます。充電スタンドなので、ヘッドセットを上に乗せるだけで充電できます。
▼充電状態では電源ボタンのLEDが黄色に光ります。ごく稀にうまく嵌まらず充電されないケースもあるので、きちんとベースステーションに嵌まるように置きましょう。
▼電源ONの場合は、白色に光ります。
▼ベースステーションの電源が入っている状態です。LEDは左から「バッテリーステータス」「モードインジケーター(PS4/PC)」「Dolby(バーチャルサラウンド)ON/OFF」「イコライザモード」になります。
▼ベースステーション背面になります。左から「モードスイッチ(PS4/PC)」「USB再生&充電ポート」「オプティカル(光デジタル)入力ポート」「オプティカル(光デジタル)出力ポート」「AUX入力 / MIC出力」「USB電源 / オーディオ(5.0V~0.5A)」になります。
注意点として、PS4との光デジタルケーブルは「OPT/IN」に接続しましょう。「OPT/OUT」もあるので間違えないようにしましょう。「OPT/OUT」とは「OPT/IN」に入力された音声を他のオーディオ機器に出力する端子になります。間違って「OPT/OUT」とPS4を接続するとバーチャルサラウンドが有効にならないので注意しましょう。
PS4の設定方法
A50をPS4で使用するにはPS4側の設定を変更する必要があります。あらかじめベースステーションとPS4をUSBケーブル及び光デジタルケーブルで接続しておきます。
PS4Proは背面にUSB端子があるので下図の通りですが、初期型PS4は前面にしかUSB端子がないので前面にUSB接続しましょう。
PS4 Slimの場合、光デジタル端子がないためHDMIケーブルに別売の音声分離器を接続して光デジタル出力する必要があります。
▼PS4の「設定」を選択します。
▼「サウンドとスクリーン」を選択します。
▼「音声出力設定」を選択します。
▼「主に使用する出力端子」を選択します。
▼「光デジタル出力」を選択します。
▼「Dolby Digital 5.1ch」をチェックしてOKを選択します。
▼音声出力設定画面に戻り、「音声フォーマット(有線)」を「ビットストリーム(Dolby)」に選択します。
▼設定画面に戻り、「周辺機器」を選択します。
▼「オーディオ機器」を選択します。
▼「入力機器」「出力機器」が「USBヘッドセット (Astro A50)」に設定されていない場合は、設定してください。また「ヘッドホンへの出力」には「チャット音声」を選択してください。
以上でヘッドホン音声の設定は完了です。
▼次に「PS4がスタンバイモード」時にベースステーションでヘッドセットを充電するための設定を記載します。「設定」の「省電力設定」を選択します。
▼「スタンバイモード中の機能を設定する」を選択します。
▼「USB端子に給電する」を「3時間」もしくは「常に」に設定してください。この設定によってスタンバイモード時にベースステーションからヘッドセットを充電できるようになります。
Astro Command Centerについて
公式サイトからPC/Mac用に「ASTRO Command Center」アプリがダウンロードできます。
▼アプリを起動したらベースステーションをPC/MacにUSB接続し、背面の「モード切り替えスイッチ」でPCモードに切り替えたら各種設定画面が表示されます。
▼A50の場合、3つまでイコライザ設定を保存できます。プレイ時にヘッドセット後ろ側の「イコライザ切り替え」ボタンで切り替え可能です。ヘッドセットでイコライザ切り替え可能なのはものすごく便利です。
▼設定を変更すると赤く表示されます。この時に「デバイスに同期」をクリックするとベースステーションに現在の設定値が保存(同期)されます。
使用した感想
イヤーパッドが布地の素材なので肌触りが良く、夏場では蒸れにくく冬場では暖かい印象です。イヤーパッドの深さは若干足りない気がしますが、許容範囲内には収まっています。
側圧もちょうど良い感じなので、痛くなることもありません。付け心地も良くワイヤレスの利便性も相まってストレスフリーです。
高さ調整の幅はもう少し欲しかったところです。私は問題ありませんでしが、面長な方は少しきつくなるかもしれません。
マイクに関しては、ワイヤレスヘッドセットとしてかなり高性能です。ワイヤレスとは思えないクリアで自然な聞こえ方をするので好印象です。
またベースステーションに置くだけで充電できるのは、想定していた以上に便利です。充電忘れがないので、すぐにプレイ開始できる利点は大きいです。最大15時間連続使用できるのでプレイ中に電源が切れる心配も少ないです。置いているだけでもかっこいいので、インテリアとしても気に入っています。
「ゲーム音とボイスチャット音のバランス調整」をヘッドセット側で行えることも大きいです。ゲームプレイ中にはゲーム音を大きくして、マッチング中など空き時間にボイスチャット音を大きくするなど気軽に変更できます。痒いところに手が届く何でもありな製品ですね。
ただワイヤレスヘッドセットとしては軽い方だと思いますが、やや重さを感じるため長時間プレイでは休憩が必要かもしれません。
音質について
Astro A50はやや中音寄りですが、全体的にフラット型の傾向を持っているヘッドセットです。
音色の調整次第で、どんな楽曲であっても一定の水準以上をこなせます。
上記の理由としては、ベースステーションにMixampを搭載しているためだと思われます。
それによって、PC経由で公式ソフトを用いた高性能なイコライザ(パラメトリックイコライザ)設定が可能となっています。
通常のイコライザと異なり音色調整の自由度が高めの為、5bandでも柔軟な設定が可能です。
使い始めは「低音のパワーがやや足りない」と感じるかもしれませんが、イコライザの調整で一定水準以上の音を出してくれます。
また「少しクリアさに欠ける」と感じた場合にも、同様にイコライザの調整で一定水準の明瞭さは得られた音を出してくれます。
解像度も悪くないうえに、ヘッドフォン自体の性能も極端に弱点となる音域は見つかりません。
中域のやや上がった分を除くと、比較的堅実な調整のフラット型といえます。
全体的に大人しく纏まっている印象もある為、音色においても癖が少なく不自然に派手にならない堅実な鳴らし方をします。
上記の理由から、万人におすすめしやすいヘッドセットになります。
バーチャルサラウンドについて
A50のヘッドセットにおける『極端な音の味付けに対しての影響を受けにくい』という性質から、サラウンド効果を用いた場合でも極端な味付けが無く、非常に自然な範囲での味付けでサラウンド効果の恩恵を受けることが出来ます。
無線であるにもかかわらず、癖の無い表現力を備えている点は非常に優秀だと言えます。
その為、適切なイコライザ設定を行えば無線ヘッドセット以外の有線ヘッドセットと比較しても相手の位置を把握しやすい音を出してくれます。
Astro A40TR(有線+MixAmpProTR)との比較
A50とA40TR(MixAmpProTR)では、接続方法が無線/有線と異なるため、比較対象になり得ないかもしれません。ただ「同じAstro製品」であること、「両機種ともMixAmpを利用」していることなど共通点が多いため、無線のA50がどこまで有線のA40TR(MixAmpProTR)に肉薄しているか、あえて比較してみました。
ApexLegendsでの比較
A50とA40TR(MixAmpProTR)の比較では、同様のイコライザ設定において、有線であるA40TRの方が足音やそれ以外の発砲音についても明確に『くっきり』と輪郭の判る音になっています。
その為「少しでも明確に足音を聞きたい」というFPSプレイヤーにとっては、音質面での有線の優位差を活用しているA40TR(MixAmpProTR)をおすすめします。
※有線AMPの場合、更にヘッドセット側を高性能なものにすると、より良い環境を目指すことも可能になります。
ただし、A50も有線のAMP接続に近い水準で足音を聞くことが可能でした。これはA50が無線接続であることを考慮すると驚異的といえます。
またA50とA40TRをコントローラーに直差しで利用した場合で比較すると、『A50とA40TR(MixAmpProTR)での明確な音の差』以上に、明らかにA50の方が足音や発砲音が明瞭に聞こえました。
これはやはりA50のベースステーションに搭載されているMixAmpによる高品質な音と、イコライザが利用可能という2つの大きなメリットが関与していると思われます。
そのため、今までコントローラー直差ししていた人にとってはA50を使う場合において、これまでより遥かに相手の足音などが聞こえやすくなります。
その他にも、A50とA40TR(MixAmpProTR)それぞれのサラウンド機能には大きな性能差は感じられませんでした。サラウンド機能については、それぞれのヘッドセット性能に対して、同様のサラウンド効果を付与できると考えて問題ありません。
サラウンド効果を用いることにより音の鮮明さは控えめになりますが、音の情報量自体が増加することでゲーム全体としての音の迫力が増す効果と、敵の位置を掴みやすくなる利点が生まれます。
音楽鑑賞について
A40TR(MixAmpProTR)と音の傾向は変わりません。ただ、無線のA50とは異なり、A40TRの場合はMixAmpProTRの性能分のアドバンテージがあるようです。
その為、ヘッドセット性能に大きな差がなくとも、無線機器としての性能(A50)と有線アンプの性能(A40TR)分の差が純粋に現れます。
なので一定以上の良質なアンプを利用している場合は、A40TRの方がイコライザの調整によって音楽鑑賞としてはクリアで品質の高いものとなります。
ただ、A50は無線のヘッドセットというカテゴリでは非常に安定したスペックを持っています。
その為、無線ヘッドセットのカテゴリーにおいては非常に優秀で、音色に変な癖が無い点からも万人におすすめ出来るヘッドセットです。
A50/A40TR(MixAmpProTR使用時)両方ともイコライザの設定にPCが必要な点が唯一の悩みどころですが、それは他のイコライザが利用なヘッドセット・アンプにも同じ事が言えるため、欠点とは言い難いところです。
ゼンハイザー GSP370(無線)との比較
EPOS/ゼンハイザーのGSP370(無線接続)に比べると、全体的に音の情報量はA50の方が多いです。
GSP370はやや特徴的(やや高域寄りのシンプルなシャリ寄り)なチューニングをされています。
なので、GSP370は人によって好みが分かれるタイプのヘッドセットです。
イコライザでの音調整を行ったとしても、基本の音色傾向である「シャリ音」の味付けが少なからず残ってきます
それに比べるとA50はこれまでにも書いた通り音色の癖が少なく、チューニングでの音色調整の自由度が十分にあります。
上記の点からも、音楽鑑賞としてはA50をおすすめします。
またこの2種をPS4使用で比較した場合の判断基準は非常に明確です。
『軽量さ』『長時間バッテリー』に重きを置く場合にはGSP370。
『全体的な音質』『足音のより良い聴きやすさ』に重点を置く場合はA50となります。
特にA50の場合は、PS4においてもイコライザが利用可能な点は大きなアドバンテージといえます。
JBL QUANTUM800(無線)との比較
今回の3つの無線ヘッドセット比較の中ではQUANTUM800が一番聴こえる音色に派手さがあります。
PCにて公式アプリのイコライザを利用する際には、多少の音の歪みを許容しながら思い切った調整を行ったほうが、このヘッドセットらしい聴き映えの良い音色が楽しめて良いです。
ただ、解像度は良いという印象は受けなかったため、「荒削りでありながらも、音全体の華やかさを楽しむヘッドセット」という印象を受けました。
『音楽全体として、より安定した音質』という意味ではA50に軍配が上がりますが、『ゲーム的な派手な音を聴きたい』という場合には、QUANTUM800も選択肢の一つとしてありだと思います。またA50にはベースステーションが付いている点が大きいです。
最後に
CS機のゲーミングワイヤレスヘッドセットとしては、最高峰と言って良い性能と機能があります。
お値段は高めですが、MixAmp内臓のベースステーションが付いていることを考えるとコスパは良いと思います。
ApexLegendsやCOD WZ、フォートナイトなどの対人FPS/TPSをプレイされる方はもちろん、音質が良いのでRPGやノベルゲーにもおすすめのワイヤレスヘッドセットになります。
ディスカッション
コメント一覧
とても参考になるレビューありがとうございます。
現在GSP600とA50TRのどちらかを購入検討しているのですが、部屋の事情でモニターと椅子までにかなり距離があるので、ヘッドセットはPS4コントローラーに直挿しという状態です。
ハッサンさんの個人的感想程度で結構ですので、直挿しGSP600とAR500でしたらどちらが聞きやすいですか?
よくプレイするゲームはApexなどのバトロワやFPSが多いので足音を出来る限り優先して聞きたいと考えています。
コメントありがとうございます。
『PS4コントローラー直刺しのゼンハイザー GSP600』と『Astro A50』 で比較した場合は、『Astro A50』の方が良いです。
A50はMixAmpによる高音質とイコライザ、バーチャルサラウンドが利用可能な点が大きいです。
個人的にGSP600はFPSで足音を聞く有線ゲーミングヘッドセットでは最強と思っていますが、それはあくまでMixAmpもしくはGameDACなどのアンプと接続した場合においてです。
『PS4コントローラー直刺しのゼンハイザー GSP600』ではGSP600の性能を生かしきれないと感じています。
ただ一つ注意点としてはA50は開放型のヘッドセットなので、周りの環境音が聞こえてしまいます。A50を使うには出来るだけ静かな環境を整えることが重要です。
また別途ModKitを購入すれば密閉型に変更できるので、ある程度の環境音を遮断できます。どうしても周りの環境音が気になって足音が聞き取りにくい場合はModKitを購入しても良いと思います。
参考にしていただければ幸いです。
ありがとうございます。以前から気になっていたのでハッサンさんのおかげで踏ん切りがつき、A50とMODKITを購入しました!
足音やアイテムの使用音、リロードやコッキング音まで聞こえてきて気持ち悪いくらいです(笑)
ワイヤレスでこの音質は驚きです!貴重なアドバイスありがとうございました!
お役に立てたようでなによりです。
今後もレビュー記事など書いていきますので、ご覧いただければ幸いです。